アメリカ製の小排気量ターボ

アメリカ車じゃ初めての小排気量ターボであるフォード・エクスプローラーの2リッターエコブースト搭載モデルに試乗してきた。ぜひとも乗ってみたかったエンジンでございます。4リッター級のV6エンジンを搭載していた2020kgの大きなボディを2リッター4気筒で気持ちよく走らせることが出来るだろうか?

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結論から書くと、期待を越えていた点が二つに、まぁそんなモンでしょうね、が一つ。「そんなモン」はレスポンスである。昨日試乗したBMWの2リッターのように「ほとんどターボラグを感じない」というほどではなかった。エンジンのせい、というより普通の6速ATだからかもしれません。ただドッカンターボでもなし。

「へぇ〜!」だったのがパワー。普通に走っている限り何ら不満無し。キッチリとブーストさえ掛かっていれば、先代の4リッターV6
エンジン以上にパワフル。トルクバンドも広い。これでレギュラーガソリン仕様なんて信じられない。追い越し車線の巡航なんて余裕。エンジンの振動レベルも少なく、大いに快適である。

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もう一つが燃費だ。クルコンをアメリカの制限速度に近い86km/hにセットして巡航した時の燃費は100km走行あたり5,9L。何と16,9km/L
だって! 15km/L以上走るとは聞いていたけれど、まさかここまで行くとは! ロングドライブでクルコンを上手に使ってやれば15km/L前後が期待できるかと。

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自動車税の高さは今までアメ車の大きな弱点だったように思う。なのにエコブーストのエクスプローラーなら1,6リッター車と同じ年額3万9500円。これな
ら中古車価格が100万円を切るくらいになっても商品力を持つ。排気量の大きいアメ車って、相場が安くなっても自動車税で持てあました。近々詳細テストな
ど。

・ECOカーアジアは「EVはプリウスより二酸化炭素を出す

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9 Responses to “アメリカ製の小排気量ターボ”

  1. udai より:

    なんだか欧米の車の方が日本の税制にマッチして、なおかつドライバビリティも高く、燃費も良い車種が増えてきましたね。
    アメ車が2tあるのに高速巡航で15km/L以上走るとは時代の変化をとても感じます。
    日本車はこの車種ならエンジンを小さく車重も軽くして、税金安く済むようにすればいいのにと思うものが結構ありますね。
    例えば時期型フォレスターは1.6Lターボを積むらしいですが、なんで1.5L以下にしなかったんだろうと思います。
    プレマシーなんかも新型になってから車重が1.5t超えてしまっているので、エンジン小さくすれば良かったのではと思います。

  2. さね より:

    凄いんですねフォードの2リッターの新型エンジン。2トン以上の車重を2リッターエンジンとは!レスポンスがわるいのは車重が重く、使われ方がSUVらしくタフネスだから6ATなんでしょう。CVT大国の日本車も同じだし日本では問題ないでしょう、CVT車のレスポンスがよさそうに感じる人もいると思いますが、ただ単に変則して回転数があがってるだけですし。 日本車は独自のエンジンテクノロジーをひた走ってますが、スカイアクティブやイーステクノロジー、ホンダがこれから出すドリームアーステクノロジーとか、2リッターで2トンの車に積むのは無そうだし、仮に積んでも燃費は勝てなそうですね。積むとは思えないし、排気量を大きくするでしょうけど。フォードの新型エンジンが車重が軽い乗用車に乗ると考えると凄い燃費になりそうです。フォードはDCTを持ってますし。コストをなるべくかけずに世界の趨勢とは別のアプローチでいくんでしょうが、変速機も含め心配になりますマツダさえもスカイアクティブデミオはCVTだし何故? まあ日本車がCVT好きなのには最近諦めてますけど。物凄い高効率エンジンとCVTになるといいですね。いずれは世界のスタンダードに負けそうな感じですけど、あくまでもガラパゴス化でいくなり、頑張ってほしいです。

  3. 白木 晴幸 より:

    確かに従来のアメ車と比べると燃費良さそうですネ。
    ただ、カタログ数値を見た限りでは車体デカすぎな感じもします。それと最少回転半径が5.8m というのもちょっと…。これ以上書くと反感を買いそうですが、実用面から想像すると地上高も高そうなのでお歳を召した人には乗り降りがちょっと大変かもしれません。
    でも、アメ車の美点はデカくてユッタリしている事でもありますから、細い路地裏のような道には縁のない人には関係ないですよね。
    そして燃費が良くて税金も安ければ文句ナシ!ですね。

  4. 小林 英弘 より:

