電機業界このまま衰退か?

液晶画面作りで負け始めたあたりから予兆あった。でもここまで電機業界の低迷が深刻化するとは思ってもみなかったです。日本市場を除き総崩れ状態と言って良い。確かに自動車業界と同じく東日大地震やタイの洪水の影響は大きいと考える。ただ自動車業界の場合、2010年は持ち直しの傾向を見せていた。

電機業界は急速に台頭してきた韓国勢ずっと圧され続けていた感じ。ここにきてTVはもちろん、PCで台湾と中国に完全にやられてしまい、白物家電も韓国と中国が圧倒的に強い。携帯電話など海外に出れば日本製のカゲも無し。日本ブランドは高い人気のタイ国でさえ、携帯電話屋に行くと日本製が消えている。

今や世界市場で何とか生き延びているのと言って良いのはカメラとビデオカメラくらいのもの。ということを井の中の蛙である日本人はほとんど意識していない。中国からの観光客が日本で電気製品を大量に買い込んで行くニュースを見て「やっぱり日本ブランドは偉大だ」なんてプライドを満たしていることだろう。

よく見ると中国人も買う物をキッチリ選んでいる。ニセモノを掴まされる心配の無い商品か、日本で生産されているカメラやビデオカメラや炊飯器だ。メイドインジャパンに価値を見いだしているのであり、ブランドはほとんど関係なし。そのカメ
ラやビデオカメラも世界中の免税店で韓国製が台頭し始めた。

電機業界低迷の理由はいくつかある。例えば液晶TVを見ると、当初コスト勝負で優位に立たれ、その後、ライバル達は商品力を磨き始める。アフターサービスも徹底的に充実させ(海外に於ける日本製品のアフターサービスの悪さは日本人駐在員ですら日本製を買わないほど)、今や総合力で優勢。

携帯電話は日本政府が行った既得権を守るための電波政策がモロに裏目に出た。こ
のあたりは農業の衰退と重なる。早い時期から世界と戦っていれば、ここまで酷い状況にはならなかったろう。パソコンについちゃ企業の「安い製品で勝負しな
い」という姿勢が決定的な流れを作ってしまったように思う。

こういうことから自動車業界は多くを学ばなければならない。急務は格安車でしっかり勝負していく、ということと、新しいジャンルの商品を作ること。そしてブランドイメージである。体力のあるウチに対応しないと、次々に商品を失っていく(TVやPC、携帯は世界市場でオシマイ状態)ことになってしまう。

・ECOカーアジアは「HV車の走行用電池の寿命

<おすすめ記事>

7 Responses to “電機業界このまま衰退か?”

  1. 小林 英弘 より:

    性能は互角。アフターサービスも互角かやや劣勢。しかもブランド力というアドバンテージもない。となれば「価格で勝負!」…考えてみれば当たり前の事ですよね。我々も普段の生活で買い物する時には、無意識にこういう思考回路を働かせて「価格」重視で商品を選んでますね。
    ならキッチリ利益の出る「格安車」を開発して販売する。正に正論です。
    それプラス「新しいジャンルの商品=クルマ」を開発して販売する。要は「ああいうクルマは日本車にしかない⇒どうしてもああいうのが欲しいから買おう⇒結果、日本車が売れる」ですよね? これまた恐ろしく正論。「ちょっと考えれば誰でも分かりそうだけど意外と誰も言わない」こういう事をズバッと言われる所は、さすがは国沢さんですね。
    「新しいジャンル?」と言われれば多いに疑問ですが…先月広島まで行って試乗した平成7年式(中期型)CR-XデルソルSiR電動トランストップ(4AT)は最高でした! クーペ状態で街中を走る分にはトルクもパワーも必要十分。で一旦ディーラーに戻って駐車場でフルオープン(←とは言ってもタルガトップですが)にしてシートに座って頭上の青空を眺めたら…「走らなくてもいいです!」状態(笑)。でそのまま走り出したら…街の喧騒やロードノイズや風切り音や他車の走行音なんかが四方八方から「リアル」に飛び込んで来て…最高です! スピードは全く関係なし!
    …でも今、4ドアセダンのトルネオ君から15年落ちの2シーターのデルソルに乗り換えたら「小林は人生あきらめたんか? 独身で40歳目前になって投げやりになったんか?」とか言われそうですが(笑)。
    なので次期ビート後継者に期待!です! マニア路線に走らずに「間口の広いクルマ」にして欲しいですね。「敷居の低いオープンカー」というある意味「新しいジャンル」でコペンが成功してますから、いい線行くんじゃないでしょうか?

