ホンダのコージェネ

「決死の作戦」といわれた自衛隊ヘリによる焼け石に水作戦や、涙付きの記者会見で盛り上がった東京消防庁の放水作戦は盛んに報道された。しかし今や1台の生コン圧送車が淡々と的確に放水作業を行っていることは報道されない。しかもプッツマイスターは遠隔操作で核燃料プールから水の採取すら行ってます。

救援物資のコントロールを役人が行ったら、倉庫はあっという間に満杯。ニッチもサッチもいかなくなって民間業者に頼むや、あっという間に物資は行き渡るようになってきた。民間は3月15日の時点で「生コン圧送車を提供する」と言ったのに黙殺されている。政府や役人は、能力の低さを知るべきだと思う。

国民も素直すぎる。ネットで原発反対を主張すると「お前は電気を使わない野蛮人か」みたいな書き込みで叩かれます。本当に原発無しじゃ電気を供給出来ないのか? 原発無しの電力インフラを考えているのだろうか? 皆さん政府を信じ過ぎかと。以下、自動車メーカーの技術を紹介してみたい。

ホンダは天然ガス(都市ガス)を燃料とした『エコウィル』という家庭用のコージェネを提供している。火力発電所の総合熱効率40%に対し、エコウィルは85,5%に達するという。電気と一緒にお湯も供給出来るため、二酸化炭素の排出量を半分に出来るということになります。こいつを普及させたらどうか?

エコウィルの熱効率

太陽光発電+電池+電気自動車を組み合わせればカンペキである。昼間は太陽光発電がフルに持ち味を発揮し、寒い夜になるとコージェネが絶大なる威力を発揮します。足りなくなる時間帯だけ電池で補ってやればいい。大量生産すれば、今のガソリン代+電気代+ガスまたは灯油代より安価になること確実。

また、製鉄会社の周辺なら、大量に排出される水素を使えばいい。水素はエンジンで燃焼させることが可能。配管で水素を送り(ガスの危険性と大差なし)、そいつを燃料にしたコージェネを作れば排出されるのは水だけ。250万台もの燃料電池車に水素を供給出来るというのだからハンパなエネルギー量じゃない。

・余っている水素

プッツマイスターを見れば解るとおり、能力のない政府にエネルギー政策を任せておいていいのだろうか? 福島原発の処理に今後30年以上掛かるという。しかも現在稼働している全ての原発の処理を考えたら膨大な金額になってしまう。この金額、今後誰がどうやって負担していくのだろうか? 状況は深刻です。

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13 Responses to “ホンダのコージェネ”

  1. G35X より:

    ホンダはこんな素晴らしい製品を5年前から販売しているとは知りませんでした。天然ガスから発電と考えるとすぐにエネファームのような改質による水素抽出と燃料電池が浮かんできますが、小型エンジン発電機と天然ガスエンジンに経験の長いホンダならではの製品ですね。これなら燃料電池より安く作れる。国沢さんの仰るとおりこれと屋根上太陽光発電機とバッファー電池を組み合わせれば日本のエネルギー問題と二酸化炭素排出問題両方の解決の大きな一助となります。 この技術を使い電気出力を2キロワットほどにし、5キロワット時ほどのバッファー電池と組めば、一般家庭の1日の電力使用量を20キロワット時としてエンジンの動作時間は1日10時間、2ヶ月1回のオイルチェンジと2、3年に1回くらいのエンジンスワップで常時電力網のお世話にならずにオール家電生活が営めます。取りあえずのバッファー電池はリチウム イオンでしょうが、3ヶ月ほど前に発表された住友電工の低温ナトリューム イオン電池が市販されればシステムの価格もかなり安くなるでしょう。 エネファームや屋根上太陽光発電機の自立運転をさせないようにしている電力業界からの抵抗があるでしょうが…。

  2. 針谷光一 より:

