VWディーゼル不正の概要判明

VWのディーゼル不正問題のアウトラインが解ってきた。VW開発の排気ガス浄化システムはアメリカの厳しい規制値をクリア出来る性能を持っていたけれど、どうやら耐久性に自信を持てなかったようだ。アメリカの場合、新車時だけでなく約20万km走った時点でも(今はもっと伸びた)規制値をクリアしてないとならない。つまり性能保証しなければダメだとなっている。ここが難しい。

当時ホンダもアメリカでディーゼルを販売する計画を立てており、開発をすすめていた。けれど最後になって断念している。調べてみたら性能保証に自信を持てなかったそうな。なにしろ20万km走った後の性能をチェックするには、同じ距離を走らせなければならない。単純に100km/hで20万km走らせようとすれば、それだけで2000時間(83日間)掛かってしまう。

加減速を繰り返したり、安全マージンを見越したりすることなど考えれば猛急で試験しても半年かかる。不具合出たら対策部品開発してさらに半年。ホンダの場合、時間切れになった上、耐久性を確保出来なかったようだ。VWも同じような状況だったのかもしれない。そこで考えたのが、劣化速度の早いNOx触媒などの機能を落とすという方法。フルに機能を使わなければ長持ちする。

VWは排気ガス試験モードテストのパターンを判断し、そのパターンの運転が始まったらフルに触媒機能を発揮するようなプログラムを入れていたようだ。こういったプログラム、昔から存在していた。だからこそ米EPA(環境保護庁)はテスト用プログラムを入れることを禁止している。今回VWはテスト用プログラムを簡単に解らないよう制御コンピューターに組み込んであったらしい。

つまりモードテストに入った時はフルに触媒が稼働。そうでないときは性能を落として使っていたということ。1100万台に増えた件は、同じソフトが入っていたと言うだけ。アメリカ以外、NOxが厳しい国や地域無いし、モードテストプログラムを入れていた場合、 法規違反という国や地域も限られているため制御PCの書き換えか交換で対策は済む。参考までに書いておくと、日本への正規輸入車は一台も無し。

今回の不正、自動車メーカーとしちゃ「絶対やってはいけないこと」である。申し開きできない。だからこそ世界中のメディアがTOPニュースとしている。VWというブランドに与えた影響たるや大きく、販売にも影響が出ることだろう。かくなる上は猛省し、出来る対応手段を全て使い、信頼を取り戻さなければならないだろう。幸いなことは、死者が出ていないし今後も出ることはないということである。


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