コストダウン競争へ

国は財政事情の悪化を受け、事実上暫定税率の維持を簡単に決めてしまった。せめて「来年は実現する」といった言質があればよかったと思うけれど……。どうして税収にあった予算を組まないのだろうか? 方や真剣に生き残りを考えなければならない状況になった企業は、続々と対応策を打ち始めている。

トヨタ自動車はダイハツに続きパーツの調達コストを30%落とす方向で動き始めた。といっても現在使用中の部品のコストを30%落とすことなど不可能。すでにギリギリのコストダウンを行っているからだ。対象になるの、新開発のクルマのパーツや代替部品とな
る。設計そのものを変更し、安く作れるようにしましょうということ。

以前も書いた通り、今や日本のパーツメー
カーのレーバーコスト(労働賃金)は、二次下請けで1時間あたり800円を切る程度までに切り詰められている。つまり根性じゃ安くならない。そこで材料置換したり、生産方法を抜本的に変えたり、構造を工夫したりしなければならないということ。ただ、これも時間稼ぎにしかなりません。

中国や韓国のメーカーに模倣されてしまえば、やはり最終的にレーバーコストの差が効いてくる。どうしても手作業の部品は残りますから。となれば海外に工場を持って行くか、日本のレーバーコストを引き下げるか、だ。現時点で日本の企業は前者を選んでます。中国だけでなく、ベトナムやマレーシアなどもレーバーコ
ストが低い。

「日本のレーバーコストが下がる」という可能性も少なくない。今のままだと日本経済はガタガタになる。結果、1ドル=140円/1ユーロ=180円/1元=20円を超える円安になれば、日本のレーバーコストで十分やっていけます。ただ最近の流れを見ていると、日本の企業は海外脱出を選ぶ傾向か?

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5 Responses to “コストダウン競争へ”

  1. 小役人 より:

    はじめまして、クラウンハイブリッド乗りです。
    TOYOTAの部品調達費削減のニュース、仕方のないことかもしれませんが残念です。国沢さんもよくおっしゃってますが、最近のトヨタ社のサスペンションは秀逸ですよね。今乗っているクラウンにも乗り心地の面で本当に満足しています。
    ただ、コストカットの影響で今後の新型車については期待できなくなってしまうのでしょうか・・
    車の耐用年数(7年)だけ壊れないでさえしてくれる部品を作ればいい、性能やフィーリング向上などオーバークォリティ・・とされてしまっては魅力的な車など期待できない気がします。

  2. 匿名 より:

    無駄遣いをなくせば、いくらでもバラマキの財源がでてくると言っていた民主党ですが、ふたを開けてみればこの通り。まあ、よくもこんなできないことをならべてどうするつもりなんだろうとは思っていたのですが、こんな詐欺にだまされてしまうなんて、日本国民も情けない。うそついても政権とってしまえばなんとでもなると思ったのでしょう。
    企業経営者はそんなこと100も承知でつぎつぎ手を打っています。雇用を守るのも企業の責任とはいいつつも、つぶれてしまっては元も子もありません。
    不安定な政権、少子高齢化による市場の縮小、高止まりする人件費。そりゃあ日本で事業を続けたくても続けられないでしょう。なのに政府に産業振興策、特に民主党オリジナルの優れた政策が全く見当たらないのが現状ですよね。
    本当にガッカリです。
    アメリカは自国の製造業壊滅のあと、ソフトウェアを代表とするサービス業で見事によみがえりましたが、日本は新産業を興せるような、投資家(エンジェル)もいないし、出る杭は打つし、衰退させるに十分な環境です。日本人より優秀な人材もいまや新興国からたくさんでてきています。
    ものづくりにこだわるのもいいですが、過去にしがみついているだけでは、生きていけないことも日本国民全体として認識すべきではないでしょうか。
    いま必要なのは飛びぬけて優秀な人材を育てることではないでしょうか。日本では不平等と叫ぶ連中がいますが、素質のある子どもに徹底してエリート教育を実施すべきと思います。

  3. ぱんだねこ より:

    こんばんは。
    まあ民主党の悪いところを並べても暗くなるだけですから、良かったところを考えてみました。
    まず、自民党政権(ほとんど独裁)で作られた金の流れの一部を見えるようにしました。有効性はともかく事業仕分けなども、国民に注意を引かせる良いきっかけになったと思います。今まで自動的に山積みしていた予算を、切り崩す方向から攻めたわけです。マニフェストを実現するほどお金を確保できませんでしたが、第1幕としてはこんなものではないでしょうか?
    米軍基地の問題も「日本に米軍基地は要らないんだけど・・・」という誰もが思っていることを表に出したのは初めてだろうと思います。
    自動車のパーツの問題ですが、日本は先進国向けの製品仕様から不要と思われる機能を剥ぎ取って新興国向け(または廉価版)を作ります。もちろん、とりきれない部分が残ります。安全係数が高いからです。新興国は、必要になった機能などを必要だとわかった時点で追加して作りこんでいきます。よって故障率が高いともいえます。上から攻めるか下から積み上げるかで、日本はどちらかというと不利になり、それが今の状態です。それを分かってきたので仕切り直しをしようことだと思います(私の勤め先もそんな感じ)。ただ自ずと最適値は決まってきます。
    要はどちらが先に、最適値に行ってその地位をキープできるかです。
    初戦はEVになると思います。BYD対日産リーフです。スモールハンドレッドの中の安価なEVはどこがやっても難しいと思います。初期の電動自転車のような危ない乗り物なので・・・。

  4. 阪神ファン より:

    暫定税率はやっぱりといった気分です。他の方が書かれているとおり、できもしないことをよく言ったもんだと思います。
    大きく報道されていませんが、民主党は高齢者対応の国庫負担を廃止し変わって健康保険組合に負担させようとしています。民間企業の従業員が貯めている保険金を使おうとする神経がわかりません。
    気になることがありますが、輸出企業がダメージを受けているのは本当に円高が原因でしょうか?。ある程度のダメージはあるでしょうけど輸入コストが安くなってるはずです。一番の原因は”売れない”ことではないでしょうか。日本にとって適正な為替はどの程度でしょうか?。
    借金だらけの日本ですが円安になるとますます苦しくなるのではと思います。通貨高で破綻した国はありませんが、韓国など通貨安で破綻した国はあります。
    また、日本は外需依存と言われることが多いですが貿易費は対GDP比で10%台だったと思います。ということは、日本は内需依存の国ではないでしょうか。素人なので正しいかどうか自信はありませんが・・・。
    ただ、車が好きなので個人的には自動車メーカーは国内でがんばって、いい車をどんどん輸出してほしいです。「これが日本でしか作れない車だ」と。実際には為替や国の政策など、いろいろ問題があるのでしょうけど・・・。

  5. もん より:

    部品代3割カット。
    真っ先に思ったのは「安全性、大丈夫か?」
    今のところ後席ドアの安っぽい音を除けば安定感ある走りで不具合を感じないプリウスではあるが、プリウスの前に乗っていたスパシオは大きな舵角で加速しようとすると前輪付近からカカカッという変な音を出していた為、コストダウンでヤワい部品なんだろうなぁと思っていた。
    案の定、舵角が大きい時に部品が折れる事があるとかでリコールになり部品交換になった。
    (しかし、リコール修理後も音はしていたので何が直ったのか良く判らない)
    コストダウンの嵐でヤワになりリコール増えたトヨタが最近やっと少し落ち着いて来たかと思ったら、さらに3割コストダウン・・・だいじょぶ?
    安いけど怖い車とかやめてほしいんだけど。

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