    政権与党のアホくささには憤激を通り過ぎました。
    ある方々が今の与党は日本の国の形や国体を破滅させるべく働いている、と言ってました。当初はいくら何でも言い過ぎだよ、そりゃないよ?と思ってました。それが昨日の例の出来事でその方々言っている事もまんざらでもない!?と考えるようになっています。
    例の出来事とは、ついにレベル7の件です。翌朝にはIAEAやフランスの研究機関がそろって『福島の件は、核燃料が爆発により直接的に飛散したチェルノブイリとは異質であり、今後もチェルノブイリになるとは考えにくい、過度な日本政府の反応は余計な混乱を招く』と警告していました。
    この件でなんとも馬鹿丸だしなのは、与党自らレベル7に引き上げた事です。他国が言い始めるならば話しは分かります。
    今の与党にとって国益とは?何なんでしょうか?普通の国ならば、ギリギリのぎりまで我が国はチェルノブイリとは違うと言い張るはずです。当たり前です、国益を損ねかねない事象を政治家が軽々しく口にして良いわけがありません。
    いったい今の与党は、どこの国民に選ばれ?どこの国民の血税で給与を頂いているのか?
    何よりもきな臭いのは原子力ルネッサンスと言われる昨今、今回の一連の与党の行動を見ていると、どこかの国が得するように動いて見えるのは自分だけでしょうか?
    ちなみにレベル7の発表は、大負けした選挙の翌日の深夜です。これまたきな臭い?

  3. ターボ より:

    私も先生のような方法論で新しい形のエネルギー採取をとるべきと考えます。
    何でそうしないのかと思う人って沢山いると思います。
    でわなぜしないのかと、技術的に出来ないわけでわないのに、そうしないのだろう?
    もしかして、私たちの知らない裏で何か国の政府同士の約束事がある気がしてならないのは僕だけでしょうか?
    そして原子力発電所の役割は、ただ世の中の電力供給だけが目的なのかな?
    これは私たちだけで話してもどうすることも出来ないですが、これから将来において世界規模で議論されるべき最大のテーマに発展すべきと考えます。

  4. pasta より:

    エコウイルは発電効率が悪く、お湯ができすぎてしまい、お湯が沸きあがったら動かなくなるのであまり発電できません。お湯が沸きあがっても発電すると効率のよさがなくなります。また、発電量を調節することができないので容量以上使うときにしか発電できません。エネファームなら発電効率40%程度に達するのでお湯のでき方もまあまあで、出力調整もできるので導入するならエネファームでしょう。電気自動車と同じで価格が高い割りに経済的には回収できないのが難点です。

  5. とん より:

    エコウィルの総合熱効率が85,5%に達するとのことですが、電気として取り出せるのは22.5%で、63%は
    お湯としてのエネルギーです。
    つまり電気を100使いたい場合、300のお湯が勝手にできてしまう訳です。冬場なら暖房等に使えるので良いですが、夏場は?
    結局、お湯は捨てるしかないので、効率悪いのです。
    世の中そんなに都合良くありません。
    年中暖房の必要なところなら85.5%が活用できるかも?
    国沢先生。メーカーの発表を鵜呑みにしてはダメですよ。重々承知の上、読者に考えさせたいとする「振り」なのかもしれませんが。

  6. 阪神ファン より:

    高速道路の形状(あえてカーブを入れるなど)や「赤字垂れ流し」と言われている空港も本来の目的と別の理由があると聞きます。原発も理由があるのではないかと思います。でも、仰るるように原発以外の方法も進めていくほうがよいとは思います。
    過去に似たような内容で投稿させていただき、しつこいかもしれませんが(何度もすみません)私は今の政府は何かに関して信用していません。民主党の人事を見るたびに思います。
    民主党になってから
    ・産まない選択という本を出した人が少子化担当
    ・韓国で反日運動していた人が国家公安委員長
    ・死刑反対派が法務大臣
    ・バブル期に投資を煽った人が経済産業大臣
    ・前参議院議長を法務大臣(民主党は三権分立を理解してるのか?)
    その他、多数でてきます。また売国行為が多すぎます。
    国内問題ではすまされません。このような党が政権を握っているのも深刻だと思います。本当に心配です、不安です。

