新型デミオの課題

高い評価ばかりの新型デミオながら、1つだけ気になっていた点があった。普通に乗っている限り解らないだろう、と思って永田に聞くと「思い当たるフシがありました」。もちろんマツダも解っている。パリサロンの時に聞きましたから。いわゆる「バンプラバーアンダーステア」です。

乗り心地をよくするためダンパーの減衰力を落とすと、ロール直後にバンプラバーに当たってしまう。こうなるとダンパーは動かなくなるため、リジットになっちゃう。デミオで言えば、ロールで高いGを掛けるとフロントがバンプラバーにあたり突っ張り、超ガンコなアンダーとなるワケ。

一般道で使わない領域の高い横Gだし、高速域でこうなった時は安定方向。スポーティな走りを楽しもうとした時に物足りないだけ。ただ前述の通り永田でも気づくなら、私のWebを見てる人は知っておいて頂きたい。ちなみにベストカー10月10日売り号で書いたレヴォーグも同じ。

対処方法は簡単。バンプラバー短くしてストロークを確保し、乗り心地の悪化を伴わず大きな入力で大きな減衰力出すダンパーにすれば良い。このダンパーが日本のメーカーにゃ作れない。マツダに聞いたら「解っているけれど意地で外国のダンパーは使いたくないんです」。

こういう意地も技術の進化のため大事だけれど、今乗っている自分のクルマに不満あればいかんともしがたい。その点レヴォーグはビルシュタインを用意してあるため、少しお金出せば納得いくハンドリングになる。永田にはネオチューンをすすめておいた。下は解りにくい概念図。

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ジャンプして着地した時をイメージして頂ければ

理想の入力の受け止め方は赤い破線。右のダンパーは小入力で滑らかに減衰力を出し、大きな入力になるにしたがって大きな減衰を出す。そしてダンパーだけだとカバー出来ないほど大きな一発入力(出っ張りを通過したようなケース)だけバンプラバーにカバーしてもらう。

されどこれを国産ダンパーでやろうとすると、小入力での動き渋くなり黒い破線のような状況に。乗り心地悪くなるため減衰力低くすると、大きな入力での減衰力も出なくなり一発入力で底付きし足回りを壊す。そこで大容量バンプラバー使い、黒い実線のような特性にしてる。

デミオの場合エンジン重いディーゼルは簡単にバンプラバーに当たる。だから永田でも感じたんだろう。解決するにはネオチューンが最もコストパフォーマンス高い。こう書くと宣伝みたいに感じるかもしれないけれど、現在忙しくて全く予約を受けらない状況です。念の為。

良質なダンパーに交換するのも良い方法。レヴォーグなら日本ブランドだと自社製のクスコ(新型WRXで確認済)や、HKS(86で確認済)などおすすめ。普通に売っているビルシュタインより良いです。クスコやHKSからデミオ用の足回り出たら多いに期待していいと思う。

以上「違いの解る人」のための情報です。

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