日本が進む道

イースの価格とスペックを見て心底驚いた。ライバルメーカーなら、というか、今までの常識なら100万円という価格を付けてもおかしくない。燃費だけでなくコストダウンも20%を実現しているのだから凄い! こうなるとライバルメーカーは辛抱タマランでしょう。おそらくイー
スは当面「作れる台数」だけ売れると考えます。

何度か書いてきた通りスズキも同等の燃費&価格のクルマの開発に着手済みだと思われており、早ければ東京モーターショーに出展されることだろう。残念ながら年末に出るホンダの新型軽自動車は社内のコンセンサスが取れず「品質が良ければ売れる」という、従来通りのぬるま湯で育ったモデルになる?

ちなみにホンダの次を担う世代(私と同じような年齢ですね)は前回の東京モーター
ショーに出展されていたイースを見て真剣に「これはマズイ!」と思ったそうな(その場で聞きました)。その後、先輩世代から猛反発され、どうやら年末の軽自動車は「ちょっと燃費の良い背高容積型ミニバン」になるようだ。

しかし! ここからが問題。いくら日本で性能の良い軽自動車を作っても、売れる台数は限られてしまう。つまり100万円が200万台売れる市場が、80万円×200万台の市場になってしまうことを意味する。いや、普通車から乗り換える人だって少なくないだろう。となると一段と金額から見た市場規模は縮小する方法。

一方、ダイハツは欧州市場から撤退した。スズキもこのままだと厳しい。ホンダだって世界的に防戦一方。まるで携帯電話やパソコンを見ているようだ。ついにクルマもガラパゴス化か? ただクルマの場合、ガラパゴスで進化した技術は普遍性を持つと思う。この流れを世界に持っていったらいい。きっとイケるかと。

日本の自動車産業が直面し
ている問題は技術力じゃない。アイデア不足や保守的な考え、そして元気不足からくるもの。ヴィッツやフィット級のBセグメントにしても、カローラやシビック級のCセグメントにしても、イースのようなブッタマゲル性能や価格を出してくれば、再び世界の流れを作れるんじゃなかろうか。

・ECOカーアジアは「イースの凄さを考える

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16 Responses to “日本が進む道”

  1. マーブル より:

    イースの価格や燃費は以前から凄いと思っていましたが上級グレードですら後席ヘッドレストの未装備でオプション設定すらなく安全軽視な姿勢にガッカリしました。
    以前、若気の至りでヘッドレストを外して運転中に信号待ちをしていて時速10㎞くらいから追突され直前にミラーを見てやばいと思い構えてもムチ打ちになったことがあるから余計にその部分が気になりました。
    普通車でも乗車定員分が装備されている車はまだ多くはありませんが後席に乗れば自動的にムチ打ちのリスクにさらされるのは問題。安かろうが乗用車タイプの車には乗車定員分のヘッドレストを標準装備を法制化するべきだと思います。
    ABSやVSCなどは自分が安全運転していれば作動回避できますが
    追突については相手次第なのでどうにもなりません。
    自動車業界全体で考えていただきたいです。

  2. さね より:

    こればっかりは、他社も高いハードルになっちゃいましたね。スタイルも中にはスバルR1みたいなのを期待した人もいるようですが、ミラだし個人的にはOKです。飽くなき人間の欲求で、ヘッドレストと分割可倒式リヤシート、サイドカーテンエアバックはオプションでよいので、全グレードに宜しくダイハツさん。ただiーミーブのアメリカ仕様は日本規格の幅ではサイドカーテンエアバックが搭乗者との、クラアランスが足りず幅広になった…とも何かで読んだんで、今の軽だとサイドカーテンは危ないんですか? こんなあくなき人間の欲求で、今の規格は残してもいいし、スズキやら日本車救済策で規格自体とくに排気量、世界に輸出できて燃費、値段では敵なしな規格を、よろしく。これ本当に早くやらないと、ミライースが軽で一人勝ちはいいとして、普通車、日本車全体が世界に負ける気がします。小さい車から日本車ブランド築けば、上のクラスもよくなるはず。素人考えですけど…ガラパゴス進化を世界に見せつけてほしいです。強い者が生き残れるのでなく、変化できる者が生き残れる。おきまりですが、ダーウィンて凄いな本当に、昔の人は偉いな。

