事故原因じゃなく悪者探し(27日)

調布飛行場の飛行機事故調査、やはり警察が主導権を握っているようだ。TVニュースによれば機体の状況を調べているという。考えて欲しい。自動車事故でさえ、横滑り防止装置や自動ブレーキが関連したら、警察は理解出来ない。そいつを解るように教えるのは非常に困難だ。

そもそも飛行機が飛ぶ理論から教えなければならないだろう。ましてや失速の形態や、単発機のジャイロ効果や、気温によるエンジン&飛行特性の変化などは、知識ほぼゼロからスタートしなければならない。しかもTV見てる限り、評論家によって言うことが違う。落ちた形態もマチマチ。

あれだけ音声入りの動画が残っているのだから、フラップの角度やエンジン回転、対地速度、飛行高度など割り出せる。落ちた家の屋根のダメージを見れば、機首から落ちペラが叩いたか、主翼か、尾翼かも解る。リークするなら、そういった分析による途中経過をぜひお願いしたい。

また、昼くらいから事故の原因解明でなく明後日の方向を向かい始めた。予想通り「悪いやつ」を作ろうとし始めてます。確かに調布飛行場は遊覧飛行が禁止されているため、技量維持のためという建前で飛ぶ。この点をほじくっているようなのだ。メディアは「何で5人乗っていたのか?」。

こらもう事故とは全く関係無いこと。飛ぶことが悪い、という流れになりつつあります。速やかにやるべきことは事故の原因究明だ。多くの元エアラインパイロット出身の航空評論家の皆さんは高温を理由に挙げる。TVコメンテーターもしたり顔で「気温だ」。100年前から気温は重要なパラメーターです。

35度が飛行機事故の原因になるとは思えない。もちろん複合する要因に含まれる可能性なら大いにあり得るでしょうけど。ちなみに水上救難飛行艇『US-2』の事故原因も、機体をサルベージしたのに未だ発表されず。警察主導の事故調査は時間が掛かり過ぎる。こういった面は米国を見習うべきだ。

私がサッカーグラウンドの上を飛んでいく動画を見る限り、フラップが出ていないように感じてならないです。この速度でフラップ出てないと失速すると思います。

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