電気自動車の時代なんかこない、と思っている人がいることに驚く!

同業の方を含め、多くの人が「電気自動車の時代になどならない」と思っているようだけれど、私は避けられないと考えている。そもそもガソリンスタンドの数が減ってきており、人口密度の少ない地域は不便さを感じるレベル。今後さらに減っていくと、ガソリンを自宅に貯めなくちゃならん。

走行コストや、二酸化炭素の排出量だって圧倒的に電気自動車が勝つ。以下、根拠を挙げておく。まず絶対的な走行エネルギーコスト。最も高いと思われるのが太陽光発電ながら、それでも現在1kWhあたり家庭用で28円。商用14円くらい。1kWhで走れる距離は現在7km。

2030年になればモーターや回生、車体技術の向上で9kmくらい走れるようになり、太陽光発電も家庭用14円の商用7円まで下がる。一方、ピストンエンジン車は30km/Lが限界だと思う。もっといえば20km/Lを超えたあたりから冷暖房で燃費伸びなくなっていく。燃料コスト3分1になります。

・走行10万kmあたりハイブリッドで45万円

・走行10万kmあたり電気自動車は15万円

商用電気を使ったとしても二酸化炭素の排出量は大幅に減る。今や火力発電所の熱効率60%近くまで達しており、やがて二酸化炭素の回収技術も進化。半分くらい回収出来るようになっていく。化石燃料使う商用発電であっても二酸化炭素の排出量で言えば4分の1以下へ。

また、電池を60kWh以上搭載することで20年/20万km程度経っても航続距離300kmをキープ出来る。最大の課題は電池の価格。現在60kWh分で180万円掛かるらしい。これを半分に出来れば、同じサイズのハイブリッド車+40万円くらいに抑えられる。エネルギーコストの差額でペイ出来ます。

3分の1になれば、10万km走っただけでハイブリッド車より圧倒的に安くなる。これが欧州各国で行っている演算。日本の自動車メーカーもそのあたりの状況が判ってきた。ジェットエンジンはレシプロエンジンに効率で勝ると言うことです。浪花節で「そんな時代こない」と言っても始まらない。

世界中の企業が電池の開発を行っている。おそらく合計すれば毎年5千億円以上の研究開発費用になるだろう。あっという間に技術も進む。電気自動車の時代なんかこないと思っている人は、目を覚ました方がいい。唯一電気自動車の足を引っ張るとすれば電気への課税ながら、当面出来まい。

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