  3. あーさん より:

    ガラパゴスこそ世界に通用する。
    日本の文化で世界に通用したものはと考えると
    アニメ、マンガ、寿司
    すべて、ガラパゴスから産まれたものです。
    秋元康さんが言っていますが
    「僕が中学・高校の頃のアメリカやイギリス、フランスのものをみて、あいゆうものを作りたいと思っていた」
    「だから似て非なるものを作っていたと思う」
    「周りを見ないで面白いと思うものが、アイドルだったりアニメだったりしたと思います」
    「だから日本らしさとは何かというと、外のものを参考にしない自分たちのものを作る事」
    「それが日本に必要な事ではないかと」
    まったくその通りだと思っています。
    日本の自動車メーカーもガラパゴスを追及しれば世界に通用するものが作れると思います。

  4. 団塊eurasia より:

    私も、現在の日本の自動車メーカーの元気のなさを憂いている一人です。 反対に現在の韓国メーカーはイケイケ・ムード、私の若手現役時、欧米に追いつけ追い越せの約30年前ぐらい前の日本と同じ様です。 元気のなさはデザインにも反映され、新型になったDセグメント、ヒュンダイi40と比べてトヨタ・カムリはあまりにも保守的で魅力がありません。ホンダ・アコードを含め、これでは勝てません。 確かに技術力や品質では負けていませんので、世界を引き付ける外・内装のデザインの追求と新しいコンセプトのアイデアで勝負すべきです。
    要は、どうしてもほしくなる車、所有して人に自慢できるようなセンスのある車です。 多様な価値観の時代ですので、決して高級感だけを追求するのではなく、実用的で安価(買い得感がある)であることも重要です。

  5. 小林 英弘 より:

    奇しくも今日の仕事帰りに初めてイースを見ました。前を走ってる白い「普通〜」な軽四を眺めながら「変わった光り方するテールランプだな〜」と思ってたら、信号で止まると「E:S」のエンブレムが。驚くほど「個性がないのが個性!?」な後姿でした(笑)。
    「ガラパゴス云々」という言葉はあまり好きではありませんが、私はガラパゴスどころか「珍獣」なクルマを好きになる癖があるようで(笑)、かつて若くてお金がない時に死ぬほど欲しかったクルマは「CR-Xデルソル」と「最終型プレリュード」でした。見事に珍獣です(笑)。実は今のトルネオ君を買う時にこれらのクルマも見たのですが、デルソルはモデルが古すぎてUVカットガラスすら装備されてなかったので、でプレリュードは程度がイイのがなかったので断念しました。今はルノーの珍獣「ウインド」に興味深々です(笑)。

  6. COLT より:

    軽に燃費を求めているユーザーは本当にいるんだろうか?
    イースはそんな疑問を解決する為のマーケティングリサーチ車かもしれません。(試作車っぽいのはそのせい?)

  7. 阪神ファン より:

    安い海外製タイヤでなく、エコピアを履いてることにも驚きました。これは、ブリジストンも”イースは低燃費でいい車”と認識している証拠だと思いました。
    また、ダイハツにとっても、安い海外製でなく、エコピアブランドを履いているという本気度が見えるような気がしました。

  8. gamera より:

    こんばんは。
    イース、実物をマジマジと触って観察してきました。
    燃費性能はさておき、マーブルさんも指摘されていた通り、後部座席にヘッドレストが無い!
    思わず、商用車ですか?と考え込みました。
    低燃費&低価格で軽の原点に立ち返るとか何とか カッコよく聞こえますが、長年かけて進化した筈の基本的な安全装備を省く姿勢には疑問を感じます。
    多分、マイチェン時に改良されると思いますが それでは初期生産分を購入した人はどうなる???
    別にヘッドレストが増えたから燃費が下がるといったものでは無いと思うのですが・・・・。
    あと、イースは2人乗り+荷物が前提の車ですね。
    別に4人乗りに拘る必要は無いと思いますので、これはこれで有りなんじゃないでしょうか。
    ダイハツが今後展開するであろうCM等で 敢えて2人のライフスタイル提案なんかをすれば面白い車に育つかもと感じます。
    でも個人的には やっぱりムーブカスタムの質感の方が
    好ましい。ダイハツ頑張れ!!!

