大島へ行く(新島にも寄りました)

8月13日

フネに乗っていると、やはり「島を訪れてみたい!」という気持ちがムクムク湧いてきます。もちろん30フィート以上の大きなフネなら多少荒れたって問題なし。大島なんて余裕のよっちゃんでしょう! けれど20フィート半ばのプレジャーボートで外洋に出て行くのは容易じゃありません。

そんなこんなで今回は私のポーナム26Lでなく、一回り大きく不沈構造を持つ『ボストンホエラー29』という洋風フィッシングボートであります。エンジンもホンダの225馬力の2機掛け。メンバーは近所に住んでいるフネ好きの松本さんと、やはり近所の高山さん。そして三浦半島芦名港の現役漁師さんの4名。

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行きの写真を撮る余裕無かったので帰りです

三浦半島のマリーナを10時に出港した直後は超快適! 上の写真のように、アクセル全開。この調子なら1時間少々であっけなく大島に着いちゃいますね、みたいな話をしていたら、突如南西からの風が強くなり、荒れ始めちゃいました。20ノットで走っていると29フィートのフネが宙に浮くほど。

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この写真も余裕のある翌日に撮ったもの

ボストンホエラーというフネ、丈夫らしいけれど、荒れた海でハネると「当たり」がキツいの何の! 背骨折れるぞおい! 荒れた海にも強いフネだと
思っていたのに、そうじゃありませんでした。こら辛抱タマランとスローにする。そのままだと飽きちゃうので、緊張感を保つべくトローリングの仕掛けを流す。けっこう海鳥がいるのだ。

しかし! 大島に近づくにつれ、どんどん南風強まりもはや白波立つほど。デッドスローでも厳しい状況になってきた。ビジターも受け入れてくれる「野増港」を目指していたのが、緊急避難的にイチバン近い元町港へ逃げ込む。誰もいないので元町漁協に人当たりの良い松本さんがお酒を持って「南風が弱まるまで置かせてくれますか?」。

すると漁協に居た若い人は「そうですか。ちょっと理事長に聞いてきますね」。すぐ戻ってきて「ダメだということです。すぐ出て行ってくれと言ってます」。漁港というのは税金で作られているもの。緊急時くらい使わせてくれたっていいでしょう。数少ない「信頼できる役所」である海上保安庁が、もう少し指導して欲しい。

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ホウホウの体で入港したら元町の漁港でした

仕方なく大荒れの元町湾口の三角波に翻弄されながら出港。視界悪い中、デッドスローで野増港に向かう。この港は一度漁協が解散。新しく出来た漁協の人たちはフレンドリィで、礼節さえ守ればヨソ者も受け入れてくれるそうな。プレジャーボートのオーナーと漁師さんはもう少し仲良くすべきだと思う。

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ということで無事大島着! 野望その3を見事果たす!

上の写真が余裕のよっちゃんに見えるのは、翌朝だからです。着いた日はアタマからグショ濡れ。写真なんか撮ってる余裕ありませんでした。野増港からタクシー呼んで本日の宿まで。相変わらずの大島流ホスピタリティだったけれど、掛け流しの温泉で食事もなかなか美味しかった。

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やっぱり海はいいです!

15時くらいに宿到着。お風呂入り、明るいウチから港で買った「島」という神津島の焼酎を飲む。1升2020円。これがイケます! プレミアム付き
のブランド焼酎に勝るとも劣らない。そのまま夕食に突入。終わった頃には皆できあがってしまっており、19時過ぎには雑魚寝状態。爆睡です。

8月14日

昨晩は全員19時くらいに沈没したので早起きかと思いきや、7時まで爆睡。朝風呂に入ってゴハン食べ、9時出港。天気予報だと終日穏やかとのこと。まぁ昨日も天気予報や天気図を入念にチェックしての出港だったが、早い時間にあれほど南風強くなるなどと予想出来ませんでしたかんね〜。

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朝は昨日と打って変わり穏やか

とりあえず「鳥山を見つけたらいっちょカジキ釣ってやるぜ!」の予定で出航! しばらく大島西方海域周辺を流したものの、芳しくない。目の前に利島と新島が見えているので「じゃアチラの方向に行ってみましょう!」。周辺の海域にはトローリングしてるフネが多数出てます。

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利島と御蔵島は絶壁に囲まれている

大島から利島は多少ウネリがあるものの、カジキの夢を見ながら1時間で到着。いつか避難港として使うこともあるかもしれない、ということで利島港に入ってみることにした。港の構造は以前イルカを見に行った御蔵島とそっくり! 右に東海汽船の岸壁があり、左側に高いコンクリートウォールで囲まれた漁港というレイアウト。

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御蔵島と見間違えます

すぐ港を出て隣の新島へ向かう。しかぁし! 利島と新島の間にある鵜渡根島を越えたあたりで、突如北東からの強風になる。穏やかだった海が一転!
あっという間に白波だらけ。このあたりの海域「ナライが吹くと荒れる」(ナライ=北東風)と言われていることは知っている。大島まで戻るより新島が安全だ。

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新島であります

松本さんと私は海に対する観念が似ている。「安全第一。心配なら今日は新島に泊まりましょう」。ということで新島港に。入ってきた漁船に「どこに繋げばいいですか?」と聞いたら「ナライが吹いてきたから今日はもう誰も出ない。突き当たりの空いているトコロならどこでもいいよ」。

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オジサン世代にとって憧れの新島。松本さんも来たそうな

なんとオヤジの野望その10くらいになるハズだった新島上陸を果たす! 港でたまたま通りがかったタクシー(タクシーは島に4台)に乗り「なんかお昼食べられるトコロまで」。するとアイソの良い運転手さんでありました。このホスピタリティ、その後何度も感じたのだけれど、新島って大島や三宅島などと全く違う。

ムカシから観光の島として人気だったこともあり、お土産屋さんのオジイさんから売店のオバさんに至るまで皆さん明るく外向的。そのムカシはおそらく
肉食系の男女入り乱れるナンパ通りであったろう目抜き通りにはガイジンさんも多数。私がイメージする「南の島」に限りなく近い。伊豆七島で休日を過ごすな
ら新島でしょう!

新島で遊んでいるウチ、ナライも弱まり始めてきた。天気図を見ても基本的に今日は荒れる要素無いのだ。小さい気圧の谷の通過だったのね、ということで出航! 帰路につく。されど新島〜利島〜大島までの海況は29フィートのフィッシングボートじゃ限界に近かった。常時両手でどこかに捕まってないとダメ
なのだ。

アタマから濡れるのは当然。空中に飛んだ後、着水の衝撃に耐えるためには(最大で5m程度の高さから落下。着水する)、立った状態でヒザのバネを使わないとダメ。座るなんて不可能。両手両足を鍛えるのは最高かもしれません。大島から先に行こうとすれば、波に上手にあしらうフネが必要だとシミジミ感じ
ました。

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大島の島影に入ったあたりから波も収まり始め、相模湾に入るやベタ凪! ボストンホエラー本来の持ち味をフルに引き出し、35ノット以上の高速巡航で三浦半島へ。30分前までの格闘が信じられないほど。やがて油を流したような海となる。いやいや海の奥行きは深い。面白いです! 厳しい厳しい修行ながら楽
しい2日間でありました!


One Response to “大島へ行く(新島にも寄りました)”

  1. ファン より:

    内房から我が13フィートのシングルハンドディンギーで大島行こうかと思ってたけど、やめた方がよさそうですね。  還暦も過ぎたし。

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