    一度だけシルバーのこのクルマとすれ違ったことがありますが、山の様にデカいボディでした(でも凄くカッコ良かったです)。あんな巨大なクルマがターボ付きとはいえレギュラー仕様の2,000ccの4気筒エンジンで普通以上に快適に走って燃費が15km/lって、技術の進歩はホントに凄いですね! 同じ2,000ccの4気筒エンジンながらハイオク仕様で平均9km/l程度しか伸びないトルネオ君が急に古〜い旧時代のクルマに思えてきました(笑)。しかも税金の額まで同じとは…まさに隔世の感ですね。2台並べて「アナタのクルマ、全ての面で負けてますよ」って言われたら多分立ち直れませんね(笑)。まして「古いクルマの税金は1割増し」制度のおかげで1,600ccなのに今や自動車税が43,450円で重量税も加算されるデルソルに乗り換えるなんて「バカじゃないの?」状態ですね…(笑)。
    ただ…アメ車は嫌いではないのでいつも思うのが、「日本市場で売るクルマは全部右ハンドル仕様を作って売ってくれ! 日本メーカーは右ハンドル仕様のクルマをアメリカ市場に押し売りしてないでしょう?」です。おかしいでしょう?

  5. 真鍋清 より:

    重量2tを2リッターターボで引っ張って16.9km/l!!!!―お陰でBMW728iの2.0ターボ(328i譲り)や次期メルセデスSクラスの1.8リッター直噴ターボが心から待ち遠しくなってしまった。
    今後はBMW328iといい、このフォードのエコブーストといい、1気筒当たりの排気量が正味850cc前後というターボが有力株になることは明白だ、その意味でトヨタが鋭意開発中の1.4リッターターボが近い将来2t近いミニバンのエスティマ/アルファードに応用されてあの小山のような巨体を従来の2.4リッターを凌ぐ軽快さで駆動させる風景は壮観に違いなかろう。

  6. ポール より:

    こんにちは。毎日楽しく拝見しております。エンジンダウンサイジングの流れはまさに世界的ですね。大排気量専門だったアメリカ車でさえうまく乗っているのに、日本の出遅れ感はホントに嘆かわしい限りです。さて、いきなりバイクの話をさせて下さい。私は普段ドゥカティに乗っているんですが、近場の田舎にふらっと出掛けられるような小さな排気量のバイクが欲しくなり、最近話題のKTM125Dukeをディーラー見に行ってきました。輸入車でもあり45万円と少々値段は張りますが、フロントフォークやハンドル、シートの作りも素晴らしいクオリティで、大人の持ち物として十分成立していました。125ccと言うと、どうしても今までの日本車の安物感がイメージとしてあったのですが、それからすると全く違う、排気量越えたカッコいいモノだったんです。残念ながら次のロットまで買える物がないそうで、お店にあったのもお客さんのバイクで試乗も叶いませんでした。しかし本気で欲しいと思いました。日本ではどうしても125ccにここまでのクオリティを与えるのは難しいのかも知れませんが、どうせバイクも若者には売れない時代ですし、ちょっとコストを懸けておじさんの心をくすぐるくらいの発想をもって貰いたいです。ドリーム50という先例もありますし。次のロットがやってきて試乗が叶うまでに、最近日本を代表するバイク評論家となられた国沢さんの125Dukeの評論が聞けたら…と願って止みません。はっきり言って既存のバイク評論家の記事より、国沢さんの記事のほうが面白くてよく解ります。機会があったら是非ともお願いいたします。

  7. 買取屋 より:

    リーマンショックで破綻寸前に追い込まれてから数年で奇跡の大逆襲〜!一気に世界的な潮流に乗ったアメリカのメーカーはスゴく頑張っている。以前は〜こんな事絶対に有り得なかった…日本のメーカーは未だに排気量と価格設定のヒエラルキーに取り憑かれてる場合ではないと思います。シェア争いとハイブリッド車のコストダウンで安心してる間、韓国勢に追いつかれ〜アメリカ勢とヨーロッパ勢も奮い立ってしまったこれからは原点から大きく進化してくる…後手に回っているようでは日本メーカーは優位に立てないかも…かなり〜思い切った勝負に出なければ…今の家電業界と同じ道を辿りそうで心配です!

  8. オーライ より:

    もし日産の水野さんが「ワールドでマルチパフォーマンスな
    シルビア」をつくることになったら、GT-RのV6エンジンの
    片バンクを使った3気筒ターボ車にするかも。

  9. 真鍋清 より:

    夜分どうもお邪魔します!
    小生にとって一番魅力的なアメリカ車にして「レクサスIS350の良きライバル」であると信じて疑わないクライスラー社のクライスラー300C並びに姉妹車ダッジ・チャージャーの双方にフィアットグループつながりで兄弟会社となったアルファロメオ社製1.8リッターマルチエア・ターボの250ps版が搭載され、あの重量1.8t・全長5m強の大型セダンに15-17km/lの平均燃費がもたらされようものなら理屈抜きに痛快である上、アメリカ車を「世界の中心」に返り咲かせる手形足りうるかと思います。

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