深刻な雑誌離れ

このところ読者の方の多くから「××誌を読んでました」という過去形で雑誌の名前を出される。「今は買ってないんです
か?」と問えば、皆さん「最近買ってないですね〜」。読者諸兄はいかがでしょう? かくいうワタシはどうか。驚くべきことに自動車雑誌に限らず、定期刊行
物を全く読まなくなってます。

もちろん自分でも書いてる雑誌は読む。でも書店で購入するようなケースって激減しましたね。最近どの雑誌を買ったのか? と聞かれた答えに窮すほど。「読んだのは?」と聞かれたって同じかもしれません。こらもう読者のコトなど全く言えない。新しい情報は自分でも書いてる雑誌で全て解りますから。

なぜ読まなくなったのか。一つはネットの普及だろう。情報の速さからすれば圧倒的。しかも無料。スマートホンの普及により移動中でも読めるようになった。加えて同じ情報について多くのソースの評価や見解をチェック出来る。こいつの魅力にゃ抗いがたい。
著名なジャーナリストの意見ですら無料である。

内容も薄味になった。いろんな意味での厳しい評価は”ほぼ”無し。取材予算の関係で、思い切った企画も作れなくなりつつある。何より「こりゃバカだ!」と笑わせてくれる記事だって少ない。恐ろしいことに一度買うのを止めたら「まぁ買わなくてもいいか!」と思ってしまいがち。だからこそ徐々に発行部数減る。

幸い、私が仕事をさせてもらっている雑誌は前述の状況から遠いため、なんとか部数も頑張ってます。いずれにしろこのあたりで自動車雑誌は原点に戻り、ルーティンワークじゃなく、本当に楽しくて役に立つ記事を作っていかなくちゃアカンと考える。今のままだと同人誌になっちゃう。危機的な状況だと思う。

・ECOカーアジアは「リーフの電池の寿命

<おすすめ記事>

13 Responses to “深刻な雑誌離れ”

  1. いぬまっしぐら より:

    雑誌に限らず新聞などの紙媒体の広告にうんざりしてるから。その一点に尽きると思います。
    取材で得た情報ではなく、売りたい企業の製品の、その企業が出したような宣伝文句をそのまま記事にする。購入してまでそんな広告を読む人は稀でしょう。

  2. 那須与一 より:

    国沢先生が、ずっと前から危険信号を発しているのに、状況は悪くなるばかり。
    けど、時々立ち読みに行きますが、やはり広告主が入れば雑誌は維持出来るのか?と勘ぐってしまいます。
    作り手もネットの普及や素人記事に叶わないと思っているんでしょうけど、ジャーナリストにしか書けない、あの雑誌でしか出来ないっていう企画があると思います。
    今、残っている雑誌って「頑張り」が見える雑誌ですが、広告があるから大丈夫っていう雑誌もあります。
    最近どの雑誌を買いましたか?
    ウ〜ン。某B○誌ぐらい?(笑)

  3. COLT より:

    先日、久しぶりにTSUTAYAの自動車専門書コーナーにいきました。
    「クルマを売りたければクルマの話しはやめなさい」というタイトルの本が置いてあったので気分が悪くなり、読まず嫌いのままその場を去りました。
    自動車専門誌を否定するような本を平然と置いてしまう店員の無神経さにビックリ。
    こんなんじゃ販売部数減るのも無理ないです。

  4. ねこまんま より:

    雑誌はこれからはもう駄目でしょうね。情報が見たければネットで事足りるし、いつでもどこでも見れるようになったわけだし。タブレットPCやスマートフォンが普及してパソコン自体も不要になりつつあるし。
    ただ、活字を読む量はは媒体が書物からネットになっただけでむしろ増えているように思います。
    正直、車雑誌は同人誌で良いのではないかと。普通に情報が欲しいならネットが有るし、高い広告料もらってるわけだからスポンサーを悪く事は現実には出来ません。私はニューモデルマガジンXは同人誌だと思ってます。スポンサー付けずに本の売り上げで賄ってるわけですから立派な同人誌ですよね。やたらと外車贔屓なのに目をつぶればあれで良いかと思います。
    ただ、昔の記事でLS460の原価(材料代のことらしい)は¥250万円だから¥250万円で売れって書いていたのには参りました。経済がまったく解っていない素人丸出しの考えは止めて欲しいですね、人件費や償却、設備投資というものを知らないのだろうか?

  5. オロネロ より:

    私は逆に、買うようになりました。
    仕事があまりに暇なので(笑)
    スマホだとバッテリーの問題もありますし。
    カートップを買ってますが、
    車の構造の事とか勉強になりますし、思ってもみない角度からの知識とかも仕入れることも出来ます。
    ネットだと基本、知りたいことしか調べないですよね。
    でもまあ確かに、新車情報などはネットで事足りますね。

  6. けむけむ より:

    買わない意見いろいろ有りますけど、全然みんなと違う意見です。
    私の意見はずばり本捨てるのめんどくさいんです。
    面白いとか、つまらないとかじゃないんです。
    紙代、印刷代除いた料金をダウンロードで売ってくれたら買うかも?

