広州モーターショー
広州ショーが始まった。いつものことながら開幕されるまで出展車の内容は不明。行ってみなければ解らないという状況。朝一で情報を仕入れると、まず「なんちゃってハイブリッド」が全く無し! そしてロールスロイス風のデザインで世界を騒がせた『吉利』(ジーリー)も地味な展示内容
これは超マイルドハイブリッド
メンツを重んじる中国人気質なので、欧米メーカーのパクりや、インチキなハイブリッドに関しちゃ当局から出展を禁止されたんだと思う。振り返ってみると、スマートのパクり(小貴族)も騒ぎになってから消え、二度と出てこない。一方、トヨタのパクり車は相変わらず。「日本のマネは問題ない」というコンセンサスになっているんだと思う。
先日の上海ショーまで「なんちゃって先端環境技術」大会だったことを考えると、切り替えは猛烈に早い。EVの出展も非常に少なかった反面、詳細をチェックしてみるとハリボテのEVでなく、全て実際にモーターやバッテリーを搭載しており、これまた「インチキはアカン!」というお達しを受けたのだと推察される。
これが『QQ』。タタのナノよりずっとキチンと作られてます
注目の格安車は凄いのが出てました。上の『QQ』は0,8リッター3気筒エンジンを搭載したモデルで、何と2万6800元〜。1元=13円で換算すると35万円である。詳細の写真を撮ってきたので、機会あったら紹介したと思う。次点が48万円で買えるBYDの『F0』(トヨタ・アイゴのパクり)。
高い方で驚いたのがレクサスLX570(ランクル200の兄弟)である。164万500元とのこと。2140万円だって! ちなみにLS600hLの価格を見たら2600万円。日本での価格設定を考えればLX570って割高。されどこの価格でも問題なく売れるそうな。レクサス人気、恐るべし!
日本系メーカーの注目は『広汽集団』。前回は広州ホンダが突如『理念』というS2000風のスポーツカーを出展してきたが、今回も期待に応えSUV2タイプにラグジュアリークラスの4ドア、2ドアオープンと、合計4つのコンセプトカーを出展してきていた。いずれもデザインレベル高く、アメリカで売っても成功しそう。
全般的な印象としては「広州ショーもどんどん規模が大きくなってきましたね」。これといった注目車や新技術が無いのに盛り上がっている。中国人にとってのクルマは、1960年代日本人のクルマ感と近いのだろう。圧倒的に違うのは「買えるお金を持った人が当時の日本の1万倍はいる」ということです。
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市場規模という切り口だけで語られることが多いですが、将来的には「中国車」になりきれるかが鍵になると思います。ちょうどアメリカにおけるカムリのような存在です。
いろんな国やメーカーが進出してますが、中国車のイメージをつかみきれているんでしょうか?どんなクルマが中国車の典型なんでしょうか?
そのあたりをレポートして頂けると勉強になります。
以前、ベストカーでパクリ中国車を見ましたが、これらがないのですね。10年後、いや数年後にはあっと驚く車が出てくるのでしょうか。日本メーカーの底力を見せ付けてほしいです。