只のジジイ

2月20日に高浜3号炉が。3月26日に刈羽6号炉が。そして泊3号炉が4月下旬に止まると、日本の原発は全休止になる。当然の如く「安全確認出来れば稼働させろ」という意見も出てくるだろう。事故なんてどんなに多くのケースを想定したって起きるもの。問題は起きたときに対応できるか、だ。

福島原発の事故だって「人の命が失われていい」という前提で対応したら、放射能漏れこそあったろうが爆発には至らなかったと思う。死ぬことが解っていたので、誰も「行け!」と言えなかった。勇ましいことを言ってる石原東京都知事すら、事故が発生した際、死ぬこと間違い無しの現場に人を送ることなど出来ないと思う。

逆に考えれば原発という「暴れたら手が付けられない大怪獣」を飼うのなら、飼う側も相応の覚悟を必要とするということでもある。安全策の他、事故時の突入リストでも作ってもらわない限り原発の再稼働などとうてい容認出来ない。日本は原発という大怪獣を飼う覚悟なんか持っていないのだ。世界中に迷惑を掛けるだけ。

それより早いこと代替エネルギー策をすすめるべきだ。国立公園内ということで認可しない地熱発電など、どんどん作ったらいい。太陽光発電だって電気自動車(発電性能が安定しない太陽光発電と相性の良いバッテリーと同義語)が増えれば極めて有効に使える。太陽光発電の課題については別の機会に。

一昨日の羽田空港の進入路について飛行機を飛ばしている方からコメントいただきました。なるほど本来なら木更津上空から真っ直ぐ進入すればいいところ、途中から左旋回しなけばならないので忙しいかもしれません。でもウデの見せ所ですね! しかも有視界時に限るということなら、A側席は最高でございます。

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今回の羽田進入経路は『フッツビジュアルR/W34L』と言うもので、お天気の良い北風卓越時(現状は昼間)に房総半島の特に木更津の住民の方々の騒音軽減の為に設定されたものです。操縦席では進入が許可されると、先行機との間隔はパイロットに委ねられるので減速の判断、操作、チェックリストで大忙しで景色などもちろん楽しむ余裕など無いのですが、やはりお客様には好評のようですね。

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「フッツビジュアル」のフッツは東京湾に飛び出した富津岬の上空を飛ぶという意味。ビジュアルは有視界飛行の時に限る、という意味かと。私は飛行機飛んでいる姿を横か、上方から見るのが好き。クルマだって下側はツマラン。紅の豚なんか最初のシーンでナミダ出ちゃいます。私は飛べないので只のジジイですけど。

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5 Responses to “只のジジイ”

  1. マーブル より:

    本当にそうですよね。
    全国各地にある原発は建設時には知られてなかった付近の活断層や大津波の痕跡が大震災後に発見されてリスクが増大してるので中途半端な対策で再稼働してしまうと同じような事故が起きるだけ。
    あれから11ヶ月が経ってますが原発のある周辺地域の住民すべてにヨウ素剤を配られてるのか疑問です。

  2. 対策 より:

    政策的な考えできない日本人に原発はむりです。震災被害者向けの仮設住宅、当然東北の寒い冬を想定と思っていましたが、断熱がされてない水道管が破裂、応急処置でまた税金投入。
    日本人は問題が起きてからの解決能力は優れてるが、まっさらな状態から新しいシステム作る能力は、中国人にも劣る。経済政策・為替政策も米国の後追い。年金社会保障も問題が起きるまで放置。
    もうこの国は破滅するしかない。

  3. applefanjp より:

    新しいエネルギー政策、みんなが待っています。
    メタンハイドレードもやっとこさ本格的な調査がスタート。
    あるべき姿を提案して、進んで欲しいですね。
    今日、四国から静岡を通るルートを飛びました。
    綺麗な富士とアルプスでした。
    私たちの機の下をスカイマークが飛んでいました。
    空の旅を楽しみました。

  4. Rotarycoupe より:

    法律上も、死ぬかもしれない場所へ行けと命令できるのは軍隊だけだと思います。労働契約を確かめたわけではないですが、電力会社はおそらくそこまで書いていないのでは。
    にもかかわらず、原子力のプロである米軍に頼らず経験の乏しい民間企業に居残りを命じた政府。しかも現場へ入るのは罪のない下請け作業員だと分かっていて。その経験の乏しい民間企業は、民間であるがゆえに最後まで廃炉を決断できず、海水注入を遅らせて事態をより深刻にしてしまいました。
    福島の原発事故は、道理を無視してお金を第一に考える現代を象徴しているようにも思えます。

  5. 糖志郎 より:

    風レンズ風車による発電は有望のようです。
    まだ先のことになりますが津軽海峡あたりの潮流発電に期待してます。

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