VWの電気自動車『ID.4』、使っている電池を公表しないという。信頼性回復に遠い
VWの世界戦略車『ID.4』にやっと乗れた。正確に書けばその気になればいつでも乗れたのだけれど、いろんな状況を見ると厳しい評価しかならないな、と思っていた次第。輸入車は嗜好品、興味なければ買わなければいいだけですから。そんなID.4ながら、最初からウナってしまった。使っている電池はどこか聞いたら「部品メーカーは公開せず」というVWの方針により言えないという。
だったらハーレーのようにタイヤも『VW』としときゃいい
電池なんかバラしたら銘柄解る。秘匿主義のテスラですら使っている電池は解ってます。広報担当なら当然ながら知っているだろうし、公式見解じゃなくても聞かれたら教えるべきだと思う。なんたって三元系電池は自然発火する事故が散見されている。燃える電池メーカーは基本的にLG。アメリカでも何件か燃え、米国運輸省道路交通安全局(NHTSA)がLGを調べた。
ID.4、どうやらLGと同じ韓国のSK製の電池を使っているようなのだ。容量小さい方がLG。大きい方はSKか? そしてLG製の電池を使うID.4とID.3が燃えている。只でさえVWの信用はディーゼルゲートで地に落ちている。地道にかつてのVWのように正確な情報を出せばいいのに、秘匿。クルマは命を預ける相棒でもあります。VWのような姿勢だと、とうてい推奨する気にならず。
ちなみにLGの電池も新しいタイプは燃えなくなっている。ヒョンデのコナEVに搭載されている電池を聞いたら「新世代です。ただ日本向けはCATL製を使っています」。アイオニック5も新世代のLG。VWも新世代のLGを使っているならキッチリ公表すればいいと思う。肝心のクルマだけれど、一昔前のような「走り出した瞬間から全然日本車と違う!」という感覚は無かった。
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VWの調達戦略として、駆動バッテリーを有利に調達できるところから買いたい(つまりメーカーがコロコロ買えるかもしれない)のであえて言わないというのが表向きの理由のような気がします。
補機バッテリーやタイヤなど性能差が少なからずあるのに、ユーザーがブランドを選べない装備は結構あります。ただし、それは信頼性評価などが確立されているからであって、燃えるかもと言われている駆動バッテリーはまだそこまでの域に達していないと思います。
先代ゴルフまでは積極的に選んでいた人もいましたが、DCTの不具合があってからファンも減ったと思います。ミニ・BMWやベンツが同クラスのモデルを強化している中で苦しい対応ですね。