レクサスがダメな理由の続き(26日)

レクサスの件、もっと詳しく聞きたいという声もあったので続き。レクサスLXというランクル200ベースのSUVを1100万円で売っている。普通、このカテゴリーのSUVに搭載されているのは、乗用車用のパワーユニット。なのにLXのエンジンは『タンドラ』というトヨタのアメリカ向けトラックに搭載されている5,7LのV8。商用車用のエンジンなのだった。

タンドラに搭載されるエンジンとして評価すれば、信頼性高く素晴らしい。トヨタブランドで使うのであれば、むしろ高く評価出来る。ランクル200用のパワーユニットだったらモンク無し。されどレクサスに搭載するには厳しい。Dレンジをセレクトしてアクセル踏んだ瞬間から魅力的な価格で買えるタンドラですから。足回りだってランクル200とまったく同じ。

この傾向、全てのレクサスに当てはまる。GS350に搭載されているエンジンは、クラウンやマークXに搭載されてるV6と同じ。いや、GSの場合、キックダウンレスポンスが超遅い旧式の8速ATを使っているため、ドライバビリティで負けてます。さらにダンパーは以前より若干良くなったものの渋い。ザックスを使うドイツ勢と乗り比べたら、誰だって厳しさが解る。

特に少し大きめの突起を越えた時に入ってくる入力は、普通の日本車と全く同じなのだった。もっと酷いのがステアリングギアボックス。澄んだ味を出そうとすれば、ラックを左右から押さえ込んで遊びを取りたいところながら、レクサスは普通のラック&ピニオンです。このあたりの手抜き、ボンネットの抑えが一カ所しかないのを見ても解る。明らかなコストダウン。

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インテリアなどの見栄えはお金と手間を掛けているようだ。この10年で一番進化した点が、インテリアの質感だと思う。こちらはトヨタと共用しなくてよい部品のため、独自設計できるんだろう。クルマにあまり興味ない人なら、お化粧したインテリアに満足するかもしれない。結果、ベンツやBMWより圧倒的に安いコストでクルマが作れるという寸法。

浮いたコストでブランド作りをする。というか「差別」の使い方が素晴らしい。レクサスを買ってくれるお客様は神様。それ意外は関係無し。中古車で買った人など論外。お客からすれば悪くない。あしらわれている客をみたら快感でしょう。メディアも上手に使う。狙ったメディアにはキチンと対応し、それ以外ケン&ホロ。厚遇されたメディアとしちゃ思いっきりヨイショしたくなる。

アメリカで売れる理由は「ブランドイメージ高い割りに低姿勢だし信頼性が高いから」。確かにレクサスと同じ価格帯のベンツやBMWを買おうとしているお客への対応はイマイチ。ヴィトンでサイフか小さいバッグしか買わない客と同じ扱いなのだった。レクサスならESやRXといった安い価格帯の車種でも、高額のベンツやBMWのお客と同じ扱いをしてくれる。

ただこのビジネスモデルは、現代自動車が『ジェネシス』で切り込んでくると厳しい。レクサスより一段と低姿勢の顧客対応ですから。一方、クルマのハード面はドイツに代表されるヨーロッパでさっぱり売れないのを見て解る通り、全く評価されていない。このあたり、モリゾウさんの「もっと良いクルマを!」というかけ声が危機感の裏返しだと考えます。

台風10号、気象庁やメディアが騒ぐようになったので関東直撃は無くなったと思う。ただ仙台以北の東北についちゃ心配です。上陸時の勢力は衰えるものの、やはり直撃となれば例が無い。勢力をキープしたまま仙台以北に初上陸の台風、ほとんど聞いたこと無いです。気仙沼あたりに上陸し、秋田に抜けていったら、未曾有の災害となる可能性も。

 

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