スバル360、アメリカ人にバカウケ~(Day2)

今回全行程のサポートをしてくれているのが栃木で地元の写真を撮っている上野訓宏さん。「可能ならグレートレースを手伝わせて欲しいのですが!」というメールをいただいたのだった。こらもう私の直感のようなものでお願いしたした。以下、レポート書いて貰いました~。

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グレートレースは二日目の朝を迎えた。このレース、目的地こそ知らされているものの、直前までルートについてはシークレット。走行距離に関しては都市名を聞いて想像するしかない。本日のコースは、テネシー州のチャタヌーガまで。都市の位置だけ見ても今回最長と想像されるステージだ。

数少ない明るい材料は心地よい気温。これならば車に対する負担も軽くなるはず。環境の変化にもクルー全員は望みを託す。海に近いフロリダからジョージアに進んでからは、景色もだいぶ変化を見せた。道は起伏が多くなり、周囲には大規模な農園や牧場が広がってくる。

ビートルと比べたらちっさい!

スタートからスバルは快調。前日遅くまでかかったトラブル対策が効いている。考えてみたらレース用2ストエンジンは、混合燃料なのだ。本物のレースエンジンに近づき、パフォーマンスが上がれば文句もないのだが。

コースは一部、ルートを示すコマ地図に軽いトラップが仕掛けられていた模様。同一箇所で右往左往する車も発生する中、なつきさんの地図読みは的確だった。的確じゃなかったのはサポートカー。森林地帯を通過する時には携帯の電波などありはしない。道中の半分は使い物にならず。

車載のナビなど付いていないサポートカーは、コースをロストしてしまった今、唯一スマホの示す方向だけが頼りだ。本当に目的地に向かっているか、疑心暗鬼になりながらも、指定経由地ニューナンに到着。200キロでは済まない距離を走っていた。

スバルは到着していない。日本車に乗る日本人エントラントに聞き込みをしてみる。一様に見かけなかったという返事。最高速度が100キロに満たない国沢号は、他車からすれば、一度遅れると二度と目撃されないこともある。連絡ない今、信じて待つ以外方法はなかった。

あまりの小ささに笑い出すオジサン

ダメかと思った頃、観客で賑わうニューナン到着。このキュートな日本車は、どの街でも暖かい声援を受ける。特に子供たちには大人気。シートに座っての記念写真を、優しく誘う国沢さん。そういえばお孫さんの名前はスバルくんだっけ。帰ったらどんな土産話をしてあげるのだろうか。


子供は可愛い 

ステージは午後の部へ。またしてもロングステージだ。起伏はさらに強くなり、速度指定のラリー区間はこの車にとっては過酷かもしれない。そもそも指示速度に届かないこともあるため、遅れの減点が出てしまう。タイムは出せなくても景色は雄大。

クルマちっちゃ!

美しい森林公園を抜けて、歴史的な街道から近代的な高速を通り、本日のゴール、チャタヌーガへ。日本では馴染み薄いが、クッカーというタイヤメーカーのお膝元。自動車に関わる産業のある街の大声援は、500キロほどあったであろう走行後に心地よい。

ゴールすれば喜多見さんが待ってる!

順調に見えた国沢号、実は軽い息つきを起こしていた。あちらの次はこちらと、モグラ叩きのようにトラブルが続く。しかし過去に比べれば軽微とも言える。日没後に及ぶ、喜多見さんのキャブレターのオーバーホール作業を受けて、スバル360国沢号は明日も走る。(上野)

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