リチウムイオンバッテリー

日本でもやっとバッテリー開発に国の予算がついた。いろんな意味で新世代のECOカーにとってバッテリーの性能(なかでも価格)は大切である。果たしてどのくらいのスペックとなれば、電気自動車が普及するだろうか? というか、普及の可能性はあるのだろうか? 大雑把に考えてみたい。

バッテリー容量だけれど、i-MiEVの搭載量と同じ16kWhを基準に考えてみよう。というか、純粋なEVということを考えれば、最小限必要な容量だと思う(日産は20〜24kWh程度?)。現状だとバッテリー重量200kg。1kWhあたり15万円前後しているだろうから、調達コスト240万円といったあたりでしょう。

日産/NECやトヨタ/パナソニック、三菱/GSユアサが開発中の次世代リチウムイオンになると、量産時の目標は「現状の3分の2の重量と1kWhあたり6万円前後の調達価格」だと思う。こいつをi-MiEVに搭載すると、16kWhで130kgの96万円。このくらいの価格になれば、頒価300万円を切れるハズ。

いや、ベース車両を安く作ったなら(量産するとエンジン+変速機より、モーター+インバーターの方が安く作れます)、250万円程度で販売できる可能性大。日産が小型車用ハイブリッドの開発を中止し、EV一本に絞ったのも、案外安く販売出来そうだと判断したためだと思われる。

250万円でも補助金が出れば十分売れるだろうけれど、こらもう国のフトコロ事情と政治家次第。補助金無しじゃ現在の軽自動車やプラグインハイブリッド車に勝つのは難しい。さてさて。その次の世代のリチウムイオンバッテリーは、どの程度のスペックになるだろうか? これが案外面白い。

原料コストなどを工夫することにより、リチウムイオンバッテリーは理論的に1kWhあたり3万円まで安くなるといわれる。もちろん重量も若干軽くなるだろう。仮に16kWhで100kg/48万円みたいなレベルになると、ランニンゴストまで考えたならガソリンエンジンの軽自動車より安くなる。

チョイ乗り主体の軽自動車の燃料コストは1万kmあたり11万円(リッター130円と仮定)。EVの電気代を4万円とすれば、その差7万円。10万km走ったら70万円。バッテリー代は余裕で確保出来ることになります。もちろんイッキに普及するだろう。となると気になるのが「いつ頃に実現するのか」ということ。

次世代の登場は2010年。国の援助政策にもよるけれど、順調にいけば2013年くらいから1kWhあたり6万円が見えてくるだろう。数年後、その次の世代の量産開始になれば、こらもうイッキに1kWhあたり3万円に突入する。産学共同開発の成果により少しでも早まることを期待したい。


3 Responses to “リチウムイオンバッテリー”

  1. lucky より:

    原材料が鍵ですね、2030年問題で材料が無い時代の前に、リサイクルシステムの確立とバッテリー規格の国際基準を早く統一しなければ、日本のメーカーも宝の山が無くなってしまいそうです。
    中国の新車販売が今月も100万台超えが発表されました、勢い有ります、生産大国です。あっという間にグローバルスタンダード作ってしまいそう〜、映画:はげた:見ましたか参考になるかもしれません。

  2. HT より:

    電気自動車が一気に普及するのは大変嬉しい事です。まさに電気自動車の時代の到来と言えるでしょう。
    しかし、心配なのは電気クルマの液晶テレビ化です。今の液晶テレビを見ていればよく分かると思いますが、デジタル化により誰でも簡単にそこそこの性能を持った製品を作れるようになってしまった結果、日本のメーカーは海外の市場では苦戦しています。国内市場でも急激な価格の下落でダブルパンチです。ある程度市場が安定してくると、電気自動車に使われるモーターやバッテリー、制御装置を専門に生産し、外部に売る会社がアメリカあたりに出来、そのお陰で経験の無い会社でも一応、車を作るようになると思います。
    そうなってくると海外の人は態々日本車を選ぶ理由が無くなってしまいます。まぁ、ノートPCの容量ですら大変なことになるリチウムイオンバッテリーですし、まだまだ立ち上がったばかりの分野ですから、そんなことは10年ぐらい先だと思いますけどね。

  3. Ito より:

    電気自動車は電池さえよくなれば、ちゃんとしたものができるとよく言われてまおり、確かにそうですが、燃費(電費)こそ重要だと思います。
    少ない電池で2割でも航続距離を増やせれば、コストも重量も環境負荷も減ります。
    EVは実際の航続距離が問題です。空調の消費電力が大きいです。電車も、消費電力の3割は空調に使っているといわれています。
    特に、急速クールダウンは電気食いますから、プリウスみたいなベンチレーションシステムは有効だと思います。あと、断熱性が重要なので、断熱ガラスやボディが採用されるということもあり得ます。EV用省エネ空調システムの開発は、高性能電池やモーターの開発並みに意味があると思います。下手すれば空調だけで、10〜15%くらい実用航続距離伸ばすことも可能なはずです。

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