日産 サンキャット26

サンキャットシリーズは世界的に見ても珍しいカタマラン(双胴)の小型プレジャーボートだった。しかし10年ほど前に販売を休止。以後、絶版モデルとなっていた次第。普通の船型と違い「停船時の左右方向の安定性に優れる」といった特長を持っており、根強いファン層を持つ。

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世界的に珍しいカタマラン(双胴艇)です

日産としても「個性を出したい」ということなんだろう。久々にカタマランのフネを出してきたのだった。実際、すでにこのクラスのフネを考えている人から大注目されてます。ちなみに「最後のサンキャット」となった『7,7』によく似た船型ながら、ゼロから見直したそうな。フネのコンセプトとしては「80%くらい釣り」というイメージ。

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プレーニングすると左右の艇体だけ接水している状態になる

具体的に言うと、サンキャット7,7の場合、バウにカディ(天井高低いものの、昼寝くらい出来るスペース)を持っていたが、サンキャット26は写真のような「釣り座」になっている。ここのスペース、カタマランだけあって26フィートのフネと思えないくらい広い。後述の通り停船時のロールが少なく、立った状態での釣りも可能。

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バウにけっこう広いスペースがあります

キャビンは26フィートと思えないくらいの幅を有す。シートの座り心地も悪くない。窓の位置が低いため、座った状態で外の風景を楽しめる。マリーナステイの飲み会なら余裕で4〜5人といったイメージ。トイレは運転席の前。個人的にはサンキャット7,7のようなバウカディ仕様もあったらなぁ、と思う。

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走りはどうか? 徐々にスロットルを開けていくと、排水状態から滑走状態への移行が解りにくい。日本のフネは全般的に明確な差を出さない方向ながら、なかでもサンキャット26は曖昧。これ、ホメてます。海況の悪いときなど、12〜13ノットで巡航したいときも少なくない。そんな時、曖昧なフネは扱いやすいのだ。

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15ノット程度で完全なプレーニング状態に入ると、後はスロットル開度とリニアで速度が上がっていく。リラックス出来る巡航速度である22ノットは3500回転。この状態での燃費を聞いてみたら「1時間あたり24Lくらいだと思います」。さすが燃費良いです。ちなみに20ノットなら20L/h。

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普通の艇体のフネと同じくハンドル切ると内傾します

カタマランという構造、接水面積が少ないため、水の抵抗も少ない。だからこそ225馬力エンジンで36ノット出る。逆に考えると燃費にも有利だということ。26フィート級の船外機で1時間20Lは優秀(30ノットだと37L)。というか、燃費じゃ世界トップだと思う。150馬力仕様もラインナップされており、31ノット出るそうな。

37ノット以上出ている、とのこと

気になる「波さばき」性はどうか? 様々な海況で試乗したので、けっこう的確な評価が出来たと思う。穏やかな海況での乗り心地はソフトで快適。しなやかなサスペンションのクルマをイメージしてもらえばよい。ただチョピーな波の時にアクセル開けて走ると、板の上に座ってみたいな感じ。

荒れた時は普通のフネと同じ乗り心地だと考えればよかろう。それより「やっぱりいいですね!」と感じたのが、プレーニングまでの速度域を存分に使えること。普通のフネは排水走行(8ノット程度まで)から、プレーニングに入るまでの速度域(14ノット程度)は海況の悪い日だと使えない。

ゆっくり走るか、飛ばすかの選択になってしまう。過渡領域が曖昧なカタマランなら、荒れた日でも10ノット〜15ノットという速度域を使えます。また、最も危険な追い波を受けた時の直進性(リアが横流れすると転覆の可能性出てくる)もタフ。燃費の良さを含め、サンキャット26の大きな魅力だと思う。

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ここからバウのスペースに出入りする。花見や花火にも便利

停船時の安定性はさすが! 揺れ止めのアンカーを入れているような感じ。同じ側に人が偏って乗った時のヒールも驚くほど少ない。気になる人は是非とも試してみて頂きたく。これなら釣りをしている時だって気持ち悪くならないか? そうそう。グリーンの艇体色は評判悪いとのこと。標準のホワイトを見たいもの。

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エンジンが引っ込んでます

オプションでエンジンとバッテリーを併用したエアコンも選択出来るが、およそ100万円! お金持ちにすすめておく。のまた水線長を最大限に確保しながら8m未満(ベイサイドマリーナでは重要)に収めるため、最近の日産艇が得意とする船外機の前置きをしている。

サンキャット26の公式Web


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