  7. あお より:

    太陽電池もコージェネも良いと思いますが、一つの家に両方設置するのは効率が悪いと思います。
    コージェネも熱が余ると効率は悪くなりますし、太陽電池も電気が余ると売電ができたとしても少し無駄かと思います。(売電も出来ないかもしれません。)
    (コージェネと太陽電池が組み合わさった家は、売電できないかもしれません。または低い金額でしか買い取られないかもしれません。注: *1 )
    せっかくなので、多くの家に太陽電池やコージェネが分散して設置されると良いかと思います。(それがスマートグリッドで結ばれるとさらに良い。)
    お金持ちが、省エネ機器に興味があったり、省エネ機器の増産などに貢献しようと思うのであれば、それほど悪くないかもしれませんが、できれば分散して設置された方が良いと思います。
    太陽電池と電気自動車やバッテリとの組み合わせは良いかと思います。
    > この件でなんとも馬鹿丸だしなのは、与党自らレベル7に引き上げた事です。…
    > 今の与党にとって国益とは?何なんでしょうか?普通の国ならば、ギリギリのぎりまで我が国はチェルノブイリとは違うと言い張るはずです。
    国益のために情報を隠したり嘘の情報を出すという考えは非常に危険だと思います。自民党は比較的そうかもしれませんが、原発の事故を隠ぺいしていた東電と同じかと思います。
    このような考えが今回の原発事故にも繋がったものと思います。
    注: *1
    現在、太陽電池で発電した電力だけは温暖化防止のために高額で買い取っているかと思います。小型の風力発電機による電力も買い取らないと聞いています。また風力発電機と太陽電池を両方設置すると買い取らないとも聞いています。(小型の風力発電機は発電量も非常に少なくオモチャのようなもので温暖化の防止に貢献しないので妥当かと思います。)

  8. 匿名 より:

    自立発電は間違いなく今度再考されるとは思います。
    ただ、都市ガスをインフラに使うのは今回の被災状況を見ると結局使えません。
    プロパン、もしくは灯油と行きたい所ですがこれまた今回の震災では供給が追いつきませんでした。
    関東以南ではいいかもしれませんが、東北では少なくとも冬場に暖房が取れることと、消費エネルギーが少ないことも大事です。
    太陽光発電の高効率化で夏を、風力や温度差発電などを組み合わせて冬、というように補助発電と組み合わせて使うのがベストかもしれません。
    実際に1日停電しただけでもえらい目に遭いました。
    被害の大きかった被災地はもっと深刻な状態です。
    先生、可能なら業界に「電力会社に頼らない自立発電の確立」をお願いしてください。
    これは今回の被災地東北だけではないはずです。
    利権が絡む電力業界に頼らない方法を模索すべきかと思います。
    また、ありがちな「大丈夫だろう」の発想もやめる時期かもしれません。
    私のような心配性だと寿命は縮まるかもしれませんがね。

  9. tonpochi より:

    EV、PHEVは原発なしには語れません。そして、今後10年間は原発による発電電力量は減っても、増えることは考えられません。
    そこで、ふと思ったのですが電気の自動車への利用は止めて、水素を利用した内燃機関の開発を進めてはいかがかと思います。
    まず、水素の供給についてですが、全国に十数ヶ所ある製鉄所を拠点にして行います。水素の格納は水素吸収合金を利用します。水素吸収合金はその体積の千倍近い水素を吸収できるため、現在開発が進められている各種電池とは比べ物にならないくらいエネルギーを蓄えることができます。一回のチャージで1万Km走行なんてことも実現できるかもしれません。
    この技術、国内自動車メーカーではマツダが一番進んでいると思います。今こそ、声を上げる時ではないでしょうか?

