レイ戦を見に行く(29日)
ホンダジェットを見たら、レイ戦が東京にあることを思い出した。ということで靖国神社でございます。靖国神社、小学生の頃に祖父に連れられ戦没した知人のお詣りするため行った記憶がある程度。駐車場に止め、鳥居をくぐったら、普通の神社の雰囲気じゃありません。
参詣している皆さんに緊張感あるのだった。普通、神社といえばユッタリした時が流れている。多くの人にとって神社とはお祭りの舞台であり、初参りや、七五三といったハレの日の目出度い行事を行う場所だと思う。一方、靖国は亡くなった方に詣るからだろう。実際、高齢の方が多い。
レイ戦を置いてある『遊就館』の展示を見ていると、高齢の方が「空襲警報が鳴ってね」とか「南方戦線で従兄弟が戦死して」みたいな話をしている。そういった人からすれば靖国神社は鎮魂のため絶対必要だと思う。「靖国で会おう!」と散った先祖を祀ることはとても大切なことです。
戦争の歴史を調べるたびに憤りを覚えるのは、安全な場所から戦士を危険な場所に派遣する連中の存在である。パラオのベリリュー島の戦いは何の意味も無かった、と皆が言う。もっと不思議なのはソロモン諸島のガダルカナルである。誰だって輸送に困ることは容易に考えられるほど遠い。
エンジンに貼ってあったプレート。91オクタン指定
ガダルカナルへの補給地となるラバウル自体、赤道を越えたパプアニューギニアの東側で、もはや資源など無いジャングルである。戦略的な価値だって無い。むしろオーストラリアを刺激するだけ。アリューシャン列島のアッツやキスカだって、日本に対する怒りを増幅させる効果しか無い。
最近の調査で、南方戦線は60~80%が戦うこと亡く餓死したという。遊就館には特攻に使われた回天や桜花なども展示されているが、もはや明らかに負け戦だったことを考えれば腹立たしい。靖国の問題点は、そういった人も一緒に祀られていることにあると中国や韓国は言う。
これ、言われる前に日本人が主張すべきことだと思う。戦死者の大半は「敵で亡く国に殺された」のだ--そんなことをレイ戦を見ながら考えさせられました。ちなみに撮影禁止の遊就館には液冷倒立V12気筒を搭載した(DB601を熱田でライセンス生産)彗星も展示してある。
それにしてもレイ戦の美しさに圧倒される。そもそも主翼の形状がキレイです。よく戦争映画でレイ戦に仮装されるテキサンもそうだけれど、ビミョウな後退翼。なのにレイ戦はピンと真横に張り出す。ホンダジェットの主翼の形状と共通するから興味深い。胴体のバランスだって良い。
レイ戦を含め、隼も疾風も液冷エンジンの飛燕も彗星も日本独自のデザインと言って良いだろう。こういったデザインテイスト、クルマに引き継げないものだろうか。彗星はレイ戦に負けないくらい美しい機体だったが、撮影禁止ということで紹介出来ません。
帰宅したら自衛隊の救援機US-2が離水に失敗したというニュース。エンジンが脱落し、主翼下のフロートが折れたという。これ、逆なのでは? クジラか漂流物にフロートがブツかって脱落。浮力失った主翼が下がり、外側エンジンが水を叩いて落ちたんだと考えます。
<おすすめ記事>