クルマ離れは教育から

以前より「学校の教育がクルマ嫌いを養成している」と書いてきた。先日のこと。『週刊ダイヤモンド』の気合い入った記者さんにその話をしたところ、
国会図書館で過去の教科書を全てチェックしてみたそうだ。結果は6月20日号の週刊ダイヤモンドに出てます。それにしても文科省は何を考えているんだろ
う?

参考までに書いておくと、「安全な生活」はかつて火事や大水から身を守ることを教えていたが、今やフェラーリ
の全損事故の写真と一緒に「交通事故でお母さんを失ったようこさんの作文」を掲載しているそうな。「公害」の説明も、以前は水俣病を例に挙げ「悪いのは企業」。今や「悪いのは排気ガスを出すクルマに乗る市民」だって。

文科省は自動車が日本の基幹産業であることを嫌っ
ているように思う。いや、黄昏野郎の如く「妬んで」いるのかもしれない。なるほど教育は攻められてばかりいる。華やかさも皆無。荒廃してる公立校が続出
し、先生の社会的地位だって30年前と比べ驚くほど低くなった。考えてみれば学校や先生を褒めた記事を読んだ記憶、ありません。

ホントに自動車は社会悪か? 客観的に考えれば世界の環境問題を解決できるポテンシャルを持つのが日本の自動車技術であり、悲惨な事故を防ぐ可能性を持つのも日本の技術だ。最先端の技術をフルに投入したなら(政治と行政が足を引っ張らず、適切な法規を作る)、今後10年で環境問題も安全性も大幅な改善を見られるだろう。

なのにツマらん建前で足を引っ張ってるの、み〜んな役人達だったりして。例えばこれほど多くの人から
「静粛性の高いハイブリッド車には歩行者用の音を出すべき」と言われているのに、未だ「暴走族が2つ目のホーンを付けるから」と拒否し続けている。大型ト
ラックの追突事故を防止できる自動ブレーキシステムの導入も熱心でない。

泥酔者や運転の適正をクリアできない認知症の方が運転しないようにするには、パスワードなどを入れてエンジンを始動するシステムを採用すればいい。されど免許証を奪うことしか考えていない。私が国の破綻を願うのは、こういった輩を全部切れるからです。

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4 Responses to “クルマ離れは教育から”

  1. アミーゴ5号 より:

    確かに、今回のダイヤモンドは物凄く気合い入っていました。何しろ普段カー雑誌しか買わない自分がわざわざ購入しましたからね。
    教育の記事で気づかされた事は、スーパーカーブームと暴走族の世代がかぶっているという事。確かに、純粋にかっこよさに惹かれてクルマ好きになったタイプの他に、ツインカムやターボのハイパワー車を乗り回したタイプもいたし、デートカーとか言ってナンパに勤しんだ輩もいたし、一部に竹槍出っ歯とか爆音仕様の改造暴走に有り金を注ぎ込んだやんちゃ組もいたかな。
    その社会的な反動が、記事に書かれた教育内容につながったのでしょうね。
    クルマは悪、確かに事実だけれど、それは利用する個人のモラルの問題が大きい。だから教育で改善しようとしたのかもしれないだけれど、明らかに偏りすぎ。同じ理屈なら、包丁だって悪!にされちゃうもの。
    日本就業者の十数人に一人はクルマ関連の仕事に就いているという現実、マスキ法一番乗り以来環境技術に強いこと、他にも日本とクルマの関係や世界に誇るべき要素など現実社会に重要なポイントは山ほどあるけど、少なくとも中2の息子は、学校でならったことはあまり無い様です。
    子供たちが活きた「社会科」を学ぶ場が、今の日本に無いことが一番の問題の様に思えます。
    ちなみにそういう意味では、今回のダイヤモンド誌は、自動車業界全般を網羅した内容で、大変面白かったし勉強になりました。もう少し、アメリカ事情が詳しいともっと良かったです。

  2. DeForest より:

    国沢さん、現在の日本の教科書は国定教科書(日本の周辺国の多くのように国が一字一句に至るまで内容を決定する)ではなく、記述内容は基本的に学習指導要領の範囲内であれば著者と出版社の裁量の範囲内です。
    問題なのは文部科学省というより、極端に左傾偏向した内容を何とかして教科書に載せ倒し子供を洗脳して自らの政治的目的を果たそうと日々工作活動に勤しんでいる左巻きの著者連中です。
    文部科学省の検定担当官も労組の影響下にあるとみえて左傾化した内容はスルーパスし右傾化した内容は徹底して検定意見を付け出版を妨害する傾向は否めませんが。

  3. HT より:

    確かに教科書の公害のページでは車の排気ガスが原因と言わんばかりにトラックが黒煙を吐く写真が載っていたような載っていなかったような・・・
    子どもは教育で洗脳されてどうにでもなります。
    今やエコブームで車に乗ること自体が「悪」とされている気がします。エコ教育を真剣に受ける、この子達が大人になった時、自動車産業はどうなってしまうのでしょう?恐ろしくて想像したくもありません。どうせなら「車に乗らない」エコよりも「車に乗ってエコ」を子ども達に広めて欲しいです。

  4. B.Y より:

    43才の自分が小学生の頃の教科書も、確かスピードを出して街を走る赤いスポーツカーが事故って迷惑かけて、馬鹿にしていた鈍い働く車に助けて貰うなんて話が載っていたと記憶が有ります。
    20代から延々とオープン2シーターのスポーツカー乗り継いでますが。
    結局違う職業に就きましたが、
    中学生時代にパイロットに憧れ、空自に入ってファントムに乗って日本を守りたいと将来の夢を書いたら、生徒指導室に連れて行かれ、
    何故ジャンボのパイロットって成らない→バスの運転手なんか成りたく無い!
    自衛隊が入るから戦争が起きるかも…→街でケンカした事無いだろ、あいつやり返して来ないぞと見られたらボロボロにやられるだろ!
    等々問答が有り、親まで学校に呼び出され大騒ぎに成った経験も有ります。
    昔から教師も文部省もバリバリ左翼の集まりなんでしょうね。

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