スズキの海外戦略

経営者で最も重要なのは「引き際」と「後継者」だと思う。最近のスズキを見ていると、少しづつ歯車が噛み合っていないかな、
と感じる事案も出てきた。例えばVWとの関係。キチンと交渉できないことから始まったトラブルは、もはや修復できない状況。VWの戦略を見ると、どの地域でもスズキをライバルに設定してます。
 
インドの工場のトラブルを受け、出てくるスズキ側からの反応がいくつかのメディアで紹介されているけれど、強気に終始。しかも完全にインド側に任せているようだ。もちろんどこよりもインドを知っているスズキなので正しい対処方法なのかもしれないけれど、日本の企業ならではの「柔軟さ」を打ち出せないものだろうか?
 
インドなどクラス社会では支配階級が支配される階級をチカラで圧倒することが今までの流れだった。しかし21世紀に入り、インドも変わりつつあるという話をよく聞く。実際、カーストと新しい仕事(コンピュターソフトなど好例)が合わなくなってきており、混乱しているそうな。今回の事件、頼みの警察も腰が引けている。

今やインドはスズキの収益の30%を上げている重要な市場だ。後述する津田さんなら、とりあえず「インドに行って話を聞く」(高齢であればしかるべき人材を名代として送る)という日本の企業人なら当然のようにすることをしたことだろう。現在のスズキの姿勢は「犯罪だ。インドで解決しろ」です。

全般的にスズキの海外展開は微妙な立場になってきているようだ。外国との折衝を担当している部門が、日本の外務省のようになってきちゃったか? 企業が役所のようになった時点で厳しい。欧米での販売台数を見ると激減中。ちなみに6月のアメリカの販売台数はジムニーを含め僅か2299台という状況。
 
国内部門は良い後継者が育っているようだけれど、海外戦略は失敗続きのように見える。こういう状態だと津田社長時代に半ば隠居を決めた御大も、引き際を決められまい。そろそろ稼働率低下で先が見えなくなってきたハンガリー工場の今後を決断しなければならないです。インド工場も休業が長引きそう。
 
一方、国内販売部門や開発部門が持っている危機感たるや大きい。すでにスクープされている通り、間もなく発表される新型ワゴンRときたら、新技術のデパートのような状況。全グレードにリチウム電池使ったアイドリングストップや、蓄冷式エアコン(エンジン止まっても冷たい空気を出す)を採用しているのだとか。
 
・ECOカーアジアは「BMWの新型電気自動車が15分400円
 

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5 Responses to “スズキの海外戦略”

  1. samine より:

    スズキの海外担当者はイマイチですか…日本企業でよく言われるグローバルな人材の不足がスズキにも?
    あの交渉上手だったスズキがどうしちゃたんでしょうね。まず強気で出るのはアジアではよくあることだと思うので理解はできますが、やはり内柔外剛で適切な対応をして欲しい所です。インドの社会的変化に対応した新しい対応の仕方とか、スズキ内部に限らず優秀な人を招聘し社を挙げて事に当たってほしい。ますます日本より重要となるインド市場で失敗は許されませんからね。
    欧州債務危機でマジャール・スズキ(ハンガリー)もやはり大変なんですね。三菱がネッドカー(オランダ)を畳んで撤退したのは自社の都合だけだと思ってましたが。ここらで日本メーカーが独走するドイツ勢を止めてくれないと日本車の実力に本気で疑問符が付くな。安い車しか作れないならこの先日本車はやっていけないし、良い車作りならドイツに敵うべきは相当な努力と創意工夫だけですよね。

  2. さね より:

    だんだん戦略的に微妙になってきてるんですか、スズキ。インドの出来事は怪我人も出てると聞きます。カースト制度が変わってきてるのかも知れませんが、スズキの大御所様はやはりその国の文化、風習に関わることなので、現地にインド人責任者もいるだろうし色々考えてのうえで、まずは自分達で解決しろと厳しくおっしゃってるのかも ? しかしVWに喧嘩うって、スズキは日本、アジアの会社だし、VWはもちろん白人野郎なので子分のように見下してただろうし、実際悪いいい方すると日産は奴隷のように扱われてるしな。スズキあっぱれ!アナリストや評論家の方々は心配するし、ダメだろ意見でしょうが…ドイツ支配からのがれる姿が明治維新の志士のようである意味格好いいなぁスズキ。頑張れ!先は必ずしも悪くなるとはかぎらない! 今度のワゴンR凄いんですね本当なら。できれば薩長連合のように外国車に負けまいと技術を切磋琢磨してる、マツダと連合でも組んだら面白いだろうな。ワゴンR期待しちゃいますね本当なら。トヨタ帝国のダイハツや便利な箱屋、実用車メーカーのホンダもメカニズムはともかく勢いあるから本気なんでしょうね。ハズれてばかりなのに偉そうなアナリストがそんなん駄目じゃん意味ない!とゆうでしょうが、個人的にはマツダと仲良くなり、軽自動車の変速機がスカイアクティブAT、MTになったらいっそう面白いだろうなぁ。あくまで個人的妄想で、1意見です。最近色々ゆわれちゃうからなぁ〜。後継者は…偉大なワンマンな個性溢れる有能な人の後はなかなか難しいでしょうね。だからスズキの大御所にはまだまだあっと驚く、スズキの未来にとって素晴らしいこと期待したいです。末長く健康でいてください。

