貿易赤字増加

貿易赤字が拡大している。2013年度の貿易統計速報によれば過去最高となる13兆7千億円もの赤字だという。今年1月など単月で2兆7900億円の赤字を出してます。自動車業界も低迷しており、自工会による2014年3月の輸出額は前年同月を下回った。

赤字の原因は円安と、原発の稼働休止により石油や天然ガスなどの化石燃料の輸入が急増したからだとされており、原発稼働推進派は「早く動かせ!」と強力にプッシュしてます。原発さえ稼働させれば貿易赤字は減るというミスリードをさせようとしているのだろう。

一方、日経新聞によれば、トヨタの2014年3月期連結営業利益は前期の70%増しの2兆3千億円に達する見込みだという。トヨタを除く自動車メーカーの連結営業利益も好調の模様。製造業の筆頭である自動車産業を見る限り、原発稼働の有無は影響していない。

なぜか? 日本の収益構造が、長く続いた円高と雇用の難しさにより変わってしまったからに他ならない。文頭に戻る。貿易赤字は確かに過去最高に達している。一方、貿易外収支も史上最大規模に拡大しており、2013年度は18兆円を超える規模になったようだ。

貿易外収支とは何か? 今や自動車の生産は円高と雇用環境のため大幅に現地化が進んだ。自動車メーカーが海外で生産したクルマを売ると、当然の如く儲かる。トヨタで言えば、米国トヨタの利益となります。そこからトヨタに入って来るお金は貿易じゃなく貿易外になる。

貿易と貿易外収支を足した2013年度の国際収支は5兆円の黒字を軽く超え、このままだと2014年度は石油/天然ガスの高騰や円安をモノともせず8兆円に近づき、ますます豊かな国になっていく。それなら日本国民は大笑いか? なかなか難しい状況になっていく。

儲けている企業と、赤字の企業の格差が出てしまうからだ。国際収支を見ても解る通り、我が国は黒字を出している企業によって赤字の企業を支えている状態。企業を「人」に置き換えれば解りやすい。つまり稼いでいる人にサービスすることで国が成り立っている状況。

日本の強みはサービスでなく、製造業にあると思う。現場でモノ作りをすることが日本の得意分野なのだった。なのに工場は海外に出て行く一方。そろそろ抜本的な方向転換が必要だ。日本でしか生産出来ないようなキラリと光った「商品」を考えなければならない。


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