最近「自動車評論家のクルマの評価は全く当てにならない!」と思う人が多い?
サポーターの方が掲示板で面白いことを、いやいや! 私らからすれば困ったことを指摘してくれた。「あんたら同じクルマに乗っても全く違うことを言ってるじゃないか!」という内容。実は私、ユーチューブを見ることがほぼない。ノンビリ見ている時間が無いからです。したがって動画についちゃ詳しく解らないけれど、文章も同じ傾向ですね。ということで書き込みを以下。
「CX-60 PHEVの試乗動画を見てみました。著名な評論家の3人です。個体差もあるとは思いますが、パワートレインの挙動や乗り心地について評価が三者三様で全然違いました。アバタもエクボにして褒めている人。改善を期待して辛口批評の人。終始ベタ褒めの人。いずれも素人評論家ではなくプロの方々ですのでここまで違うともはや評論家の個体差かと。面白いですねぇ」。
いろんな意味でCX-60の評価の違いは興味深い
私らの存在価値は年間50車種以上(私の場合、40年以上同じ仕事なので2000車種を超えると思う)のクルマに試乗する経験を持って、新型車の”的確な”評価をすることにある。上のような評価のバラツキが出てくると、もはや同じクルマと思えないし、そもそも役に立たたない(泣)。買わない人ならTV番組を見てる感覚で「そんなものか」だろうが、バイヤーズガイドにならん。
というか「バイヤーズガイドなのかエンタメなのか」が大きな分かれ道になると考える。エンタメならダメなクルマでも楽しければOK! 自動車メーカーに嫌われることなく、読者から「オレの推しをケナしやがって!」と文句付けられることも無い。気軽でいいっす! されど私は師匠である徳大寺さんの影響を強く受けすぎた。と言うか自分でもクルマを買うので真剣になる。
クルマを頻繁に買い換えない同業者も多いなか、徳大寺師匠は毎年比較的高価なクルマを最低1台。私だと師匠よりずっと安価なクルマながら毎年2台くらい買い換えている。したがって買う時も「少しでも有利な買い方」(リセールバリューの高さも重要)を追求するし、手放す時だって簡単に10万円や20万円くらい上下するから真剣。でも5年に1台ならあまり気にしなくていい。
そんなことから試乗すると忖度無しでクルマの評価をしてしまう。ダメなものはダメ。良いものは良いです。実は師匠も同じで、ダメなクルマに試乗すると徹底的に機嫌悪くなり、試乗会で開発担当者をぶった切ることなど日常茶飯事。良いクルマに乗ると終始御機嫌だった。これの影響も受けすぎている(笑)。だからブラックサタンとは何度も口ゲンカになった。
次世代の評論家はどうなっていくんだろう? 幸い、永田は忖度しない。デザインの評価は怪しいけれど、忖度しているワケじゃないから、読者の方で修正しながら解釈してくれるだろう。これまた師匠の教えなのだけれど、記事を読んでいる日本のクルマ好きのレベルって高いと思う。改めて嫌われてもいいから信用してもらえる記事を書かなくちゃアカンと思った正月です。
<おすすめ記事>
私は若い頃にオーディオが趣味で、
オーディオにお金をかけて、手間暇も時間もかけていましたし、オーディオ雑誌も読み込んでいました。
そんなこんなで40年前にラジカセメーカーに新卒で就職して電子回路設計の設計者になりました。
で、あるとき上司が「今度出したカセットデッキが雑誌で褒められている」というので記事を読んだらけちょんけちょんに貶されていて目が点になったことがあります。
表面的な字面しか読み取れない人には褒めているように見せて
趣味人には貶していることが分かるような文章テクニックが使われていたわけですが
そういう大昔の驚きの出来事を思い出しました。
国沢様の困るトコ判る気がします
情報を受け取る方の評価基準はまちまちですもね、自分なりの物差しを完成するのも時間が掛かるし
過去にジム・クラークに憧れ、木全巌氏の隣でGTO-MRでフィスコ30度バンクを走り、生沢徹の我が儘に感心し、大森の踏切脇のモーター屋で星野一義氏とチェリーRの癖を善し悪しを語り
そんなワタシは矢張り偏った基準しか無いですもんね。
私が見た記事と同じかな?
CX-60の10000km乗った試乗車で乗りごごちが良くなってるって書いてましたね。10000kmも走らないとアタリが付かないのか。完全に試作車レベルですね。さすがにトルコンレスATの評価は変速ショックが大きいって書いてましけど。見切り発車止めて1年遅れて煮詰めて出せば全体的に評価良くなるのかな?
