真剣勝負

最近「新しい時代になりましたね」と思う。一昔前までは新型車が出る際、事前の取材会&試乗会を行った。そこで開発担当者などに話を聞き、意見の摺り合わせなど行い、正式発表というプロセスを経る。原稿書くのは正式発表の後になるため、いろんな意味でリハーサルありの録画中継のようなもの。

しかし。今や開発担当とメディアを繋ぐための広報業務が大幅に簡略化された結果、ぶっつけ本番の生中継になった。メディアも面識のない技術者と真剣勝負しなくちゃならぬ。私のように直球しか投げない書き手と、社内では大きな権力を持つ車両開発責任者がガチンコでやりあえば、どういう結果になるか。

ヴェゼル試乗会の時の自動ブレーキのセンサーの問題などが好例。クラウンのチーフエンジニアとも激しくやり合うことになった。新車発表の段階だって事前情報無いため、直球しか投げられぬ。先ほどオールアバウトにアップされたノア/ヴォクシーの新車紹介レポー
トの如く、そのまんま書くしかない。

ノア/ヴォクシーの新車紹介

昨日はレヴォークの試乗会だったが、いつの間にか知らない技術者ばかりになっている。向こうも誰だかワカラン人間にどこまで話をしたらいいのか解らないだろうから、どうしてもシロウト相手の返答になり、そいつにコチラが納得出来ず突っ込むと腹立つのだろう。
技術者だってツッケンドンになってしまう。

こういった状態がイヤなのかと言えば、そんなことない。直球勝負だから良い打者に出会えば気持ちよ〜く打たれる。ダメな打者だと遠慮無く押し切ればOK。ただもう少し上手に対応すればいいのに、とは思う。しかも最近は「ヨイショ」してくれる書き手ばかり重宝するものだから、読者が離れてしまう。

そらメディア側の失態でした。失礼。いずれにしろこのギョウカイの人間力や情報の奥行きは、確実に落ちてきてます。ムカシはメディア側/メーカー側双方にサムライや政治家や役者がいました。ということで、ここしばらくはダイレクトなクルマの評価になると思う。真剣勝負を楽しんで頂きたく。

本来なら広報は自社の製品を宣伝と違いお金を掛けずにアピールしてもらうのが業務のハズなのだけれど、最近は情報やネタを出すことで自動車メディアを喰わしてやってると思っているのかもしれない。楽しい時代です。


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