BMW320iと330i、エンジンや装備内容同じで50万円差。ここが自動車ビジネスの面白さです!

BMW320iと330iに搭載されているエンジンはどちらも2000ccの4気筒ターボ。装備は全く同じで、出力を見ると320iが184馬力で330iだと258馬力。こらもう制御の違いのみ。なのに価格は594万円と644万円で50万円差。もっと解りやすいのがスズキの船外機で、350馬力の374万円に対し325馬力は352万円と22万円安。この2つの船外機の違いはハイオク仕様とレギュラー仕様だけだ。

ポールスター2

といったようにガソリンエンジンは同じパワーユニットを使い、制御だけ変えてけっこうな金額差を付けても普通に売れる。といった消費者心理を見て電気自動車も「この路線で行こう!」。最近出てくる電気自動車、すべてモーター2つ積む4WDのハイパワーモデルです。当初はテスラのような高額電気自動車だけだったが、最も新しいボルボのポールスター2もその路線。

合計408馬力のモーターを搭載し、オーリンズのダンパーやブレンボのブレーキ使うなどスポーツモデル仕立て。航続距離は通常の乗り方で500kmと十分である。価格は当初1年が約680万円(アメリカ価格)。1年後から490万円のモデルも追加するという。408馬力のパワーユニットを搭載するスポーツモデルが680万円なら決して高くない。490万円ならむしろ割安感出てきます。

一方、日産リーフもマツダMX-30もVWのID.3も、実用車路線である。解りやすいのがリーフ。150馬力のモーター積むベースモデルは373万円。そして218馬力のモーター積むe+だと424万円となる。価格差51万円はBMWのケースを見たって高くないと思う。しかもリーフの場合、電池容量と航続距離は50%増し。今までのガソリンエンジンならお買い得とさえ感じるレベルだ。

なのに消費者からすれば電気自動車の弱点(航続距離)をカバーするのに51万円出さないとならない気分にさせられる。マイナスのカバーです。ここを欧州の自動車メーカーのように「付加価値」や「魅力度」としてアピールしなければならないんだと思います。また、ボルボのように最初高いグレード出し、その後でお買い得感じるグレードを出すという戦略も良いと考える。

リーフのe+、例えばGT-Rのように別仕立てにすれば面白かったかもしれません。そんなコンセプトでリーフe+をモディファイしてるのだけれど、ここにきて「オーバーフェンダー付けたいぞ!」という心のささやきに抗しきれなくなり始めた。これにオーバーフェンダー付けたら一段とカッコよくなりそうな気がしませんか? 電気自動車もクルマの魅力を前面に押し出すべきかと。

遠からず電気自動車が普通の時代になることは間違いない。だったらクルマ好きとしちゃ楽しい乗り物として育てたら良いと思います。

 

 

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