その記事のコメント欄が笑えました。
【3.3ディーゼルは蹴とばされたように加速する】???私は乗った時にあまりの低速トルクの無さに2.2ディーゼルの間違いかと思いましたけどね。
昔の話ですがニューモデルマガジ〇Xという車雑誌が有ってその中の【ザ・総括】ってコーナーでトヨタがLS460を発売した時に「LSの材料費は¥250万なんだから¥250万で売れ」とかとんでもない暴論を書いてましたねぇ。どこぞの自動車評論家が匿名で座談会方式で好き勝手なことを書いてるとか言われていましたけど原価と材料費の区別が付いていないってどれだけ頭おかしいんだろうと思いましたが。こういうのを見てるとあてにならないって言われても仕方が無いかと思います。やたら外車ばかり褒めちぎって国産車はボロクソ評価。たまに褒めてた国産車がティーダとか笑えるレベルでしたね。知人のメーカーの開発者がニューモデルマガジ〇Xで褒められることと逆のことをすれば売れるって笑っていましたけど。ヤフコメで評価が低いほど人気車になるのと同じですね。その当時は自動車評論家はゴルフを褒めるのが仕事かと思うほどVWがベタ褒めされてしたね。なぜかそれだけ褒められてるゴルフ&VWを買って自分で乗ってる評論家はほとんど居なかったてのがVW自動車評論家買収疑惑となった訳ですが。最近はVWをベタ褒めする自動車評論家を見なくなった気がします。そういう意味では最近はだいぶましになったかと思います。
同感です。
昔は速くてカッコいいのが正義だったから、加速データを並べればそれでよかった。スロットルをワイヤーで引く時代はドライバビリティも大差なく、いまのHVみたいにどう表現すれば読者に伝わるか悩むこともありませんでした。ハンドリングも一般ドライバーなら限界域まで踏み込むこともなく、とりあえず評論しておけば否定されることも少なかった。印象に残っているのはS13シルビアの評論で、クルマなりに走らせれば強いアンダーで終始し、AE92やシビックについて行くのさえ苦労するこの車を、多くのメディアはFRらしい素直なハンドリングともてはやした。そのなかで国沢師匠はアンダーが強いとハッキリ書いていましたね。土屋圭市氏は4WDみたいだとオブラートに包んでいましたが。
徳大寺御大の名著は、クルマは売っても買っても損をする、から始まります。どうやっても損をするなら、メディアに惑わされず本当に気に入ったクルマを買おうじゃないかというのがその真意かと理解しています。文字でクルマを正しく表現するのはとても難しい時代になりましたが、それでも諦めたら終わりです。
エンタメ、という言葉で全てを納得しました。日本のテレビコマーシャル全般に言える事ですね。それを映像素人のユーチューバーが嘘大げさに真似してさらに悪化。
長年の読者としてはある程度の挙動、乗り心地、使い勝手、衝突防止装置やバッテリー等の安全性、リセールバリューについてきちんと触れている国沢さんの情報以外はあまりあてにしてません。
それらを元にディーラーで試乗(法人車両4台購入しました)してお金を払う価値があるのか判断するようにしてます。
昔は徳大寺有恒さん、三本 和彦さんがそれぞれ違った視点からメーカーに忖度する事なく評価をされていて楽しかったです。
今は国沢さんの評価を楽しく拝見してます。皆さん癖があったけど独自の評価基準でブレが無く論評してるのが良いです。癖を踏まえて参考にしてました。
桜井眞一郎さんの車比較も面白いと思ってます。
最近のネットや雑誌の記事は広告か評論かわからない記事が増えてつまらないですね。かと言って素人の評価もあてにならない。正確な情報を得るが難しくなりましたね。
自動車評論家のベテランの方なら、客観的に全ての評価軸についてのべられると思います。
それでも、元テストドライバーとか、元レーザーとか、元編集者とかで、重視する部分があるかと思います。
読者としては、同じ車に対して自分に近い評価をする人を参考にしますね…
本当は本音を書きたくても生活もありますから、ちょっと度胸がいることではあるのでしょう。
例えば、海外試乗でスカイアクティブXに乗せてもらったから何とかいいところを見つけて誉めないと、帰りの飛行機がなくなってしまうとか。
2台体制でどちらも3年スパンで乗り換えています。クルマの購入を検討する際はそのクルマの特性を予習するためにプロの評価を参照し、それが自分にとって「良いか悪いか」は自分で乗って最終判断すればよいと思っています。また評論家間でも、同じ特性に対して好きか嫌いかの評価が分かれる部分があるのも理解できます。そうでなければ世界に評論家は1人でよいということになってしまいますからね。
