車屋四六の四方山話/三浦三崎に行ったらぜひ! 知る人ぞ知る『丸一』

昭和42年ころ、三浦半島・油壺近くにシーボニアと呼ぶヨットハーバーができて、そこに小さなヨットを置いていた。で、海が終わり家に帰る前に、食いしん坊は三浦半島先端を探し回って、魚や野菜を買うのだが、新鮮な魚貝をよく買ったのが、三崎の{まるいち}=丸一という魚屋だった。

当時の三崎は、観光客が少なく、観光客相手の店も少なかったが、それでも観光客相手の店が、それなりの商売をしていたが、丸一は地元の客が多くて安心して買える店だった。

狭い横丁の丸一には、その後10年ほど通い、魚貝を買っては家に帰ったが、ヨットをやめてから行かなくなって20年以上がたった。そのころになるとパソコンが家に来て、ネットにつながり、ふと見ると丸一魚屋が隣で食堂を始めていて人気が高いことを知り、こいつは行かなきゃ、と出かけた。

久しぶりの丸一は、相変わらず小さな街の魚屋だったが、その隣にお世辞もキレイとはいえない食堂があった。でも、2,3人客が待っている。やはり人気があるようだ。まるいち食堂だと思って良く見たら{工房}と書いてあった。たしかに魚貝を捌くのだから工房である。オヤジなかなかの洒落っケがるあるようだ。

丸一食堂で便利なのは、魚屋で買った魚も調理してくれることだった。だから、一人より数人で行って、好きな地魚や貝などを選んで調理してもらうのがベストである。マグロは地魚じゃないが、遠洋漁業からの水揚げ上位の港だから旨いに決まっているが、丸一のは上物と思う。

隣客のマグロ盛り合わせを盗撮

値段は高くも安くもなくといったところで、定食が1500円前後と思えばいいだろう。もちろん隣で高い魚貝を買えば、財布から福沢諭吉が減っていくが。よく行く房総半島でもそうだが、この手の食堂、魚貝は新鮮でも包丁捌きがダメでせっかくの美味しい味をブチ壊している店が多いが、丸一はかなりレベルが高い店である

上刺五点盛

通り一遍の観光客相手ではなく、まじめに客と付き合う丸一食堂、三崎訪問時には行きたい店の一軒である。<車屋四六>

<おすすめ記事>

1 Responses to “車屋四六の四方山話/三浦三崎に行ったらぜひ! 知る人ぞ知る『丸一』”

  1. z151 サンバー愛好者 より:

    丸一さんそのものは行っていませんが、裏が魚屋さんという店は信用できます。
    しかも20年以上やってて店を広げていない。
    繁盛していない訳ではなく、小綺麗なビルを建てたり支店を出す訳でもなく。
    コレは「隠れ家的名店」度合いが高いですね。
    商品に真っ先に金を掛けているからこういうスタイルになっている感じがプンプンします。
    ココに街道沿いで何故かやたらとトラックやタクシーが路上駐車してるとかだともはや「確定」
    国沢さんの近所のラーメン屋さんはこうして見つけた経緯があります。
    中華街にも海鮮中華が美味しい店があって、隣で魚屋さんを経営していたり。
    近所の大学城下町にも魚屋さん経営の「汚い食堂」があり、(値段は往時からかなり値上がりしましたが)味はいい。
    台湾の海鮮料理屋を訪れた時も生簀から魚介を選んで「シェフお任せでコースをお願いします」としたら(値段は掛かりましたが)記憶に残る味でした。
    特に皇帝ガニの芙蓉卵炒めは殊更の特級でした。

    脱線しまくっていますが、丸一さんの料理写真。
    刺身でドミノできそうな角が立ち、ツヤツヤなので刺身も高度な料理だよなと見た瞬間判ります。
    マグロ刺しは確実に冷凍ものですが、ちゃんとした解凍をしたからこその「面構え」。
    私も寿司屋の大将に教えて貰いました。

コメントを残す

このページの先頭へ