サウジアラビアなど産油国の減産は自分の首を絞めていることに気付かないのか?

サウジアラビアを最大勢力とするOPECは減産で原油価格の高値維持を目論んでいる。実際、日本の大手メディアを見ても「OPEC減産で原油価格高騰」を伝えてます。エネルギーコストの高騰を受けたら企業は収益がドンドン落ちてしまう。そもそもOPECの意向で一喜一憂させられるなんて腹立たしい。欧州も同じ感情なんだと思う。海老がバックするが如く石油を使わない方向に走ってる。

もはや減産しても石油不足にならない(笑)

ここにきて機内でサービスするハブラシの柄すら木を使うエアラインが増えてきた。WRCの応援旗の柄にプラスティックを使うと主催者から怒られます。OPECは減産すればするほど原油離れが進むことを理解出来ない。考えてみたら工夫することで文明を進化させることを考えてきた人達じゃないです。遠からず原油は大昔のように使い道が無い「腐った水」になる。

興味深いことに中国の原油輸入量は頭打ちになってきた。中国の自然エネルギーによる発電比率は2022年で30.8%に達しており、2023年5月は50%を超えたという。中国、2025年に「自然エネルギーの比率50%超え」をスローガンにしていたけれど、実現出来そう。現在進行形で太陽光発電と風力発電を爆発的なイキオイで増やしており、2024年には原油輸入量が減る可能性大。

先日取材したTEINの中国工場も太陽光バリバリ

中国は今後さらに自然エネルギーを増やして行き、やがて電気を貯めて使うようになるだろう。欧州だって自然エネルギー比率が軒並み40%を超えている。我が国といえば22.7%で、前年の22.4%からわずかな上昇しかしていない(泣)。太陽光発電は買い取り価格をメチャクチャ安くしてブレーキを掛けているし、風力発電も政治案件&お金儲けの材料にしており遅々として進まず。

それでも企業は自主努力で石油エネルギーの使用量を毎年減らしているから素晴らしい! 遠からずOPECはイキオイを失うだろう。こう書くと「ガソリンは使わなくなっても樹脂など原油由来の原料が必要」という時代遅れの人も居る。そういえば太陽光発電パネルがリサイクル出来ないとウソを拡散する人だって居る。今や石油以外から樹脂を作る技術は世界規模で進んでいる。

「脱石油 樹脂」でグーグル先生に聞けば多数出てくる。太陽光発電パネルだってリサイクルできる出来る技術はいくつも見つかっている。これもグーグル先生に聞いてみたらいい。ということにOPECがいつ気付くだろう? そうなった時にどういう手に出てくるだろう? 直近の10年はこういった状況がモトになる世界的規模での騒乱が始まるような気がします。いろんなことを考えたい。

OPEC加盟国 イラン、イラク、クウェート、サウジアラビア、ベネズエラ、リビア、アラブ首長国連邦、アルジェリア、ナイジェリア、アンゴラ、エクアドル、ガボン、赤道ギニア・コンゴ 

 

<おすすめ記事>

1 Responses to “サウジアラビアなど産油国の減産は自分の首を絞めていることに気付かないのか?”

  1. しん より:

    人類がまったく関与せずに生成された地下資源の分配方法を誤った結果ですね。
    産業革命により地下資源(石炭)を利用し始めたときに すべての地下資源は人類共有の財産と決めていれば みんなが幸せになれたはず。(中東の石油も中国のレアアースも)
    OPEC諸国だって これまでさんざん甘い汁を吸ってきたのだから、そろそろ人類全体の幸せを考えても良い頃合いと思う。

コメントを残す

このページの先頭へ