ボートショーを見ると景気が解りますね~(8日)

ボートショー初日にBOTY(ボート・オブ・ザ・イヤー)の発表会が行われるため、パシフィコ横浜へ。どうやら景気良くなっているらしく、ロールスロイスやマクラーレンなど高いクルマも多数展示されている。そればかりか、日本のボートショーで初めのヘリコプターであります(チャーター会社が持ち込んだロビンソンR44。レシプロエンジンのベストセラー機)。

はたまたヤンマーはサスペンション付きボートのコンセプトモデルを出してきた。これまた日本のボートギョウカイじゃ異例! こういった意欲的な技術をプレジャーボート分野に出してきたことなど皆無ですから。分離構造のフロートを2つ油圧でコントロールし、クルマのサスペンションのように動かす。どんな乗り心地なのか興味津々。世界的な話題になると思う。

元気といえば、このギョウカイはホンダよりスズキの方が明るい。下の船外機は350馬力! 4400ccのV6を天地方向に搭載し、2重反転ペラを回す。このタイプの船外機はフロリダなどに人気。完全に遊ぶフネ用で、こんな船外機を3機掛けとかで使う(1機369万円)。走り出したら全開また全開のため3~4年毎に交換だ。スズキはイケイケぶりが評価され、人気上昇中なのだった。

対してショッパいのが漁師さん向け働く船外機需要の多いホンダ。最大馬力は250馬力で、もはやフロリダじゃ話題にならず。大馬力4スト船外機の元祖はホンダなのにね~。丈夫で燃費良いけれど、大きい。このままだとプレジャーボートとしての船外機ビジネスは先細りになってしまう。ただ今回遅ればせながらストットルバイワイヤを採用するなどマイナーチェンジを行った。

おっとBOTYでした。様々な部門賞もあるのだけれど、特別賞はレクサス・スポーツヨット(外国では大型艇をヨットと呼ぶ。日本で言うヨットはセイリングボート)。友山副社長のコメントが面白かった! なんせ「社長から隠れ家に出来るようなフネを作って欲しい」と言われたんだとか。知りませんでした。というか、そんなこと考えもしない。だって下のフネですから。

こんなのが浮かんでたら超目立つ! 隠れ家どころでなく「オレはココに居るぞ~!」ですワな。けれどこれこそがブランド作りなのだった。トヨタマリーンの年商は20億円規模。なのに下のフネ作るのに10億円以上掛かってます。そして2019年に65フィートのフネを売るという。下見て5億円クラスです。最近メルセデスもアストンマーチンもフネ分野に参入してきた。

プレミアムセグメントのブランド作りはF1よりフネが流行なんだそうだ。ちなみにレクサスのフネ、カッコ良いかどうかなど関係無し。このジャンルは「いかに目立つか!」であります。メルセデスのフネも同じ傾向。またまた脱線した。BOTYは『アプソパー28』というポーランドで生産されているフィンランドのフネに。クルマでいえば小型スポーツカーのようなジャンルです。

250馬力という比較的小さいエンジンながら40ノットと素晴らしい性能を持ち、ハンドリングも軽快。フネの楽しさの原点である。日本だけでなくヨーロッパで高く評価され、人気赤丸上昇中。東洋の海洋国である日本の識者が選んだフネとして十分納得出来ます。かくいう私もこのフネに最高点を付けた。海が穏やかなら東京の湾奥から伊豆大島まで2時間も掛からない。速いね!

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