伊藤だけど
人でも機械でも素質があれば最初から光るモノを見せる。そんなモンです。ラリー終わって様々なデータをチェックしてみて驚いたのは、比較的フラットで180度のターンが3つあったSS12(群サイのギャラリーステージ)での成績。48台中29位なのだけれど、上位の車種(クラス)を見ると、皆さん格上。
・SS12
上のリザルトを見て解る通り上位は『JN4』と『JN3』ばかり。ちなみにJN4はインプレッサやランエボのクラスで、JN3が86やインテR、S2000といった2リッターの高性能車。2つのクラスを除くと、3番手のタイムを出している。このタイム、リーフの潜在能力だと思っていいんじゃなかろうか。
これでアンダー出てない! 写真/北森氏
一方、現在の実力といえば、登り坂でフルアタックした最後のSSの順位です。本来リーフが属するJN1クラスの中位といったイメージ。ガソリン車と同じく、全てのSSをアクセル全開で走れる状況になれば、JN1クラスで競争できるだけの速さを持っていると考えていいだろう。リーフは伸びると思います。
そうそう。今回途中からもう一人の「スーパーオヤヂ」が仲間になってくれました。私は10年以上前から面識あります。新井選手のチーフメカニックとして睨みを利かせてましたから。当時の印象はハッキリ言ってよくない。というか、いつも怒っている感じで「取り付く島もない」という表現が適切でございます。
「伊藤だけど何か?」
というイメージが強かったので、なんでリーフのラリー車作りを手伝ってくれているんだろう、と思った次第。というか、普通に頼んだら絶対やってくれないです。実際に怖いのだ。リーフのラリー車を作っているという話を小澤さんから聞いて、伊藤さんが「面白そうだ」と思ってくれたらしい。
何度か会って、一緒にご飯食べて飲んでいるウチ、純粋なラリー好きのオヤヂなんだということがよ〜く解ってきた。当然の如くラリーにメチャクチャ詳しい。そらそうだ。世界で戦い、何度も優勝してますから。レギュレーションも熟知している。明日にでもどこかに引っ張られちゃうかもしれません。
なぜか手を握り合うオヤヂ2人
今回のラリーも伊藤さんのチカラをたくさん借りた。何だって作れる天才肌の喜多見さんと、ラリーになるとスーパーサイヤ人に変身する小澤さん、そして日本のラリー界の宝石と言ってよい伊藤さんが、なぜお金もラリーでの実績も将来性も無い私と付き合ってくれているのかが最大のナゾだったりする。
4人のオヤヂで酒を飲んでいる時に出るのは「若い人を育てたいよね」。でも4人とも若い人を誘って良い条件でクルマに乗せても伸びないことを知っている。というか、何度もそういうことをしてきた。だから誘うのは止めた。私らが楽しんでいたら、若い人が「面白そうだな」と思ってくれるんじゃないかと期待してます。
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トランク・オープナー、私も欲しいです。
CAR WATCHでもモリゾウさんの後に取り上げられていますよ。
http://car.watch.impress.co.jp/docs/news/20130801_610035.html
雨の中を走るリーフの写真がいい味出しています。