輸入車乗りはオタク?

輸入車は一昔前まで自動車趣味の王道であった。というかクルマ好き=輸入車好きといってよかろう。だからこそ同業の皆さんも輸入車を盛り上げようと
頑張ってます。しかしユーザーからは、そっぽを向かれ始めてしまったように思う。なんせ今や輸入車=オタクの乗りモノという雰囲気すら漂いつつあります。

その動きが数字になって現れている。6月の販売台数も非常に厳しかった。これまで順調だったベンツや、新型ゴルフを導入したVWすら伸び悩んでいるほど。確かに輸入車の得意分野である「高速走行性能」は今や不要。というか性能を引き出せる場所がない。中には元気よく走っている人もいるけれど、アタマ良く
見えません。

つまり「走り屋」と「輸入車好き」は極めて近い存在になりつつあるということです。残念ながら輸入車の記事を見ると、ほとんどがハードについての説明。海外旅行を楽しむように「文化」を味わい語ればいいのだけれど、そこまでの余裕がギョウカイにないのだろう。輸入車販売にとって、好ましくないスパイラルに入り始めたように思う。

代表的存在がポルシェかもしれません。
確かに安くないかもしれないけれど、フネの価格を考えればタイしたもんじゃない。なのに驚くほどプライド高かったりして。ああいった高飛車な売り方をしていれば(何たってお客さんの代表であるメディアも選んでますから)、やがて新しいユーザー層を獲得できなくなってしまうだろう。

ただエンジン誌のように何の制約も無く輸入車文化を語れるメディアで仕事をしていると、やっぱり楽しい! 奥行きが深いです。好きな人はいなくならないと思うが、販売台数は落ちる一方だと考える。もし輸入車ギョウカイの人が将来を心配するなら、早めに手を打つべきでしょう。

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3 Responses to “輸入車乗りはオタク?”

  1. パロディ より:

    輸入車や高級車が見栄を張れなくなったのは良いことだと思います。高級車は新車でこそステータスがありますので需要とバランスが取れるのも時間の問題かと思います。

  2. samine より:

    どうせ、輸入車なんて道楽で趣味の世界なんだから、ソフトの話もないとツマラナイと思います。
    高速性能もそうですが、2ペダルマニュアルとかディーゼルのような話をして「日本車は欧州車よりオクレている」なんて話しても一般の日本人は共感できないので、単なる「オタク」趣味になってしまいますね。国産車だって「ミニヴァン乗り比べ」みたいな記事ばかりになるのは考え物です。
    その点「ENGINE」や「Tipo」みたいな行き方はいいと思いますが。

  3. 黄七 より:

    今ほど車が普及しきった日本で、車がステータスになると本気で思う人がどれ位居るのでしょうか?
    そういう方に聞いてみたいのですが、車の何処に「ステータス」を感じるのでしょう?
    価格?希少性?馬力?最高速度?
    価格や生産台数はメーカーの勝手だし、馬力や最高速度も一般道で使える限度を遥かに超えてしまった現在では「あれば偉い」という物でもありませんよね。
    経済性と性能以外の楽しさを訴求出来ないと単なる「道具」になってしまい、普通の人は所有する価値を見出せなくなります。
    普通の人が価値を見出せない物に執着する人をオタクとするなら、今後は車好き=オタクという認識になっても仕方が無いのかもしれません。
    現在3台のオモチャ車に囲まれて暮らしている私はオタクを通り越して「変な人」ですね(笑)

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