  3. ねこまんま より:

    良くも悪くもスズキは現在の会長のカリスマ性で持ってる会社だと思いますね、後継者になる人は大変でしょうね。初代アルト47万円は衝撃でしたし、他社と同じ土俵で勝負しないという自社の力量を良く理解した戦略は他社も学ぶべきところが多いでしょう。他社が出来ない発想ができるのは凄いことです。ですが最近はちょっと曇り気味かな?前にも書きましたがVWとの提携でも20%近くも株を譲っておいて金だけ出して経営に口出しするなってのが無理な相談です。で、案の定提携が決裂したらVWはスズキの市場に殴りこんできました。真っ向勝負でVW相手にして勝てるつもりなんですかね?
    軽自動車のダウンサイジングターボですが、昔のことスズキやスバルがロープレッシャーターボを造ってましたね、(スバルの場合はロープレッシャースーパーチャージャー?)これは燃費もそこそこ良かったですけどね。現状では軽のターボはとにかくハイパワーが目標。私が昔乗ってた三代目ムーブの4気筒モデルは公称64馬力でしたが純正のターボマフラー装着の状態でシャシーダイナモで計測するとなんと75馬力でした。リッター換算113馬力、しかもレギュラーガソリン仕様で。測定してもらった知人に効くと「今の軽自動車のターボはこのくらい当たり前、64馬力に収まっている車なんか無い」との事でした、それだけハイパワーならそりゃ燃費も悪いのは当然です。街乗りで9km/Lくらい。もう10年前の話ですけどね。今はもっと凄いのかな?社外品でタービン変えてブーストアップすると100馬力仕様なんてのも有ったみたいですがもう無茶苦茶です。結局のところターボは使いようですね、
    VWのTSIをベタボメしている人もいますが、ガンガン飛ばしてターボ(スーパーチャージャー)効かせれば10km/L程度です。そりゃ過給するから当たり前なんですけどね。一定走行のときは結構低燃費ですけどね。
    いっそ、軽自動車は排気量300cc〜400ccくらいの二気筒にして2000回転以下でしかターボが効かようにセッテイングすれば良いんじゃないかと思います。そうすれば発進加速もそれなりに良いでしょうし、巡航時は低燃費仕様にできるだろうし。
    なんかまだCVTがどうとか言ってる人も居ますが、インサイトのCVTってそんなにトラウマになるまで酷い出来なのでしょうかね?まあ、CVTが全て良いわけじゃなくてホンダの初代フィットやフェリオとか言ってたシビックのCVTは最悪でしたけどね。ギクシャクするはエアコンつければ息継ぎするはでまるで最初期のCVTのようでした、ホンダ党の知人が乗ってましたが怒ってましたね。でもこれはホンダがCVT造るのが下手なだけでCVTというミッションに罪は無いですけどね。他社製のCVTはそんなことは無いですけど他社のCVT乗ったことが無いのかな?最近のCVTは実際乗ってみれば分かりますが多段式ATとなんら変わらないです、むしろ代車とかで多段式ATなんか借りると不快なショック、モード燃費稼ぎの訳の解らない変速プログラムに驚きますが。CVTも初期のトルコン式で無い頃はギクシャク感も有り癖もあるけどそれを含めて今までに無い画期的なミッションということを思わされましたね。改良を重ね、スムースになって多段式ATの不快なショックも皆無で状況に応じて巡航時にはほとんどアイドリングレベルで低燃費だし、いざ加速になれば多少の滑り感は有るけど最大トルク発生回転に合わせての加速。本気でいくならSレンジとかBレンジなどのスポーツモードに切り替えれば結構な加速。大体、多段式ATなんて段数を増やすということは突き詰めて言えば目指しているのは無断変速なわけで行き着く先はCVTなわけです。結局のところ旧世代のミッションでしかないわけで、それとも昔のホンダのようにセミオートマチックを無断変速のスターレンジとか言ってゴリ押しするのですかね?
    いろんな技術があって良いとか言うならCVTなども変速機としては一つの選択ですしなぜ否定しているのかな?マツダは実際のところ開発費が捻出できないから旧態然の多段式ATの改良型のスカイアクテイブなんでしょ?別にDSGを超えるものを開発しても良いわけですし、過去にイスズが開発したNAVI-5のようなものを開発しても良いわけです。V35スカイラインが発表された時なぜ時代遅れの5速ATなど採用していたかは結局のところ予算不足でその部分をコストダウンしたからで、マイナー時に7速ATに変更されていますね、マイナーでミッション変えるなど立派なことです。欲を言えばトロイダルCVTが復活していればなお良かったんですがね、結局はコストを優先したわけかな。
    >エンジンの全域低負荷底燃費にむかい進化を妨げてるといいたいのです。
    そんな魔法みたいなエンジンは有りません、だからこそメーカーはレシプロエンジンが現実的に最良の選択でミラーサイクルにしたり燃焼コントロール制御に力を入れてたりディーゼルのコモンレールなどの改良に勤めているわけです。メーカーが改良していないとでも思ってるのですか?
    マツダを馬鹿にしたようなとか書いていますがあなたがCVTを否定している程度にマツダを馬鹿にしています。倒産寸前でどこでもやっている燃費改良技術をスカイアクティブなんてご大層な名前つけて宣伝しているメーカーですからね。前も書きましたが第3のエコカーなんてまやかし以外何者でもありません。ハイブリッドや電気自動車などの新技術を開発できないメーカーの戯言でしょう。ハイブリッドだけが車じゃないとか宣伝してますがならなんでトヨタからハイブリッド技術の提供を受けるのでしょうか?ハイブリッドはニッチだとか言ってアメリカ市場でハイブリッド売ってるゴーン会長といい勝負ですね。最初はスカイアクティブは低燃費とか言ってましたがデミオスカイアクテイブがモード燃費が良いだけだとばれてからスカイアクティブとは総合的な走りがうんぬんとか言ってることが変わってるし。
    スバルがやることには間違いないとは言っていないですがね?二代目レガシィ前期型ののATは最低の出来だったし、シートの縫い目がほつれていたり、別に水平対向にこだわる必要は無いと思ってますけどね。私はスバルが軽自動車から撤退したのとトヨタ、ダイハツからOEM受けたりするのもBRZみたいな車種を共同開発したことは最良の選択だと思っています。買いもしないユーザーの意見なんて相手にしていたら本気で潰れますからね。得意な分野に注力するのは当然でしょう。
    私が書いてる「CVT+2ペダルMTでいって欲しいです。」とはATはCVTでMTは2ペダルMTの意味ですけどね。何でそう書いただけで日本車を進化させないなんて言われなきゃならないんだろうか?旧態然の多段式ATにこだわるメーカーのほうが進化していないと思いますけどね。
    >CVT使うせいか考え方が欧米の主流になりつつあるダウンサイジングターボとは考え方が違うみたいだし。
    >CVTじゃないので排気量ダウンをトルクで走らせて燃費も稼ぐ走りも楽しい。>
    >CVTの功罪をよく考えるべきです。誉めすぎだなCVT。>特にCVTがベストとは思えませんでした。本当にCVTがベスト?
    >CVTも個人的かなり慣れが必要な変速機だと自分は思います。
    何かCVTに恨みでも有るのですか?
    そんなにマツダが好きなら大嫌いなCVTのインサイトなんか早くやめて車検など受けずにマツダ車を買ってあげてください。マツダも新車が売れるなら喜ぶでしょうし、あなたの大好きな多段式ATのスカイアクティブなんだからうれしいでしょ?知人にマツダの関係者が居ますのでスカイアクティブは人気あるよと言っておきますので。国沢師匠も言ってましたね、マツダが好きなら定価で新車を買ってあげたり株を買い支えてあげる事だって。私はマツダが嫌いだから新車も買いませんし株も買いません、三菱も同じく。
    何時になるかは解らないけど最終的には電気自動車でホイールインモーターでミッションなど不要の車が当たり前になるでしょう。そうなればこんな不毛なミッションがどうとか言うことも無くなるのでしょうか?

