WRX S4の初陣は最初から超厳しい修行が始まってしまう。困った!(26日)

いよいよラリー本番だ! なんだけれど、どうにもお嬢のコンディションがイマイチでございます。ラリー車に乗ってないときは元気いっぱいながら、バケットシートに座った途端、アドレナリンの反対の物質がどんどん出てしまうようなのだった。極端に緊張感なくなるのである。最近広義で使われるイップス(ググッてみてください)のようなものか? とにかく徹底的でございます。

今回のラリー、極めて移動距離短い。セレモニアルスタート地点から最初のSSまで4kmしかないのに、その間に寝てしまう。先行車がタイムコントロールを通過した後、私が通過するまで待つ2分でも寝る。オフシャルに窓をコンコンされるほど。インカムから寝息を聞いたの、始めてでございます。されどラリー車から降りたら元気いっぱい! よく食べるし、みんなと楽しそうに歓談してるし。

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最初は強い酔い止めでも飲んでるのか思ったけれど、極めて普通であります。だからこそイップスなのかと考えた次第。もちろんSS中もスタート直後こそ元気にペースノート読むも、緊張感なく次の行を読んだり、コースに合わせてペースノート読まず、どんどん進んでいき、当然のことながらどこを走っているんだか解らなくなってしまう。ということでイキナリ厳しい修行となった。

一方、クルマも問題出てる。今回ブレーキはパッドを交換しただけで制御は完全にノーマル。ABS効くし、横滑り防止装置もスイッチでオフにしただけ。なのに150km/hからブレーキ踏んだら、マスターバックが全く利かない! ペダルが岩のように硬いのだった。SS1始まって800mの時点でブレーキ踏んだらこの症状出た。床が抜けるくらい強くブレーキ踏んで何とか減速。アブなかったす。

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考えてみるのだけれど原因不明。回転数上がっているから負圧が足りないのかとも思うけれど、今まで長いことスバルに乗っててこんな症状出たことない。そもそもシェイクダウンでサーキットをたくさん走ったけれど、何の問題も無し! 33口径のリストリクター付けてグラベル走った時だけに発生する症状なのだろうか? ABSが稼働しているという状況とも違う、強く踏めば利きます。

ということで爆弾を二つ抱えてしまった! ペースノートは違った場所を読まれたら一発リタイアの原因になるし、ペースノートが原因で慌ててブレーキ踏みブレーキ利かなくなったら100%飛び出す自信あります。だったらユックリ走ればいいじゃないか、と思うかもしれません。レーシングスーツ着てヘルメット被ったら、やはりリスクを追い掛けないと競技の神様が喜んでくれませんがな。

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加えて、こいつこそ決定的なのだけれど、WRX S4、超楽しいのだった! リストリクターとの相性の問題なのかパワーは20%以上落ちてしまった感じながら、ハンドリングときたら「素敵!」と言うしかありません。電子制御は全て活かしてあるものの、ブレーキでキチンとフロントに過重掛けながらハンドル切れば、驚くほどコントローラブルにテールを流せます。こら意外でした。

加えてコーナリングのバランスや姿勢も抜群に良い! 今回使っているテインの国際ラリー用ダンパー、喜多見さんが「タイの路面ながらこれでどうでしょう!」と、自分の経験でセッティングを出してくれたのだが(競技用なので幅広い調整代あります)、バッチリ決まってたりして。20cmくらいの穴ボコ連続のマッドな路面を全開で走れちゃいますから。もはや楽しくって仕方ない!

そんなこんなで、SS1始まってすぐ超困った事態になってしまったワケです。コ・ドラのコンディション悪く、それでいてブレーキは余裕持って走らなくちゃならない。なのにクルマときたら、今までの苦労を吹き飛ばすくらい楽しいのだった。CVTも期待通り様々なコーナーのあるラリーに合ってる。ツマらんクルマならベタ抑えながら、ラリーの神様は踏め踏め修行を求めている。続く。

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