スバル360、日本に戻ってきたらたくさんの人に乗って欲しいです(19日)

広い意味の「クルマ好き」とマニアックな「クルマ好き」は全く違うと思っている。後者は悪く言えば「おたく」で、クルマ好きに見えるけれど、クルマが好きなワケじゃない。自分の好みの対象のみ大好きなのであり、そいつしか興味なし。タレントのおっかけみたいなモンですね。

こらもう年齢や地位関係無く存在する。ということをベストカーの編集部に居た30年前に認識して以来、ずっと遠ざかってきた次第。したがってマニアックなイベントに行くこともない。しかし! ネットの時代になると、私が遠ざかっているのにカマッてもらおうとする精神的にコドモの人も出てくる。

何言われたって楽しんだ方が人生勝ちです

スバル360もマニアックなファンが多いクルマだったので心配していたのだけれど、少し意外でした。スバル360のコアなファンの皆さんは案外暖かく見守ってくれているし、面白くなく思っている人達もいるだろうけれど無視している様子。反応してるのはスバルのオタクなので無視します。

そんなスバル360好きの皆さんが一番気になっているのは年式とグレードだと思う。外観は『ヤングSS』である。そしてインテリアを見ると、これまたヤングSSかと。スピードメーターにトリップが付いており、タコメーターは6000回転からレッド。ちなみに車検証は年式記載無し。

型式は『K111』で最初から同じ。車体番号は『250***』のため、生産リストを見ると1967年9月~1968年3月製。ヤングSとSSの追加は68年9月だからして、車体番号からすれば100%「ヤング系」じゃないです。普通のボディにヤングSSのインテリアとエクステリアを組み込んだのだろう。

エンジンは1964年から始まった20馬力の分離給油式であり、はたまた1968年後期以降の25馬力仕様から採用されている負圧式燃料オートコックではないので、この間に生産された20馬力仕様だと思う。車体とエンジンからすれば、1967年末生産あたりの『セダン』か?

グレートレースにエントリーする際、主催者に聞いたら最も重要なスペックはエンジンだと言われ、同時にそのエンジン積んだ一番古い年式でいいですよ、となったため1964式にしたのだった。以上、正確に書くと、20馬力エンジン積む1968年式『セダン』のヤングSS仕様ですね。きっと。

ボディはサビもなく良いコンディションをキープしている。また、完全オリジナルと思われる20馬力仕様の最高速は95km/hながら、最後の2日間は平坦地であればその速度でキチンと巡航出来た。さすがヒコウキ屋さんが作ったクルマだけあり、振動無いのが見事! タイしたモンです!

ヘッドライト テールライト

8月中旬にも日本へ戻ってくる予定。出来ればいろんな人に運転して頂きたいと思っている。クルマ好きなら1度ハンドル握ってみて欲しい。壊れたって直せる、と今回よ~く解った。もし本格的にエンジン焼き付けば現代風にオーバーホールしてみたいし、ミッションだって治せることが判明。

ハンドル握ると60年前の技術者の皆さんを思う。そして帰ってから中島みゆきさんの『ヘッドライトテールライト』を聞くと一段と感慨深いです。

<おすすめ記事>

コメントは受け付けていません。

このページの先頭へ