電機メーカーの明暗

白モノに代表される家電製品や、TVなどAV関連商品、PC関連の伸びが期待出来なくなった今、電機メーカーにとって自動車関連部品は大きな収益源になってきている。パナソニックですらオートモービル担当だった方が社長になっているほど。しかし。ここにきて状況は厳しくなってきた。

現在一人勝ち状態なの、日立です。例えばアイサイト。他のメーカーが難色を示したのに、日立だけ積極的に取り組んだ結果、他を圧する出荷台数になった。今後もステレオカメラを使ったセンサーはコストパフォーマンスで有利。上手に事業拡大していけば大きな収益分野になるだろう。

以前は『トキコ』だったダンパーもジワジワながらシェアを増やしている。進化のスピードが極めて遅いKYBに対し、日立のダンパーは意欲的。ここにきてショーワに匹敵する乗り心地を持つ製品だって出てきた。モータースポーツで鍛えれば(そこが日立の難点)、ブランドイメージも付いてくる。

また、カーナビのように衰退していく分野は得意としていなかった。このところ停滞気味のリチウム電池さえ盛り返せたら万全。自動車関連以外でも日立の製品は高い評価を得ている。この調子で頑張って欲しい。

厳しいのがソニー。会社の方針からして「危険な分野に手を出すな」。クルマの部品はAVを除き全て危険。カーナビも安全確保のため使うようになれば、必ず危険性を担保にしなければならない。リチウム電池も同じ。自動車業界とソニーはそう遠くない将来、手が切れると考えます。

パナソニックは難しい状況。リチウム電池で自動車業界が冷ややかに見えているテスラと組んだ。トヨタとの関係を見ると、以前のように熱くない。主力となっているカーナビについちゃ携帯端末の発達で次世代商品を考えなくちゃならない状況。今の好況を土台に、新しいことをやらなければならない。

電機メーカーの技術は自動車メーカーにとっても重要。本来なら日本車の得意分野になって不思議じゃない。されど昨今を見てる電子制御で大きくリードされてしまっている。電機メーカーも危機感と夢を持って自動車メーカーとコンビを組み、新しい技術を開発して欲しいと思う。

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