  9. スズキさん より:

    ここに限らず、リアシートのヘッドレストがない件を注視されている方が多いですね。
    これに関して私は肯定的です。
    勝手に察するにここらへんがイースのアイデンティティ、というかフル乗車はあまりないだろうとの判断でしょうね。
    そもそも被追突の安全なんか語れるクルマではないので、ヘッドレストの有無なんて大したことではないかと。
    エッセのようにシンプルさを主張できたら、楽だったんでしょうね。

  10. kama2000gt より:

    車名が”イース”ではなく、”ミライース”と言うことは、販売台数の統計では”ミラ”に属してしまうのですかね?
    昔のカローラのように、派生車を増やして販売台数を増やそうとしているのでしょうか?

  11. 真鍋清 より:

    小生も今のヴィッツ1300/91301km走行が15万kmに達したらダイハツイースにしようかと真剣に考えたものの、後席にヘッドレストも無いのでは(同居している)母親をリハビリのため病院に連れて行くこともままならないかと考えるとやはり高い税金を払ってでもデミオのスカイアクティブか韓国GMの新作=シボレーアヴェオにすべきだろうか。
    目下のイースは率直言ってマーケティング実験車という色合いも垣間見え、イースユニットの過給バージョンを含めた数種のバリエーションが展開され、ムーヴやタント、ミラ派生モデル…..と搭載車種を広めて行く過程で初めて真価が問われるに違いなかろう。

  12. 衝撃 より:

    イースの衝撃は、エンジンの改良と軽量化でHV並の燃費達成したことにつきます。しかもスカイアクティブのような特別なことはしないで。個人的には、デミオとイースが同じサイズ・排気量・重量であってもイースの方が圧倒的に燃費いいと思います。
    ダイハツはイース以外の軽はマイナーチェンジのたびにイース仕様にするし、トヨタもコンパクトからイース仕様を取り入れるでしょう。
    イース技術に一番打撃受けるのはホンダだと思います。ホンダのIMAの存在価値ゼロです。ホンダはフィットHVを含めすべてPHVにしないと生き残れないでしょう。

  13. CVCC より:

    高燃費の新型車だからといって、ちゃんと「安く」出したのは評価します。凄いですね!
    先生の仰るように、ホンダでも軽を重視すると言っていたので、こういうのを出して行かなければいけないでしょう。
    先生とお話になったホンダの方の危機感をホンダ全体で共有して欲しいものですね。
    伊藤社長の発言からすると、先生の仰るような
    >「ちょっと燃費の良い背高容積型ミニバン」
    になるようですね。
    ホンダはゼストやエリシオンなど、出来はともかくとして、後追い商品は商売的に失敗する傾向が強いので心配ですが、商品の発表を楽しみに待ちたいと思います。
    話は戻りますが。イース、後席のヘッドレストはつけるべきだと思います。
    安いのは評価しますが、価格を安くするために、安全装備を外していくというのは最近の流れにも反していると思いますしね・・・
    バンとして使われるであろう最低グレード以外は後席ヘッドレストぐらいは標準装備するべきです。
    たとえ数万円上がったとしても、自動車会社の責任としてつけるべきだったと思います。
    外観は魅力的ではありませんが、嫌われるようなアクもないので、そういう客層(普段の脚としてのみ使い、維持費が徹底的に安ければいい、今の豪華志向の軽の客層とは逆の方)向けの商品かなと思いますのでいいのではないでしょうか。
    これからのホンダの方向性としては、伊東社長が「モータースポーツを意識して、“クルマの面白さ”を伝える商品面での底上げが重要」、「我々の商品ラインナップをみると、スポーティイメージを相当上げないといけないことが急務」、「“クルマを面白くする”四輪モデルの投入計画に関しては年末に向けて発表を用意している」、「順番からいうと上のモデルから」
    とのことなので、次期NSXかな、なんて今から楽しみにいていりますが、これも700万円台で実現して欲しいですね。
    ただ、先生がご指摘なさっていた、「新型欧州シビックの後部ドアの形がピラーと合っていない」件が非常に心配です。
    あれは記者の他の方は誰も指摘なさっていなかったと思いますので、機会がありましたらばホンダのデザイナーの方に、どういう意図だったのか等々国沢先生から質問していただければと思います。
    そのあたりも含めて、プリウスの衝撃、スカイアクティブの衝撃、イースの衝撃、をまたもホンダが起こせなかったことにホンダは危機感を持って頂ければ、と思います。
    新型車の開発、発表を楽しみにしています。

