大手メディア「ゴーン容疑者」から「ゴーン氏」という表現に~(9日)

ゴーンさんが逮捕された後、大手メディアは「ゴーン容疑者」と称していた。今も状況は変わっていないのだけれど、保釈後「ゴーン氏」という表記に変わりつつある。加えて西川社長の言い分を100%ポジティブに伝えていた流れも変化しきてきた。このあたりの変節が面白い。第二次世界大戦中、大手メディの”ほぼ”全てが大本営発表をそのまんま伝えた。

以前も書いた通り自動車好きからすれば、ゴーンさんは「終わった人」である。おそらくフランス側にしても同じ。今やルノー(フランス政府)は、ゴーンさんのプライドすら回復しようと思っていない。どうやったら日産を支配下におけるのか考えているのみ。日産を支配下に於くのに妥当な選択なら、ゴーンさんを悪者にするというチョイスだってあるだろう。

そういった意味ではゴーンさんは日産だけでなくルノーも味方じゃないと考えていることだろう。今後無罪を勝ち取り、自分を拘置所にたたき込んだ人達に意趣返しをしていくのみ。このエネルギーは皆さん考えるより大きい。もしかして表に出ない方法でいろんな仕掛けをしてくる可能性もあります。小国に見えるレバノンながら人脈は強くて粘り強い。

ルノーは大きな騒乱が起きることを望んでいない。ルノーのスナールさんも温厚な紳士だ。今の枠組みを継続出来るのなら、しばらく動かないと思う。日産に稼いで貰い株主配当を受け取り、クルマの基礎となる良質のプラットフォームやパワーユニットを安価に開発してくれればいいと考えていることだろう。すでにルノーの中身は日産ですから。

レストランに例えれば、ルノーはメニューや食材を考える。で、日産に材料探しや下準備をしてもらい、仕上げや味付けを自分たちでやろうと思っているのだった。もちろん同じ材料使って日産も独自のクルマを作ればお互いメリットあるとルノーはホンキで考えている。一方、日産からすれば、現状は西洋人に支配されている雰囲気。こりゃ面白くない。

この点については100%日産の日本人を支持したい。全ての西洋人が今のポジションにふさわしい仕事の能力を持っているかと言えば明らかに「No!」。いわゆるクソ人事もたっくさんあると聞く。こういった能力低い高給取りの皆さん全てお引き取り願えるようなチカラ関係にすることは絶対に必要だ。納得いかない人事が最も働く意欲をそぐ。

もう一つは三菱自動車。ゴーンさんを排除した途端、株価は急速に下がり、ついに金曜日の終値は600円を割り込み593円になってしまった。ゴーンさんの経営参加で900円を超えたのに。今の益子体制では希望がない、ということである。三菱自動車も早いタイミングで新しい経営陣を決めなければならないと思います。それとも新型eKで持ち直すか?

 

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