青年よ大志を抱け

夕方、ある編集部で企画の打ち合わ中、回生制動についての内容になったら中堅(10年選手です)の編集部員と話が噛み合わない。もしや、と思い「回生制動は知ってるよね?」と聞いたら「知ってます」。じゃナニを使ってるかと問うと「ブレーキで出た熱を電気に変えて‥‥」。ずっこけました。

実際、同業者を見ても「回生制動を理解していないな」と思うケースが多い。プリウスの回生ブレーキは減速Gの大きさでコントロールしているとカン違いしている人もいれば(日産は減速Gの大きさです)、回生量を自由に設定できると考えている人もいる。いや、回生制動に限らず、バッテリーの知識だって怪しい。

さて。ツイッターでも書いたのだけれど、自転車の辛口なバイヤーズガイドってあまり見たことありません。カタログ記事ならたくさんあるのだけれど、長短解らず。
ミニコミの世界に慣れた世代だと「自転車屋に行って聞け」というが、こらもうタイヤ選びを「タイヤ屋さんに行って聞け」というのと同じ。

ECOだし健康のため自転車に乗ろうか、と考え始めた30歳代後半以上の人からすればミニコミのバイヤーズガイドは指針にならない。おそらくカルチャーギャップなんだと思う。確かに回生制動も「ブレーキを熱に‥‥」という理解だって実用上問題ないです。自転車屋さんにすすめられて買った自転車も悪くはないだろう。

これを言い出すと、食事や洋服も同じ。考えようによっちゃ、そこそこで満足出来る人の方が幸せかも知れませんな。エベレストを見ないようにすれば、仲間が登ったことのない近所の山の頂点に立てばミニコミのなかでの大将になれます。されど富士山を知ってしまうと、小さい山に登ってエバッてるの、滑稽なこと。

これが幕末の混乱の本質である。「井の中の蛙」が幸せだと考えると人は、宇宙に行きたいという気持ちが理解できないと思う。興味深いことに古今東西を見ても「後者は前者を相手にしたくない」と考えてます。なのに前者は後者の足を引っ張る。おそらく本能的な「負け」を感じるのだろう。

救いは、歴史的に後者の考え方をする人が勝ってきたこと。「青年よ大志を抱け」の精神でございます。といった考え方の編集長と共感し、解っていそうで解らない「新しいクルマの技術」の解説を行う連載を来月から開始しようということになりました。初回は「回生制動ってナニ?」でございます。

追伸●GDB用の右リアのブレーキキャリパー(15インチホイール用。写真)を持っている方がいましたら譲っていただけませんか? オークションなど探してみたモノの、今のところ見つからず。

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このキャリパーでございます。

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3 Responses to “青年よ大志を抱け”

  1. 雪ぼうず より:

    ↓にあるかもしれませんよ。
    http://www.recojapan.com/

  2. ちゃりきち より:

    >自転車の辛口なバイヤーズガイドってあまり見たことありません。
    おっしゃる通りです。私がお世話になってるショップの店長さんは、雑誌のインプレなどもしているのですが、スポンサー様の手前上、編集者からいろいろとチェックが入ると言ってました。
    具体的には、「しなやかな乗り心地」=「競技用機材としてはやわ過ぎる」だったりします。ただ、数十分のインプレだと物足りなくても、数時間単位で乗る場合には、それがいい塩梅なこともあるので、難しさもあります。
    とはいえ、提灯記事が多いのは事実です。しかも、自動車と異なり、なかなか試乗の機会が得られません。数十万のバイクであっても、一か八かで買うしかありません。
    自転車が子供のおもちゃから、大人の乗り物になるためには、ジャーナリズムや流通が成熟する必要がありそうです。

  3. zoi より:

    はじめまして。いつもおもしろく見ています。
    回生ブレーキって、単純な話、マイナスの駆動力でモーターを回して発電していると思ってたんですが、減速Gとかでもできるというのは驚きです。どんな仕組みなのか興味があります。掲載雑誌はなんですか?買ってみようと思います。

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