国沢光宏のクアンタム・オブ・ザ・シーズ乗船レポート。代理店がダメでした!
2019年時点で世界で2番目に大きいクラスの『クアンタム・オブ・ザ・シーズ』にシンガポールから乗船。5泊6日のクルーズをしました。『ベスト1クルーズ』という代理店で『バルコニー』を予約したのですが、目の前は救命ボートの7階という海が遠い部屋。ベスト1クルーズは以前も酷い部屋をアサインされたので、何らかの”からくり”があるのだと思います。
ひさし部分の最下層。快適にほど遠い
加えて案内もメールが届くだけ。ロイヤルカリビアンは自社サイトでベストな料金を出しているため(結果的にダイレクトで予約した方が安かった)、皆さん失敗しないように。一方、フネは素晴らしいかった! 347mあると本当に揺れないし、7階の中央より後ろの部屋だったにもかかわらずエンジン音など皆無。レストランも美味しい! ただ雰囲気はイマイチ。
というのもクアンタム・オブ・ザ・シーズは上海が母港(2020年からシンガポールになる予定)。したがって全てがアジアンテイストである。6日間のクルーズながらフォーマルディ無く、エンターティメントも白人キャスト皆無。黄色人種が金髪のカツラ被って踊られてもシラけるばかり。また、客層も90%アジア人。「憧れのクルーズ」という雰囲気にほど遠い。推奨せず!
<1日目>14時までに乗船してください、という案内だったため、マリーナ・ベイのクルーズセンターに12時着。荷物の預け入れや受付はスムースだったものの、イミグレーション大混雑! シンガポールのイミグレーションは通過に時間掛かる。シンガポールに戻ってくるんだから、と思うけれどダメ。このあたり、杓子定規な日本のイミグレーションに似てる。
ちょうどお昼の時間帯なので14階のブッフェに行くと、もの凄い混雑! 4100人乗りのフネとしてはブッフェスペースが狭い感じ。後述するけれど、メインダイニングは広い。本来ならダイニングを使ったらいいのだろうけれどアジア系の乗客はブッフェが好きらしい。最終日までブッフェは大混雑で、6人グループだと席を確保するのがほとんど不可能だった。
部屋は『7320』という7階の船体が凹んだロケーションでバルコニーに出ると目の前は救命ボート。普通なら安いです。乗船料は公式サイトの価格表を見たら定価で払っている。どこかで抜かれてます。部屋の作りは一般的なクルーズ船と同じ。平均よりシャワールームが広く、収納スペース豊富。TVも液晶の大画面で快適だ。部屋担当のサービスマンも親切で好ましかった。
<2日目>起きるとポートクラン。8時から上陸出来るというので混雑避け10時に下船。すでにガラガラだ。以前はショッピングモール(イオン)までシャトルバスが出ていたけれど、今回無し。その変わりタクシー斡旋業者がカウンターを出しており、8人乗りのミニバン往復で7000円。現地としては割高ながら、その分ドライバーも儲かるのだろう。親切でした。
昼はイオンのレストランでマレーシア料理。朝と夜はフネのメインダイニングで。前述のように中国系の皆さんブッフェ好き。メインダイニングに行くと待つことも無く美味しい料理をフルコースで食べられる。残念なのがショーで。大型のクルーズ船と思えないくらい貧弱だし、もの凄く混雑するためメインダイニングでのんびり食べると開演近くなり座れない。
マレーシアでタピる
<3日目>今日はペナン島。2度目です。前回市内のショッピングモールまでシャトル便が出ていたのだけれど、ポートクランと同じくタクシー斡旋デスクあり。新しく出来たというショッピングモールの往復を頼むと4000円。タクシーならもっと安いが、安心を買います。人の良さそうな運転手さんながら、クルマ酷かった! 30年前のプロトンでエアコン効かない~!
着いたのは『ガーニープラザ』という海沿いのモール。お昼は小籠包で有名な『鼎泰豐』。メニューは世界共通ながら、ペナンだと台湾や日本の半額。小籠包10個で500円です。ガーニープラザは規模もソコソコ大きく治安良い。お昼食べて3~4時間ショッピングするならちょうどよいと思う。エアコン効かないタクシーはモールの前でずっと待っててくれる。安心だ。
プロトン
<4日目>起きたらプーケット。港が無いため、パトンビーチの湾内に錨泊。隣にアイーダクルーズ。ここから小型のフネでビーチまで往復する。普通はクルーズ船に搭載している非常用ボートを使うのだけれど、人数多いため現地のフネ。非常用ボート、エアコン無く風通し悪いため南の島だと苦行。現地のフネだと涼しくて快適です。10時過ぎに下船口に行くと待たずに乗れました。
桟橋の前にソンテウ(荷台に乗れるトラック)がたむろっているので価格交渉して(1000円。タイとしちゃ高いです)2kmほどの距離にある大きなショッピングモールへ。レストランからアパレルまで何でも買える。ちなみに欧米ブランド、高いので注意。タイやマレーシア、インドネシアの高級アパレルが安くて品質も良い。クルーズ船に戻る前にビール飲む。
ソンテウ。帰りは700円
<5日目>終日航海日。1日海の上なので、食べることとエンターティメントと飲むことが楽しみであります。食べるのは今まで書いてきた通りメインダイニングしかありえない。ただ最終日はプールデッキにある麵料理屋さんを試す。1品800円くらい。ロイヤルカリビアンはビール1缶サービス料込みで1000円することを考えたら納得出来る。味はそこそこ。量、多し!
とにかくアルコール類が高いので泣ける! グラスワインも量少なく900円で泣。望外に美味しかったメインダイニングのフルコースは6000円と言われたって安いと思えるのに! ビールとワイン代だけで毎日6000円コース。ショー系のエンタは弱いフネながら、サーフィン出来たりボルタリング出来たりと遊ぶモノは混むけど揃ってます(欧米だと年配客多いため空いてる)。
シンガポールには6日目の朝に到着。イミグレーションに長蛇の列で疲れた。以上、シンガポール発のクアンタム・オブ・ザ・シーズは推奨出来ず。基本的に中華のためクルーズ船の楽しさが薄いんだと思う。フネそのものは良く食事もレベル高いものの、リピートあり得ず。シンガポール発ではプリンセスクルーズが良かった。ロイヤルカリビアン+ベスト1クルーズは失敗でした。
<おすすめ記事>