どがん!(レースその2)

昨日、危機的な状況をお伝えしたが、何とか受け持ちの40分+2ラップは持った。乗って10分後から滝のような汗をかき始めたので、おしっこが溜まらなくなったらしい。しかも暑さによるダメージだって許容範囲。これならもう1スティント45分を走っても問題無さそう。ということでピットインし、ジャズさんに交代。

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至る所でクラッシュあり

やれやれ、と思ってスーツ脱いでオレンジジュースなんか飲んでいたら左後輪から煙を出してジャズさんが緊急ピットイン。後輪をジャッキアップし、タイヤを外す。どうするのか、と思っていたら、何か道具を持ってこい、と言ってるらしい。登場したのが長い柄の付いたハサミ(剪定鋏風)。こいつでリアブレーキパイプをジョキン!

でコースイン。うおぉ〜! なんだそら! 後輪左が効かないぢゃないの! というか、昨日と同じブレーキシューの摩耗で壊れたのなら、後輪右も終わるでしょ。大丈夫か、と思っていたら最終コーナーで「ドシャン!」というクルマがブツかった時のくぐもったイヤな音。しかも大きい。何だ何だ? と見たら、ジャズさんだ。

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最終コーナーでガードレールに激突す!

幸い斜めに当たったので最悪の事態にはならなかった。速度も若干落ちていた感じ。それにしても容易に予想出来たこと。基本的にはリアブレーキの効きが強すぎ、2時間くらいしか持たなかったのだ。FF車のリアブレーキなんかホンの少し効いていればいい。そもそもドラムブレーキが耐久レースじゃ厳しいかと。

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けっこう大きいダメージ

そんなワケで私らの耐久レースは半分でリタイア。正式な結果を見たら、ベストラップは私で2分19秒33。やはり攻めるとリアブレーキと3速ギアの入りが課題になってくる。ブレーキバランスを改善させ、全体的にもう少し減衰力を高め、ミッションのOHをしてやれば17秒台も十分可能だと思う。

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ドアは後方にずれた

さて。翌日に行われるヴィオスのワンメークレースもリタイアかと思っていたら、修理するという。ホントか? ダメージは大きい。フロント右を大破。サスペンションアームばかりか、メンバーも曲がっている。ドアだって後ろにズレてしまった。日本でもラリー屋さんなら一晩で直しちゃいますけど。

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ルーフにはしわ

タイ人メカニックは凄かった! 躊躇わず作業を開始。曲がった場所はドッカンドッカン叩いていく。小さいパーツも叩いて治す。交換したの、フロントのロアアームとフェンダーだけ。大きな板金に慣れているのだろう。今や日本じゃベテランのラリー屋さんしか持っていない技術を、普通のメカニックが持っている。

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クロスメンバーも叩く

何と3時間後には作業ほぼ終了。バンパーなどいくつかの新品パーツさえあれば外観からじゃ何も解らなくなってしまう感じ。だからタイの板金って安いのね。今回の事故、日本だと修理に下を見て50万円くらい掛かる。タイなら5万円くらいらしい。レースやラリーを楽しむ環境としちゃ素晴らしいです。

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3 Responses to “どがん!(レースその2)”

  1. Kei より:

    自分も数年前まで友人と共同購入したレース車両でいろんな草耐久レースに参加してたので、読んでいて楽しさが伝わってきます。車載見ましたけど、このコースすごく楽しそうですね。貯金して出たいくらいです。

  2. Rotarycoupe より:

    怪我なく終わって何よりです。
    日本だとまず壊さないことが運転が上手くなる秘訣ですが(壊しているとお金がなくなって練習できなくなります)タイだとその秘訣すらも違ってしまうのでしょうか。とにかく攻めて壊して直してまた壊して、そうやって上手くなっていくお国柄なのかもしれませんね。

  3. applefanjp より:

    そうですよね。
    そのなんちゅーか、ノーテンキさが
    ベトナムも含めて、そちらの皆さんの良さですよね。
    好きなんだなぁ。自分も。
    でも、保険等、命の値段が安いのもそちらの事情。
    何とか工夫して、生きているって感じが
    よく伝わってきました。
    それを、また、今、思い起こしています。
    ごぶじでなによりです!
    師匠!そうそう、オシッコも!

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