ガソリン高騰。中国怒濤の海外進出。アメリカ関税上げ。トリプルパンチの可能性

最悪の場合、ガソリン高騰し、中国の自動車メーカーが世界中に進出して日本勢とたたき合いになり、日本の自動車メーカーはアメリカに自動車を輸出出来なくなるという厳しい状況になりつつある。いずれも日本経済だけでなく、私らの生活に関わってくるから心配だ。役所も些細なことで自動車メーカーを叩いてる余裕なんかない! 以下、どんな心配あるのか考えてみよう。

発端は全てトランプ大統領である。なんせ世界中にケンカ売っており、その中で自動車産業に大きい影響を与えそうな事象が出てきた。いずれも大騒ぎにならなければ問題無いのだけれど、悪い方向に行くと影響大。最初の心配は、イランに売ったケンカだ。詳細は一般メディアが報じているが、イラン怒ればホルムズ海峡の安全性を担保出来なくなるかもしれない。

今でも我が国が輸入している原油の80%近くはホルムズ海峡を通っている。長い期間の封鎖やイラン正規軍の実力行使となればアメリカの反撃も始まるだろうけれど、主犯不明のテロなどでタンカーに損傷あったようなケースだと全面的な戦闘状況とならない。半年程度の短い期間の封鎖であっても、日本に入ってくる原油はタイトになるため石油製品の大幅値上げは避けられぬ。

2つ目は中国問題。これまた一般メディアで詳細を伝えているが、もはや本格的な貿易戦争になってしまった。すでに中国が受けているダメージは意外に大きく、これをリカバリーしようとすれば国策でアメリカ以外の国や地域へ進出することになる。日本からすると、アメリカの場合、日本と得意分野が違うためあまりバッティングしなかった。ライバル関係にないということ。

けれど中国の得意分野は日本の産業とバッティングする。クルマだって例外じゃない。現在は中国内でシェア争いをしているものの、東南アジアや新興国などに出てきたらタイヘンだ。吉利汽車(ボルボの持ち主。ベンツの大株主)あたりが本腰入れて海外進出しようものなら超手強い。トランプさんがハチの巣をつついた結果、我が国にも襲いかかってくるという図です。

3つ目は自動車の輸入関税という直接攻撃。日本からダイレクトに輸出している自動車に対し(カナダとメキシコ工場はGMとフォード、FCAも痛手になるため優先順位低い?)、最大で25%とも言われる関税を掛けられたら事実上の輸入禁止に近くなってしまう。マツダやスバルあたりは、決定的なダメージを受ける。短いスパンだと対応不可能だ。

以上3つ。日本の自動車産業は1発でも喰らえばダウン必至。2発喰らうと10カウントで起き上がれるかどうかも怪しくなる。3発をまともに受けたらノックアウトです。それくらい大きな危機が迫っていると言うことを、頭のどこかに入れておいて頂ければ、と思う。

<おすすめ記事>

コメントは受け付けていません。

このページの先頭へ