けっこう良くなったデミオとCX-3。永田レポート

デミオ、CX-3がマツダでは商品改良と呼ぶ一部改良を受け、試乗会が行われました。デミオ、CX-3は登場以来今回でそれぞれ2回目の商品改良となり、スバルでいえばC型となります。マツダ車はFDのRX-7が代表的ですが、改良を受ける度に車体番号の一番初めが1、2、3と増えていきます。

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デミオやCX-3でそういった表現をする人は私以外いないと思いますが、毎年細かい改良を重ねるマツダに敬意を表す意味も含め、ここでは初期モデルをⅠ型、昨年改良されたモデルをⅡ型、今回商品改良された最新モデルをⅢ型と呼びたいと思います。

まずデミオは今回の商品改良で微妙なエンジンの駆動トルクのコントロールで走行安定性を高めるGベクタリングコントロールの採用、電動パワステや足回り各部の見直し、安全装備ではハイビームで走る機会を極力増やすため配光を細かくコントロールする「ALH(アダプティブLEDヘッドライト)」、自動ブレーキも幅広く標準装備される30㎞/h以下で作動する赤外線タイプに加え、30㎞/h以下で作動を停止するものの、「待望の」と言えるアダプティブクルーズコントロールも備えるミリ波レーダータイプがオプション設定されました。

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試乗会では1.5ℓディーゼルターボのXDツーリングのMTに乗りました。Ⅱ型との比較もできたのですが、Ⅲ型は3つの点で大きな進歩を確認できました。1つ目はサスペンション。特に小さな凹凸や道路のつなぎ目といった微小と呼ばれる段階の動きが大幅に良くなっており、乗り心地が劇的に向上しました。Ⅱ型に乗るとⅠ型よりは気持ち乗り心地が良くなっている感じですが「こんなに乗り心地悪かったっけ?」という印象。私も含めネオチューンを施工するデミオが多いのを改めて納得してしまいました。

2つ目はステアリングフィールです。Ⅲ型は電動パワステの見直しに加えGベクタリングも効いているようで直進、コーナリング中ともにステアリングが自然かつピタっと落ち着くようになりました。Ⅱ型に乗ると細かな直進、コーナリング中ともに細かな修正を強いられることが少なからずあり、Ⅲ型であればデミオディーゼル自慢のGT性能の高さにさらに磨きが掛かったと断言できます。

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3つは強烈だったロードノイズがサスペンションの動きが良くなったせいもあるのか、若干小さくなったことです。しかし、その分マツダ車で気になることがある風切音がⅡ型より耳に着くようになったのも事実です。

私はⅠ型のデミオディーゼルに1年間、1万5000㎞乗っていましたからⅢ型の進歩は感慨深く、久しぶりに乗ると「こんな速かったっけ?」と感じることもあり、また「暮らしてもいいな」とも思いますし、人にも勧めたい飛び道具を持つエココンパクトカーです。

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しかし、自動ブレーキがミリ波レーダーになりアダプティブクルーズコントロールが付くようになったのは大歓迎なのですが、12月1日に発表されたJNCAPの予防安全アセスメントでアクセラの最新モデルのレーダー+単眼カメラを使った自動ブレーキが陰からの歩行者の飛び出しにも優秀な成績を収めたのを見ると、この自動ブレーキが付くのを待ちたいところではあります。

CX-3もGベクタリングの採用、電動パワステやサスペンションの見直しといった変更はデミオに準じていますが、CX-3の自動ブレーキはアクセラと同等の性能と思われる単眼カメラタイプのものが全グレードに標準装備されます。

CX-3もMTに乗ると、乗り心地の良化とステアリングの落ち着きが増したことはデミオと同じですが、Ⅱ型のATにも乗ってみると、走行距離による馴染みによるものなのかCX-3はⅡ型も乗り心地はまずまずで、デミオほどの進化は感じられなかったのが率直な印象です。

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CX-3のⅠ型から変わらない不満とまでは言わないにせよ課題は、やはりトルク(≒力強さ)はあります。1300㎏に105馬力は辛い。高速道路の上り坂のようなところでは遅いと感じる動力性能です。登場から3年となる来年の改良ではアクセラに1.5ℓディーゼルが追加されたような「パワーアップ」という中くらいの花火が欲しいところです。

全体的にデミオもCX-3も着実な進歩が感じられ、クルマをドンドン磨き上げていくというマツダの姿勢には共感が持てました。それと同時に近々フルモデルチェンジされるCX-5を見ると分かるように、主力となるマツダ車はプラットホームを含めスカイアクティブ技術を導入した時のような革新的な新しいものは当面なさそうことを考えると、今後の商品戦略が非常に難しいのではないかとも感じました。


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