ただ、クルマに知識や経験がない人の場合、技術論よりも評価の「良し悪し」にこそ注目しますよね。そうなるとネガティブなことを一切言わない評論家や、ビジネス的にであれ心情的にであれ特定メーカーに甘い評論家は参考にはなりにくいのかなという気はします。
余談ですがCX60、私は「硬さ」自体は認識はするもそこまで気にならず。むしろ硬さの先のボヨンボヨンが人を乗せるクルマとしてNGでした。距離や時期を変えて何台か乗りましたが、全個体よほどきれいな路面でない限り高速ボヨンボヨン挙動は出ます。しかし一部の動画や評価を見ると「速度を上げればビシッとフラット」などと評されているんですね。いやいやさすがにそりゃないだろ!!!と思いました。
未だに個体差を理由にしている評論をよく見かけますが、日本の全ての自動車メーカーはTQCが導入されて以来、計測、加工、組立など技術の向上によりバラツキを小さくすることを追い求め、その成果として不良率の低下や公差を小さくすることでスムーズで静かなエンジンや密閉性が高くチリの少ないボディなどを獲得しているわけです。そういった意味で車の個体差より評論家間の評価差が大きいのは当然と思います。(むしろ誰が書いても同じ評価なら沢山いる評論家の存在意義が問われるかと)本当に個体差があるのなら技術的な失敗でありそれも糾弾すべきです。
忖度しない評論家が大好きです。
若かりし頃、新人くせに先輩に盾突き「とんでもない後輩だな!」嫌いなものは嫌いと頑固なので衝突は避けられない。しかしそんなワガママでもう後期高齢者になりました。車も荷物が詰めないセダンは乗ったことがなく、もっぱらワゴンタイプです。いつも国沢師匠の評論は楽しみにしております。車に限らず全般の評論スタイルがイイですね。徳大寺氏が先生とは懐かしいし、よく雑誌、本で参考にしたものです。これからも愛読します。政府の脱炭素にも噛み付いて欲しい。
メーカーと軋轢を生みたくないのはわかりますが、冒頭で過去モデルの紹介から新型のスペックを取り上げ、肝心のインプレは総じて肯定した後に最後に「気になったのは・・・」と軽く触れるだけの記事をいまだに多く見受けられます。
キャチーな記事タイトルといい、読んでがっかりした記事は無くなりませんね~
褒め称え系自動車評論家(私にはルビにユーチューバーと見え隠れします)は、題名に「PR」「AD」が幻視してしまいます。(笑)
でも全然見ないかといえば、興味で見ます。(笑)
ただ評論家としてというより「太鼓持ちの達人」として。
…そんなゲームがあったような。
バイヤーズガイドとしては見ていません。
今はチャンネルブロックとか割とチューニングがうまくいったのか、「単にクルマを貶すだけの(勘違い系自称)辛口自動車ユーチューバー」はオススメされなくなりました。
評論というのは「いい部分はいい、悪い部分は悪い」というのを解りやすく解説するものと思っています。
ユーザーはそこを全てひっくるめて、納得してサービスを受けると決める。
その判断材料が不十分若しくは偏っていると、他のと見比べてとか大変な労力が必要になります。
もっとこのクルマのこと知りたい!となったら色々観るんですけどね。
個人的には「迷ったら取り敢えず国沢さんのを(記事含む)一度目を通してからだ!」という安心感があります。
CX-60の件では議論百出、どれを信じてよいやらですね。自分で乗った感じでは、谷底になっている交差点を通過する際に自分の車なら一回の沈み込みと伸び上りで収束するのに対し、CX-60では若干のおつりがくる感じでした。不快ではなかったですが。
今どきは6軸加速度センサーとかデータ収集・解析装置なんて趣味の範囲で買える値段なので、評論家の先生方にはよく分からない言葉ではなく数値で示してもらいたいと常々思っております。
清水御大のDST動画は定量評価に近いのであてにしてますが乗り心地っていうところでは官能評価なのが残念。
CX-60の件に戻ると、足の動きが悪いというならカメラをリヤフェンダーなりに付けてタイヤの動きを撮影する、ぐらいのことを評論家諸氏には期待したいです。
このサイトを愛読する理由がこれです。
当然、自分と意見が違うところもありますが何よりクルマに誠実だと感じています。
雑誌を含む多くのメディアはエンタメと割り切っていますので各センセイの意見は忖度含めて楽しませていただいていますが、やはり自分のクルマは試乗して主観で選んでいます。
以前も書きましたが、日本にも「コンシューマーリポート」みたいなメディアがあるとイイんですけどね。
国沢さん、徳大寺師匠の愛弟子を自認するのなら今のままで良いのでは
私は還暦過ぎの「間違った車」愛読者ですが応援してます
30年程前ですが、徳大寺師匠のその時の振れ幅でプジョー205GTIを新車で買いましたわ笑