ゴーンさんの年収

アメリカで発表されたCR-Zの価格は2万ドルを大幅に下回る1万9200ドルだった! 日本円だと175万円(AT仕様は179万円)。装備内容が貧弱なのかと言えば、そんなことない。姿勢制御装置VSAを始め、サイドエアバッグやCDオーディオ、クルーズコントロール、アルミホイールまで標準装備される。

・CR-Zのリリース

ちなみにアメリカ仕様のインサイトはアルミホイールやクルコンも付かない『LX』(VSAやサイドエアバッグは標準)で178万円。もっと正確に書けば、CR-Zと同等の装備内容持つ『EX』(日本だと230万円くらいの装備内容)だと192万円になってしまう。CR-Z、インサイトより13万円も安いと言うことです。

175万円でフル装備のCR-Zが買えるなら魅力的だ。おそらくインサイトの極端な販売不振に悩んだホンダは、ホンダ式ハイブリッドに自信を無くしたんだと思う。ホンキで20万円高くらいの価格設定を考えているのかもしれない。まぁそんなモンだと私は前から書いている。だとするとフィットも20万円高か?

マーチの日本価格、すでにディーラーに行くと教えてくれる。ベースグレードで99万9600円。数字の並びに感心する。100万円を切る価格を付ける際、普通、日本人だと99、9は付けられない。99、8です。99万9千円に、さらに600円の上乗せ! さすが国内販売担当役員の片桐さんはヤリ手だと感心しきり。

このあたりの国際感覚がゴーンさんに評価され抜擢されたんだろう。日本人の美学とは対極にありますが。ちなみにベースグレードの『12S』はオーディオ無し。電動ミラー無し(ミラーは黒樹脂)。決して安くない。足として使うなら99万8千円のコルト・リミテッドの方がどう考えてもお買い得だと思う。

そうそう。次期型マーチの価格、6月最初の週末からディーラーで装備内容まで含め、教えている。なのに6月26日売り号の雑誌(締め切りは20日前後)に対して「価格を掲載したらマーチの事前資料配付はしない!」と通告してきたそうな。日産と自動車メディアのギクシャクは本格的になってきた感じ。

もう一つ追記。日本のメディアはゴーンさんの報酬を8億9千万円と報道している。正しいのだけれど、ルノーからも同じくらいの報酬を得ていることを完全に忘れているようだ。個人的には高いか安いか評価する立場にない。
報酬を承認するの、株主ですから。私は日産の株を持っておらず。

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6 Responses to “ゴーンさんの年収”

  1. lucky より:

    いつも、拝見させていただいてます。
    マーチの値段以外に、高く設定されてましたね。多分景気対策の補助金無くなった時の、値引きを出来るようにかと思います。
    ゴーンさんは経営者として、良いかも知れませんが、日本に取っては、マイナスでしょう。
    国沢先生残念ですが、日産の株式の過半数以上を、ルノーが所有してます。
    僕は本気で、悔しいです。いくら会社存続の危機があったにしろ、このような日産が再び、日本の会社に戻る事を、望みます。

  2. G35X より:

    インサイトの極端な販売不振… プリウスが溢れる路上で、インサイトは滅多に見ないですね! 構造が簡単で、手動変速機との相性が良く、ICE低回転数時のトルク不足を補い、アイドリングストップ、エネルギー回生もできる等々素性は良いシステムなのですが… 問題は電池でしょうね。 島津源蔵さんの所のLi-ion電池を待たずに、ホンダはニッサンに頭を下げてNEC電池を分けてもらえばよいのに… 2kWhほどの容量があればモーターももう少し強力にでき、スポーティーな良い車が作れます。

  3. 阪神ファン より:

    luckyさんに同感です。
    ゴーンさんの報酬を承認するのは確かに株主ですが、日産の筆頭株主はルノーであり、ルノーのトップはゴーンさんであり・・・。結局は自分の思いどおり。
    日産がルノーにとって都合のいいように使われているように思えてしまいます。残念です。
    ところで三菱自動車の10年10万キロ保証。
    ベストカーに記事があり、画期的と思いましたが、案外騒がれないですね・・・。

  4. 那須与一 より:

    毎日楽しんでおります。私は皆さんと考えが違うのですが、(国沢さんの言う通り株主でない為)ゴーンさんの全世界EV戦略で各国の政府に働きかけたり、期待の市場中国での売上を考えると、私が日産の社長になっても同じことは出来ない為(笑)妥当と思ってしまいます。
    >日産と自動車メディアのギクシャクは本格的になってきた感じ。
    そうなんですか!なんとなくJUKEあたりからおかしいなあと、我々読者でも感じます。しかも評論家の皆さん、記事でなくてブログに書かれている...。
    松下さんのブログでVDCの意見を書かさせて頂きましたが、その後にボッシュの記事を入れられると、いろいろと悩んでしまいます。
    6/20大好きなインプレッサXVの発売を喜んでいましたが、どこにもVDCが無い。ウェブカタログの見方が悪いのでしょうか?けど、さすが国沢さんと西川淳さんだと思ったのは、VDCの重要性を理解しているのにも関わらず、「JUKE」に限っては、欲しい人に任せるスタンスです。JUKEってそういうクルマだと思うし、上述のスバルのVDCの装備の有無に関して何もないと、日産と自動車マスコミの争いの図に見えてきてしまいます。読者も含めて、日産は問題だけどスバルはスルーなんでしょうか?親がトヨタだから?など。これからも国沢先生の深く考えさせられるメッセージの強い記事を楽しみにしております!

  5. アミーゴ5号 より:

    ゴーン社長の収入にとやかく言う立場ではありませんが、マネジメントに一番納得がいかないのは、プラットフォーム毎のクルマ作りです。
    ラージサイズのFRプラットフォームは、日産らしい走りにこだわっていますが、他のプラットフォームは多品種で使い回すことを最優先して開発されているように感じられます。
    日本市場から走りの嗜好がが蒸発したのは、エントリーモデルの軽自動車やコンパクトカーが、ユーティリティやデザインに偏りすぎて、走りの楽しさを捨て特殊な車種に押し込めてしまったことが原因の一つだと思っています。
    マーチもジュークも良いと思いますが、走りの楽しいモデルも提供して、走りのわかる消費者をしっかりと育てておかないと、儲けの大きいプレミアムカーもFFで済みようになってしまい、ますますクルマの良さや多様性を失うのではないでしょうか?
    日本車より高いVWが、世界中で堅調に売れているのは、レーザー溶接で組み上げた強靭なボディがもたらす走りを知ってしまうと、他メーカーに移れなくなるからだと、最近ゴルフに試乗して痛感しました。
    最近の日産車のイメージを例えると「浮気の相手」!付き合ったら刺激的で楽しいけど、本気で人生を預ける本命ではないみたいな・・・。
    でもおかしいな、そういう軟派メーカーではないのに・・・。少なくともうちのHCR32は断じて違います!

  6. ぱんだねこ より:

    こんばんは。
    いつも楽しく勉強させていただいております。
    ゴーンさんの年収はもう庶民の感覚からだいぶずれていてなんともはやという感じです。ルノー>日産という図式にしてただ搾取されているのではないか?などと思ってしまいます。
    それより、びっくりなのがCR-Zの値段です。あまりに日本が高くないですか〜。ホンダ車を買う気がちょっとうせました。インサイトの値段189万もメーカーが言うほど安くないような。プリウスが205万からですので・・・。IMAの年産20万台計画はどうなるのでしょう。そういう別の意味でサプライヤー泣かせなのですよ、ホンダは。

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