クラッシュはラリーの華だけれど安全が第一(21日)

「モータースポーツの華はクラッシュである」といつも書く。ただし! 「ドライバーや関係者や観客に身体的なダメージ無し!」というのが絶対的な条件である。このあたり格闘技と似てます。戦いを見るのだけれど、大ケガは誰も望んでいない。スンゴク痛がるシーンは格闘技の華ですけど。もちろんドライバーについちゃ多少のケガなど仕方ないこと。

ここにきて心配のタネが出てきた。ヨーロッパでラリーに出ている日本人若手ドライバーです。下の動画を見て頂きたい。13秒ほどなのでスマホでも簡単に見られます。昨年のラトビアラリーでの勝田貴元選手である。このクラッシュ、勝田選手曰く「衝撃で気を失いました。ラトビアでは詳しく診察してくれなかったのでフィンランドで精密検査しました」。

クラッシュの状況、クルマの関係者なら「幸運に恵まれただけ」だと理解出来るだろう。当たり所がホンの少しずれていたら重大事故になっていたと思う。貴元選手のお爺さんもお父さんも知人ながら、私の孫や息子であればいろんなことを考えます。海外のラリー、日本と速度域が全く異なるため、ペースノートのミスで決定的な状況になってしまうのだった。

   1日目のSS3 上下方向の衝撃は危険です

関係者によれば「ペースノートに慣れていない」とのこと。日本のラリーでもペースノートは重要ながら、高速域になると精密さと情報量が要求されてくる。ライン取りまでペースノートに入れるほど。そのあたりの状況、ラトビアでの生死に関わるような大クラッシュをノウハウにしてくるかと思った。ところが先週行われたエストニアのラリーでも2日連続で横転した。

   2日目のSS11 このコーナーが解ってないと思います

WRC関係者によれば(コ・ドラは皆さん仲良い)、ペースノートに課題を抱えているという。ここにきてメディアにも状況が広まり始め「いきなりR5でなくR2あたりのチャンピオンを狙うべきでは無いか?」という声が出ているという。欧州のメディアもラリーで大きな事故が起きて欲しくないのだった。されどマキネンはそういった意見を全く聞かないそうな。

まぁマキネンは天才なので、理解出来ないのかもしれません。来週末はWRC有数の高速ラリーであるフィンランド戦。貴元選手もR5でエントリーしている。私が関係者なら「成績は二の次。速度の低いステージで頑張れ」とアドバイスするだろう。F3で素晴らしい成績を収めている貴元選手にとって重要なのはラリーに慣れること。出来ればR2クラスのチャンピオンを狙って欲しい。


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