  7. 小林 英弘 より:

    全くの私事で何ですが…私は結構、雑誌を買ってる方だと思います。そのせいで毎月結構な出費をしてピーピー言ってる訳ですが(笑)。
    毎号欠かさず必ず買う雑誌:
    『週間プレイボイーイ』
    『週間漫画ゴラク』
    毎月欠かさず買う雑誌:
    『GUN professionals』
    『COMBAT magazine』
    立ち読みして気に入れば買う雑誌:
    『CAR AND DRIVER』
    『ARMS magazine』
    『mono magazine』
    『時計王』
    『SAFARI』
    ハッキリ言って『週間プレイボイーイ』『週間漫画ゴラク』『月間SAFARI』以外は同人誌ですね。ひょっとしたら『mono magazine』と『SAFARI』はかろうじて違うのかも知れませんが、購読層が容易に予想出来る事から、これらの雑誌も「同人誌一歩手前」かも知れませんね。
    『週間漫画ゴラク』はともかく(笑)、私が『週間プレイボーイ』を買い続ける理由は、とにもかくにも「他では決して読めない世相に対する非難批判上等の独自のラギッドで権力におもねない記事(←コレ重要!)」に常に接していたいからです。
    一方で『GUN professionals』『COMBAT magazine』『ARMS magazine』『SAFARI』は完全に同人誌と化してます(笑)。でも同人誌でもいいんです。PCのディスプレイ上では決して見られない、美しくも妖艶な銃器の写真を上質な紙に印字した「見てるだけでいつの間にか時間が過ぎていく」高品質なグラビアが見たいのです。
    私の様なコアなマニア(笑)が存在する限り、同人誌と化した雑誌でも存続していくでしょう。但しこの手の雑誌は部数が出ないので高いのが難点ですが(『GUN professionals』なんか定価1,200円!です)。
    なのでこれからの雑誌は「従来からの情報の提供」と「一部の支持者のためのコアな高価格な「作品」の提供」とに二分化していくのではないでしょうか?
    しかし残念ながら「情報提供」の面では今や雑誌はwebに完敗状態ですね。残念ですね…。

  8. TT より:

    紙質を雑誌レベルにした漫画(ゴルゴ13やら、丸っきりの旧作タッチやらドラえもんやら)がコンビニに随分並んでいます。
    実際、結構売れているようにも感じます。
    女性向け雑誌は付録を付ける付けないで全然違うそうです。(本屋さんのおばちゃんが言ってました)
    車雑誌も、ホンダロゴのボールペンつけてみるとかBMWキーホルダーつけてみるとか
    売れるかどうかは分かりませんが、色々アプローチしてみるといいと思います。

  9. オヤジ より:

    雑誌
    今はオー○メカニック誌だけ買ってますが、オヤジは面白そうな所だけ「ツマミ読み」後は息子が持っていってます。

  10. samine より:

    今の時代、何の工夫もなしに紙にこだわると時代遅れで淘汰されますね。新聞は今時Webで読めますが、総ての記事を読ませないある程度は紙に残す日本の新聞は中途半端かも。
    今はネット全盛ですから、Web上に記事を書いて動画も見られるサイトを運営して広告料か有利化で稼ぐ趨勢ですね。

  11. akibdom13 より:

    最近某雑誌を買うようになりましたが、9/26号で「CX-3の全容」なんて表紙に書いておいて、1ページの1/3しか載っていないような雑誌は買うのをやめようか、と真剣に考えています。

  12. 匿名 より:

    紛争地の情報を伝えるため命をかけそして命を落とした山本美香さんのことを忘れないで、こんな人がいなかったら不紛争地で何が起こっているか知ることが出来ないのだから。

  13. 小松 より:

    走るストレスを読み、何故か前が詰まってもストレスを感じなくなりました。ゆっくり走ろう!
    ここのホームページは私の興味のど真ん中をストライクし続けます。しかし、雑誌を買っても興味ない記事は読まなくなりました。かなり読みません。
    こんなことやっていいのか?と思うような型破りな特集は最近はほとんどありません。人においても、詰まらない当たり前の真ん中の話を恥かしげもなく言う人が重宝されます。一方、行動力はあるが失言もする人は攻撃されて潰れて潰される時代です。
    そういう中、タイヤの性能真っ向比較テストを公開したらどうなるか?国沢親分といえどもタイヤメーカより弱小、悪いこと書かれたメーカーに嘘つき呼ばわりされてダメージ受けるでしょう。
    同人誌でいいんじゃないかと思います。下手にWebでやるとシステム構築に偉い金請求される。コピーも面倒になるのでなるので紙で配布で郵送でいいと思う。

このページの先頭へ