日産とルノーの関係

納得できないのが最近のルノーの姿勢だ。御存知の通り欧州市場は景気悪く、ルノーも非常に厳しい状況。だからこそ韓国のルノーサムスンの操業率低下のツケを日産に回す。そもそもルノーは日産が無ければとっくに破綻していたことだろう。かつてフランスはアジアとアフリカの植民地から富を得、左団扇で暮らした。

日産が持っているルノーの株も、議決権を持たせていない。口出し禁止という株です。宗主国に上納することは当たり前だと思っているのだろうか。直近で「なんだよ!」と思うのが電気自動車。素直に日産NECの電池を使えばいい。なのにルノーは韓国のLGケムと組んで電池を開発し、2017年に次世代モデルを出すという。

逆の見方も出来る。ルノーだって日産の実力はキッチリ解っていると思う。かつての植民地の国々とはレベルも違う。今後、日産の技術をそのまま使っていたら存在感すら無くなってしまう。そもそも販売台数好調の日産に対し、ルノー本体の販売台数って減る一方。苦し紛れに買収で販売台数の減少を隠している。

日産からの配当金で購入したダチアとルノーサムソンの台数をカウントしなければ、2011年の販売台数は右肩下がりの226万台。一方、右肩上がりの日産が
467万台。もはや半分になってしまった。欧州では「植民地を上手に使っている」という声と「やっぱりルノーはダメだね」という声が飛び交っているそうな。

問題はこれから。日産からしてみれば「ゴーンさんには恩があるから話を聞きますけどね‥‥」。ルノーからすれば「親会社はドチラかゴーンさんが居なくなる前にハッキリさせておく」。もちろん「お互い尊重しあって上手にやっていく」というチョイスもある。果たしてどうなるだろうか? ゴー
ンさんは「4年以内に引退」らしい。

・ECOカージアは「660ccターボはダウンサイジングターボ?

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5 Responses to “日産とルノーの関係”

  1. 小林 英弘 より:

    私は大学院時代に「独仏文学研究室」に所属してフランス語学につぃて研究していましたので、多少はフランス人の国民性を知ってるつもりです。そこで知った限りの知見を言えば、「驚くほど考え方が古い」「驚くほど保守的」「驚くほど『白黒ハッキリさせる』のにこだわる」です(←「いいとか悪いとか」の「価値判断」ではなく、あくまでも客観的に見た「フラットな知見」です)。
    なので「お互い尊重しあって上手にやっていく」という日本人にとっては普通の考え方にはならないでしょう。まぁ私にはこういう大局的なお話についてどうこう言える程の知識はありませんので何とも言えませんが…。
    ただひとつだけルノーに言うとすれば、「もう21世紀なんだし、せめて2DINのナビが取り付け出来るインパネししませんか?」ですね(笑)。大分前の話ですが、愛媛県松山市のルノー店でルノーウィンドのインパネを見て絶句しました。…古すぎる!売る国のクルマ事情を全く考えてない! 思わず「何だこれ!(笑)」でした。ウィンドには「右ハンドル+AT仕様+2DINナビスペース」希望です!
    PS:こういう安易に感情的な意見が出やすい話題に関してこそ、冷静で客観的で分析的かつ「建設的な」意見を出し合う事が望ましいと思います。

  2. 真鍋清 より:

    ルノーの欧州/途上国専用大型セダン「ラティテュード」を見ると死にたくなる!
    そりゃルノー自身、新興国戦略の関係で大型セダンが必要なのはわかるがその回答が「韓国製サムスンSM5/SM7(≒日産ティアナ)のバッジ違い」とは!
    要はルノーは果たして何をしたいのか伝わってこないのだ。
    小生個人としてはルノー製大型セダンは古くは1970年代のR30から始まって1984-92年まで製造されたR25(ここまでは縦置きFF)、駄作だった横置きFFのサフランをはさんで2001-2009年まで存在したベルサティスなど各々独特のデザイン・ポリシーを持ち、盤石のシャーシー性能をそこに包んだ快心作が多かったと捉えている―品質面のばらつきやリセールバリューの低さなどを宿命として抱えつつも「ドイツ勢と対峙しよう」というフランスとしての、ルノーとしてのプライドがそれぞれに感じられたと思う。
    ところが今日のラティテュードを見ていると同社の苦し紛れの焦りしか見えてこないのだ。どうせスケールメリットではこのクラスを席巻するドイツ車に勝てっこない(∴採算性は期待できない)のだからルノーもラグナ(Dセグメント=マークx/アコード/レガシィ/アテンザと同級)を上限に定めてそちらへ開発費やマンパワーを集中させるか、同社の十八番でもある横置きFFミニバンのエスパス/グランドエスパス(トヨタ・エスティマの同類と考えれば結構)を徹底的に練りなおして「ポスト大型セダン」とも言うべき新タイプの高速グランドツアラーの創造に注力するか、何かしらの方向性を見出して欲しいのだ―何と言っても「本業」というべき小型FF部門ではVWやプジョーに一歩も二歩も環境性能で遅れを取っているのだから!!
    等々、最近のルノーを見ていると「帳簿上の台数稼ぎ」しか頭にないと見えて、せっかくパートナーに呼び込んだ日産をうまく生かしているとは言い難いのだ。
    今後日産、ルノーともどんなビジョンを持って業界の荒波を乗り切っていくのか、注目株であるのと同時にリスキーさが常に感じられる。