  4. 小林 英弘 より:

    『エコカーアジア』で紹介されてるBMWのカーシェアリング用車両のBMW ActiveEですが…
    エンジンルームとセンタートンネルにバッテリーを、でリア(のトランクルーム含む殆どのスペース)にモーターを搭載すると…どこにも荷物が積めませんよ?(笑)。リアシートに多少の手荷物+@を載せるしかないように見えますが、これでは「実用性は?」の疑問にどう答えるのでしょうか? ホントに大都会での足替わりにしか使えないと思います。
    21世紀の電気自動車まで「FRの走りの良さ」を押し通すのは…さすがに発想や価値観が古いというか保守的というか…FRの良さは全く否定しませんが、そろそろ新しいアプローチを模索しても良いのではないでしょうか? まぁ外車専門誌なんかは「EVでFR!さすがBMW!FRの走りの良さはEVでも健在!」なんて超ベタ誉めするんでしょうが…個人的にはバッテリー等の補器類が多くならざるを得ないEVこそ、スペース効率に優れたFFが適してると思いますが…。
    でもそこまでしてFRにこだわるBMWの努力は素晴らしいと思います。このクルマ、東京でしか乗れないのが残念で仕方ないです。

  5. 申し訳ありません より:

    インドの成長を妨害したい国の人が入り込んで騒動を起こしているような気がします

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