うなぎ高騰

うなぎが高騰している。なぜか? 簡単に言えば「稚魚が捕れないから」だ。うなぎの産卵場所はグアム島近くの深い海だと解ってきた。ここで生まれ、黒潮に乗って北上。沖縄と台湾の中間あたりで、日本と韓国、中国、台湾に行くうなぎが別れるという。従来、日本以外に行ったうなぎは成鰻になった。

日本が稚魚を捕りまくっても、その他の地域で成長出来たワケ。しかし近年うなぎの価値がアジア全域で高まった。台湾や中国でも稚魚を捕りまくってます。さらに中国は水質悪化や護岸工事などでうなぎが遡れる場所が減っている。結果、グアム島近海に戻ってくる成鰻は激減、当然の如く稚魚も採れない。

結果、今シーズン(12月が漁期)は惨憺たる状況だったそうな。当然の如く稚魚の相場も高騰。直近で1kg(5千匹)あたり230万円だって! 1g=2300円。少し前なら純金の相場です。昨年は80万円だったので3倍! 1g5匹で2300円の稚魚を養殖したら、池だって5匹で7千円くらいで売らないと利益上がらんでしょ。

こう書くと「中国や台湾のうなぎなら安いでしょ」と思うかもしれない。これまた難しいようだ。台湾産は産地偽装問題でトラブルを起こし「日本には売らない!」とケンカ状態が続いている。現在活鰻として入ってきておらず。中国産も「加工して輸出した方が儲かる」ということから、活鰻じゃ入ってこない。

したがって今や活きたうなぎを調理して売ってるうなぎ屋は全て国産です。今後どうなる? さらに高騰すること間違いなし。ただあまり高くなれば食べる人も少なくなるし、スーパーで売ってる中国産も1匹分で2千円を超えたら売れなくなるだろう。正直、スーパーで売ってるうなぎは「違うサカナ」だと思うほどの味だ。

そろそろうなぎの高騰はニュースになる領域に入りつつある。やがて気軽に食べられない価格になることだろう。うなぎが好きな人は今のウチに食べておくことをすすめたい。

<おすすめ記事>

2 Responses to “うなぎ高騰”

  1. うずしお より:

    西日本の通関業者です。
    関空には活鰻は入ってきています。
    こちらでも産地偽装騒動がありましたので
    外国産を日本産として販売はしていないと
    思います。
    ただ価格は2010年と2011年の12月で比較して
    中国産が1.7倍、台湾産が2倍になってます。
    飲食店、小売店は値上げしないとやって
    いけないでしょうね。
    でもお客さんからは高いと文句いわれるし
    つらい立場でしょうが頑張ってください。

  2. applefanjp より:

    ああ、とうとう、おいしいうなぎも庶民にとって
    高嶺の花になっちゃうんですね。
    おっしゃる通り、スーパーの鰻には
    はっきり言って、なかなか手を伸ばそうと思いません。
    そうも言ってられなくなりますねぇ。

このページの先頭へ