  3. さね より:

    全然日産ルノーとは関係ないですが、オリンピックが始まり、競技も何種目か決勝までありましたが日本人メダリスト選手おめでとう&届きかなくてもよくよく頑張った!素晴らしいです。  さて話で聞くルノー日産ですが、ハッキリいって白人の狡猾さがでてますねぇ。日産は自分がまいたツケとはいえ辛いだろうけど恩義がありますからね。日本人だからビジネスにそう思うこともありますが、日産ももう恩も返したし毅然とした態度で対等に仲良くやっていってほしいかな。 お互いに尊敬の念をもちつつよきグループ内でよきライバルであるのが一番のよーな? ただ上納金を搾取する株式のあり方は、日産ルノーの株主で話合うべきです。白人は柔道にしてもアジア人特に日本人に勝たせたくないしみたいだし、ルールや柔道その物が元来の日本発祥の柔道じゃない! どこかねじ曲がって日本の武道精神が伝わってないんだよなぁ。日本選手にジャッジが厳しくたまに??変だし。強いからこそ白人社会の人々は恐れるんでしょ。日産にも驚異を感じるからこそルノーも訳わかんないんでしょ。まあ仲良くやっていってほしいですね。ルノーにだって日産にない、できないいい所あるんだし。白人社会と付き合うには気おつけろ!ですね。 ecoカーの660ターボはダウンサイジングとは違いますよね先生の意見に賛成です。またまたいいますがCVTで表示燃費なんか、なんとかしてるから、軽自動車企画の排気量問題もターボのあり方も変わらないんだと思います。嫌いだから批判すんなとか、特定の好きなメーカーなのかな?が始めたからこの技術は間違い!今は普及したとか幼稚な意見ありますが、自分がいいたいのはCVTが本当に素晴らしいならいいですよ、電気CVTは認めますし、トロイダルCVTは凄いと思います。ただ時代は変わっていきます。CVTで本当に日本車はいいのか?エンジンの全域低負荷底燃費にむかい進化を妨げてるといいたいのです。日本車が使う理由はCVTに投資したから金回収儲ける、今はエンジンに金かけず燃費表示がよくなり、排ガス規制のパスが楽だからだと思う。1意見のべただけです。マツダを馬鹿にしたようなATは〜とかスバルがやることに間違いない!みたいな、日本車は全部CVTの2ペダルになってほしいとか、そうゆう意見が日本車を進化させないと思いますよ。いろんな技術があっていいと思いますただCVT本当にいいのか真剣に考察すべきと思ってるんです。

  4. samine より:

    フランスメーカーの中では多分ルノーの方が日産から巻き上げてずっと楽なハズ。PSA(プジョー&シトロエン)は生産余剰で工場を一つ廃止しようとしたがフランス政府に待ったをかけられて辛い。ルノーは相変わらずフランス政府が特別法で外資(日産とか^^;)に議決権を与えない保護を掛けられてるから日産との不平等関係=植民地支配は続く。暫くは安泰。

  5. samine より:

    徳大寺先生によると、フランス車は戦後すぐまではロールスロイスの様な(?)超高級車が中心だったとのこと。やはり芸術の国で、大衆車しか造れなくなった戦後でもマニアックなコダワリに命を掛けてきたメーカーが多いですね(プジョーを除く!^^;)。
    ただ正直、時代を下る毎にマニアックな車が許されなくなってきてアヴァンタイムやヴェルサティスは残念ながら大敗でしたね。素晴らしい車だがマニアックに走りすぎて要求を無視し過ぎたからこうなった?
    でも一番売れ筋なプジョーまでも厳しい昨今。プジョーは3008とかも含めて保守的なメーカーで、1007だけはマニアックな車で例外中の例外(あれが売れたのはネタ元(?)のトヨタ・ポルテを出した日本くらい?)ですが。プジョーは保守的過ぎて上手くヒットを出せていない?
    普通過ぎるの(プジョー)と個性的過ぎるの(シトロエン)と両方あるの(ルノー)とありますが、保守的にせよマニアックにせよ車をマイペースに造り続けるのは得意だがヒット出すのは下手な気も。フランス人は「割り切り」が苦手?
    日本人は割り切り過ぎた器用貧乏でバランスはあるが個性は乏しい。フランスと逆ですね。
    フランスと日本が実際に付き合うと仲良くやってけるのかは疑問です。威厳とフランクさを上手く兼ね備えたゴーンさんがいたからこそ一緒にやってこれた様なモノかと。多分権威に弱いのが日仏の数少ない共通点(笑)日本人は権力はあっても権威の無い相手には色々文句を言いますからルノー側が反発してポストゴーン時代は波乱の予感です。

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