上野さんが写真撮ってレポート書いてくれました~

Day3

アメリカ大陸を北に進んで三日目。この日も朝から、祈る気持ちでスバル360を送り出す。初日前からトラブル続きでいつ止まるかわかったものではないスバル360国沢号。まだ前半戦なのに、チームスタッフとしては時間調整で止まる姿を見るだけでも肝を冷やす。もはや走っているだけで丸もうけの気分だ。

アメリカ大陸を北に進むと、風景も徐々に表情を変えてくる。平坦だった道は起伏を増し、丘陵地帯を登っては降りる、降りては登るようになってきた。その全ての、日本では見られないスケール感に圧倒される。道路にも圧倒される。まっすぐかと思えばひたすらまっすぐ。

ただしそこには大きくアップダウンが加わる。通せる道は、それこそまっすぐ通してしまうらしい。日本なら切り通しにして、少しでも勾配を緩めようとしそうな場所も、地形通りの場所も多い。ひたすら登り、ひたすら下るような道は、高齢の国沢号にとっては特に楽じゃない。

農園地帯を通ることも増えてきた。トウモロコシ、大豆、落花生、確認できた範囲であとはタバコが少々。限りなく続くトウモロコシ畑は、一度見たかった風景の一つだ。そんな田舎の農村地帯でカメラを持って車列を待つと、ホンダのバギーに乗ったおばさんが声をかけてきた。

「古い車が通るけど、何をやっているの?」とか聞いているらしい。でも実はほぼわからない。訛りのせいか? 適当に伝えられることを伝えたが、それよりあるものに気がそぞろ。おばさんのバギーにはボルトアクションライフルがくくりつけてあった。そうとう古い代物で、機種は不明。目の前に銃が裸で出てくると、一種の恐怖感に襲われる。ガンマニアのつもりだったのに。

心配をよそに、国沢号は走り続ける。あらゆる機関が完全ではないものの、状態は維持しているようだ。夕暮れのボーリンググリーンに無事到着。地元の人々の、熱烈な歓迎の中に飛び込んでいき、パルクフェルメでしばしの休息を取るのだった。

Day4

スタートはボーリンググリーンのホテルから。ウェルカムボードのマップに打たれたピンの位置から、緯度的に全行程の半分近く来たことがわかる。しかし先は長い。日程も半分以上残っている。

お疲れのはずだが、徐々に毎日いい子になっていくスバル360国沢号。毎夜ゴール後の、喜多見さんの入念な整備のおかげでもろう。あらゆる場所の調子を見抜く。この人スーパーメカニックどころかスーパーマンです。ただし日差しに弱い。

今日は前半、喜多見さんとメディアカーに乗って国沢号を追う。コマ地図があるので、じゃあ我々もラリーのしてみようかということになった。毎日見せてもらって参考にはしていたけれど、手にしてコースを走るのは初めてだ。今までコマ図指示するものがなんとなくしかわかっていなかったが、一通り教えてもらった。

「次のカンバンから40キロ、1分20秒後に64キロ!」
「一時停止左!」

楽しくなってきた。今日は別のミッションを賜り、午後はチームと別行動。後、ゴール地点で合流。無事ゴールしててくれて良かった。

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