  10. 体育会系 より:

    エコウィル実際に使っています。
    5年前に家を建てたときに補助金がもらえるのでつけました。
    特に冬は床暖房やお風呂に大活躍です。
    夏は確かにお湯がたまりやすいですがそれなりに発電して電気代も少し安くなってます。
    難点は停電時に使用できないこと。
    ガスがあれば停電時にも発電できるなら便利なんですけどね。
    また、思ってなかった利点ですが、エコウィルのコントローラに現在使用している電力が表示されます。
    発電量(1kW)を上回らないように電気使用量を調整するので自然に省エネにもつながります。
    太陽電池もつけようと思いましたが屋根の形が複雑で効率よく乗せられないとのことで断念しました。
    お湯がたまったらその後は蓄電池に電気をためられるようになればもっと効率はよくなりますね。

  11. tonpochi より:

    先に述べさせて頂いたこと、1部訂正させて頂きます。
    それは、水素吸収合金のことです。体積比で千倍ということで、1万Km走行も・・等と述べましたが、少し調べるとそんなに甘いものではないことがわかりました。申し訳ありません。
    現実的には、5Kgの水素で燃料電池だと600Km、水素エンジンだと400kmくらい走行できるそうです。
    現在、水素吸収合金で最も水素吸収率が高いものでだいたい6%くらいだそうです。なので5Kgを吸収するには合金だけで90Kgくらい必要になり、しかも高価になってしまうとうことで、各種イオン電池と同様の問題があるようです。
    しかしながら、高圧タンクに水素を高圧でチャージする方式だと安全性に問題があるため、いずれ市販化される燃料電池車の燃料貯蔵用としては水素吸収合金又はそれに代わるものが望ましいと思います。
    カーボンナノチューブだと10%くらいまではいくだろうと言われているそうです。
    参考:http://www.e-megane.net/200carbonn/suiso.html

  12. ホンダ社員 より:

    うちにはエコウィルがありますが、発電能力の1kwを超える場合を狙って使用します。というのもエコウィルは売電ができず、電気使用量が1kw未満の場合はお湯採りにまわされてしまい、総合効率が落ちるからです。
    だいたい1日5〜6H運転すると、1日分のお湯の量が採れるため給湯器として考えて、発電は副産物です。
    総合効率が良いため、確かにガス代は普通のガス給湯器より安くなりますが、電気の深夜料金にはかないませんのでエコキュートと比べると光熱費では負けてしまいます。また現状のガス料金では20年使用しても元はとれないと思っています。ですので、「CO2排出量が少なく、地球環境に貢献している」という気持ちがないとやってられません。

  13. 原発作業員 より:

    清水正孝社長。
    あなたが社長になれたのは、下請けをいじめ資材をケチり、様々な提案を全てコストアップ要因になるからと蹴った上に都合の良い数字だけを当時の社長に上げたから?
    その数字を見て実力の無いあなたは当時の社長の秘蔵っ子になった。
    そして、資材調達の方法も組織を使って叩かせましたね?
    地方の組織を全て動員して邪魔な連中は全て追い出して、都合の良い数字だけを上げる業者をコストダウンと称して使いまくった・・・
    それを嘘だとは言わせない。
    下請けへの支払い、なんだかんだと言い掛かりをつけては削って、しかもその方法を自慢したらしい・・・
    自動車屋の外国人に自慢したってウワサ。
    「私の方法は貴方以上です」って・・・
    買う予定だった機材資材を全て何割カットとか勝手に決めて、それを守れない事業所の管理者を無能と罵倒して挙句の果てにイエスマンだけで固めた
    社長がぶっ倒れたのは、河北新報に追いかけ回されていた・・・それを無視していたのが現実になったから?つまり、河北新報が怖かったから…

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