ホンダがホンキになった! クラリティを260kg軽量化(30日)

ホンダが持ってきたクラリティを見てビックリギョウテンである! 室内は軽量バケットシート一脚しかない! フロアなどに接着されている防振材も全て剥がしてあった。タイヤ回りも水や汚れを防ぐためのインナーフェンダーすら無し。徹底的な軽量化してきたことは容易に予想できましたね。車検の時に計測した車重を聞いて再度驚く! 1630kgとのこと。260kgも軽くしたのだ。

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車高はノーマルより50mmくらい落としてあり、当然ながらワンオフ開発のオイル交換式ダンパー(ちなみにガスとオイルを交換できるバルブ付きで、これは喜多見さんの特許。開発用に使われているけれど販売したらアウツです)+いろんな数字書いてあるバネ。なんとツインリンクもてぎを2日間占有して開発とセッティングをしたという。見た瞬間「スゴイですね~!」と素直に関心しちゃいました。

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されどすぐ現実に戻る。ありゃりゃ? 電気自動車レースって車検証分のシートが必要だったのではないか? 電気自動車レースの「そもそも」に戻れば、誰でも気軽に参加し電気自動車に代表される新しい技術を楽しみながら育てていこうというセンセプトだったハズ。だからこそライセンス不用。ロールケージなど車両側の負担も最小限にしてハードル下げている。

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私のミライの場合、安全装備を付けているためノーマル車より重い。加えて新しい世代の全日本ラリーのルールは、安全性やコストを抑えるためカタログ重量を下回ってはいけないことになってます。したがって同じクラスのミライより50kg程度重く(運転手を含めれば70kg)、これがずっとハンデになってきた次第。私は何度も「燃料電池技術にとって競技は実験室」と書いてきた。

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実際、お手伝いしにきて頂いているトヨタの人たちも、次世代の燃料電池車のためのデータ取り&冷却方法を試行錯誤している。しかも基本的には課外活動ペース。ホンダはそういったプロセスより「勝つこと!」だけを考えたのだろう。「勝てば良い!」というのは競技の原点です。ただモータースポーツは戦争じゃ無い。だからこそ車重や改造範囲、出力でクラス分けされる。

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主催者や他のエントラントからは「改造自由のプロトタイプのクラスで出れば?」と言われたそうだけれど、ホンダは「絶対イヤだ!」と気色ばんだそうだ。主催者は同じクラスの私のところに来て困った顔で「燃料電池クラスじゃないければダメだと言ってます。どうですか?」。もちろん瞬時も迷わず「お好きにどうぞ!」と快諾しました。私ならそんなことして勝っても全然嬉しくないですから。

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レースは当然ながら2台のミライをぶっちぎって燃料電池車で1位になりました。

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