最近の日産、誇大表現が目立つ。ライバル社からも評判悪い!(8日)
複雑な技術が採用されるにしたがって営業現場では認識間違いも多数出てくる。テスラのオートパイロットしかり。以前、稼働速度以上で自動ブレーキ試して突っ込んだマツダしかり。日産セレナの追突事故しかり。ここにきて日産に「自動運転」や「新技術」で踏み込んだ宣伝やアピールが目立つ。国内販売の減少を危惧しているのかもしれないけれど「う~ん」です。
最近いろんなメーカーから「日産、酷くないですか?」と言われる。確かにeパワーは『電気自動車のまったく新しいカタチ』というには厳しいし、プロパイロットもデビュー時に「自動運転技術」と宣伝しまくったため誤解を招いた(現在、当時の動画は全て引っ込めている)。自動車メディアの衰退により、デタラメや間違いが正しい認識となってしまいそうな雰囲気だ。
「からだげんき」の野村君は超をいくつも付けて良いクルマ好きである。先日、施術終えクルマの話をしていたら「今、世界でブレーキバイワイヤを実現しているのはトヨタと日産だけですよね」。あらら? トヨタだけだと思っているので理由を聞いたら「先日地元のディーラーでセレナeパワーに試乗した時に営業の人が言ってました」。野村君の地元は埼玉です。
セレナeパワーにブレーキバイワイヤを採用しているという事実は無い。このクルマがデビューした時の試乗会で、ブレーキ関連の話になり「コスト的に難しい」という話も聞いていた。新しく追加になったのかと思い日産の広報に問い合わせてみたら「普通のブレーキです」。どうやら最近の日産の販売現場、混乱しているようなのだ。まぁ宣伝からして少しばかり大ゲサ。
参考まで書いておくと、ブレーキバイワイヤとはブレーキペダルとブレーキディスクの間が機械的に繋がっていないシステム。アクセルバイワイヤと同じくペダルは単なるセンサーで、踏んだ量を解析してブレーキ掛けるというもの。ハイブリッド車や電気自動車だと油圧と回生の量のコントロールも行う。下のリンクはブレーキバイワイヤの秀逸な解説なのでぜひ御一読を。
リーフやホンダのハイブリッドやBMWやアウトランダーPHEVに採用されているブレーキシステムも、厳密に言えばブレーキバイワイヤじゃない。100%油圧回生は出来ないのだった。過去、ベンツがSLとEクラスにブレーキバイワイヤを採用したけれど、追突事故が多発。リコール出した上、止めている。それくらい信頼性を追求するのは難しい。コスト重視のeパワーと無縁だ。
この手の誤情報、機会ある毎に取り上げていこうと思う。
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