  14. 那須与一 より:

    イースシステムの更なる発展を期待します!
    ダイハツは先発。後発であるスズキ、ホンダ、三菱&日産はもう30㎞以下の軽が出せません!なんと素晴らしい!
    軽サイズのコペンなんて、EUではミニカー扱い。だからと言ってMR-SやS2000作ってもどうせ無視されます。なら、ガラパゴスでいいですよ。そのうち世界から保護されるでしょうから。(笑)
    正直、もう日本語発音のメーカーの未来?なんてどうでもいいです。日本で雇用を創出し、経済を潤滑させ、日本人に合うクルマを作ってくれれば、ガラパゴス大歓迎!世界№1なんてこだわらなくていいです。
    ちょっと前まで日本のみ仕様って沢山あったんですけどね〜。

  15. tonpochi より:

    エコカーに№2は要りません。
    イース、現時点では軽自動車の中で№1です。
    これは何を意味するかというと、これを追う他メーカーは№1を目指さないと、№2では売れないということです。
    インサイトが発売された時は、№1でしたが数ヶ月後にプリウスが発売され、あっさりと№1の座を譲った後はならずの底に。
    HV専用ではないフィットにHVを搭載し、巻き返して一時はトップを奪いましたが、やはり2位留まりです。
    この2位という座は、フィットはもともとコンパクトカー№1だったから維持できています。つまり燃費以外の魅力が多い車だからです。
    イースで燃費以外の魅力を考えた時に、殆ど見当たりません。コンセプトカーは3ドアでちょっとお洒落な感じでしたが。
    しかし、今後イースは爆発的に売れるでしょう。HONDAさんがちょっとだけ燃費を改善した背高モデルを発売するようですが、焼け石に水。軽自動車にFITのように燃費以外の魅力を持たせるのは困難。
    なので、燃費をイースより0.5Km/Lでも良くしたものを登場させないと。
    それから、イースの技術は今後リッタークラスの車種に採用するらしいです。そうなると、デミオなんかやられてしまうでしょう。
    イースは軽自動車の「改革」を起こす第1号車であることは間違いないです。

  16. とある群馬の富士重症 より:

    一つ気になるのが、最廉価グレードDでボディカラーが白しか選べないこと。
    色が選べるのはもう一つ上のグレードLからで10万円高の90万。
    それに対して色が選べる通常のミラやアルトは86万、80万。
    ミラの場合女性比率が高いので、色が選べないのは厳しいと思うのですが・・
    しかもグレードLに付くオーディオの性能が悪すぎ・・
    (今20代で音楽をCDで買うという方は少なくなってます)
    現状では「白が好き」「極限まで燃費に拘りたい」という人でもない限りなかなか購入に踏み切れないのでは?
    実際軽に乗ってる女性に「この車燃費どれくらいなの?」って聞いても「さあ・・・」っていう人がほとんどですからね・・

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