  2. 白木 晴幸 より:

    確かに電機業界はボロボロですね。円高の時代になって急激にメイドインジャパンのブランド力が落ちました。
    自動車業界も、軽自動車の規格変更(サイズの拡大)を政官界にモーレツにプッシュするべきでしょう。それを世界戦略車として開発・販売する。排気量は800㏄くらいで。
    あと日本車が苦手のデザインもちょっとハデなくらいで、ボディカラーもパステル系を中心にワイドバリエーションで。
    でももう5年先位までの販売計画はほぼ決定済みなんでしょうけど…。

  3. 阪神ファン より:

    日本は韓国に比べ、車・電機業界ともメーカー数が多く
    個人的にはメーカー選びも楽しいと思っています。
    韓国はメーカーが少なく国内では独占状態ですし、ユーザーにとっては、うれしくないのでは?と思ってしまいます。あくまでも個人的には・・・ですが。
    韓国メーカーは、世界市場で戦う意気込みがすごいのではないでしょうか。
    国内市場が小さいうえメーカー数も少ない韓国なので。韓国はブルーオーシャン戦略を実践してますし、その成果が出てるのですかね。
    様々なスポーツと一緒で、戦略違いによる影響も大きいと思います。
    日本企業が負けるのは悔しいです。
    日本国内でも韓国製タイヤが売られてますが、やはり国産を選びたいです。個人ではこんなことしかできませんが・・・。

  4. 真鍋清 より:

    個人的に日産がゴーン社長の肝煎りで鋭意開発中の新興国向き低価格車「ダットサン」に期待している!
    エンジンはマーチ用をストロークダウンした900-1000ccで、重量は780kg…..まさしく現代の「初代B10サニー」ではないか!
    生産はインドあたりになる公算が大と踏むが、低コスト・高精度こそ日本製品の日本製品たる真髄であり、我が国業界も低コスト・安定した品質に関する新たな生産システムを水面下で開発しているものと期待したい。
    目下息絶え絶えの家電業界の轍を踏まないためにも国家ぐるみの支援を切望する!

  5. tonpochi より:

    人件費の嵩む製造部門を海外に移して、開発力を強化して競争力の高い製品を開発し利益を得て国内の雇用に廻す戦略を実施してきた結果、国内の技術者はだぶついてより付加価値の高い製品開発が要求され、並みの技術者は冷遇されることになり韓国や中国に引き抜かれてしまい、その結果、日本の先端技術がいとも簡単に海外へ出て行きリーマンショックや円高と相まって日本製品が価格競争に負けて大幅な赤字を出してしまったのではないでしょうか。
    これは、経営者の責任が大きいですね。これって成果主義推し進めた結果、冷遇されて技術者は居場所を求めて外に出て行くのは当然の結果で、その方が海外で活躍した結果、現代の状況を生み出したのだと思います。目先の利益だけを考える経営体質が問われているのではないでしょうか。

  6. buuno より:

    どの国でも、国民から吸い上げるばかりの政策の国は衰退します。
    最近、消費税ばかりが話題にのぼってますが、経営って観点で見れば、消費税、法人税、労働保険、社会保険料、年金等、別れてますがまとめれば全部税金と一緒で、国に搾取される額は収入の何割ってのが普通です。「上がります」って言うだけでどんどん上がる、それに加え電気料金もあがる気配。
    ヤフーみたいに良さそうな事言って、電気と人を沢山使うデータセンターは外国持って行く、そんな経営者の方が株主には評価されるでしょう。
    日本の製造業を衰退させてるのは、吸い上げの黒幕、財務省、厚生労働省、経済産業省、等々の官僚ではないでしょうか?
    マスコミには、国会議員がイロイロ言ってますが、議員はろくに判りもせず官僚に入れ知恵されたデータを元に話してるだけなんでしょうから、財務官僚が出てきて「消費税上げさせ様としてるのは私らです」って言うべきだと思うなぁ。

  7. 買取屋 より:

    戦後の経済成長と繁栄に胡座をかいてきたツケが回ってきた〜無難に商売しながら〜高齢化する島国で縄張り争いをして来た結果…経営統合してかつての勢いを取り戻してほしいです!

このページの先頭へ