改めて書くまでもなく日本が稼ぐ外貨の大半はアメリカで販売する自動車関連です
日本の貿易外収支の大半は自動車関連であり、なかでもアメリカが大きなウエイトを占めている。直近で言えばアメリカの自動車産業の動向により、作るべきクルマのパワーユニット戦略は大きく変わってくると思っていいだろう。そういった意味では、トランプさんになるかバイデンさん(他の候補になっても自動車産業は同じ傾向でいい)になるかで違う。
ホンダ0はエンジン積むスペース無し
もう少し正確に書くと、直近4年の傾向ですね。トランプさんが大統領になったとしても4年。8年はあり得ない。つまり2028年までのパワーユニット戦略ということになる。一方、この間の変化代は大きい。今のままだと2026年に電気自動車とPHVを大幅に増やさないとならない。それこそ工場から見直さなくちゃならないレベル。ホンダは「予定通り!」に掛けている。
トヨタは「読めないですね」ということから、どうなっても良いような作戦。どこが違うかと言えば、ホンダは電気自動車プラットフォームのPHVを作る気無し。トヨタを見ると、4年間の「読めない期間」を電気自動車プラットフォームのPHVでやりくりしようとしている。ホンダの方針、おそらくワシントンにいるロビー活動&情報収集担当の意見なんだと思う。
ホンダ、伝統的にアメリカの情報入手戦略を得意としてきた。マスキー方からコッチ、安全装備でも排気ガス規制でもホンダは日本勢で最も的確なチョイスをしてきたと思う。今回も優秀な情報収集担当者が「電気でGO!」を出したということかと。ちなみにマツダとスバルはトヨタ型。日産についちゃホンダ型に近いと考えてよかろう。果たしてどちらが正解か?
大きな分岐点は秋の大統領戦であること間違いなし。そういった意味では自動車産業にとって重要なイベントとなる。ホンダ、誰が大統領になっても電気自動車路線という読みらしい。
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今回のトランプ候補暗殺未遂の結果、バイデンがハリスに民主党の候補を譲ったとしても、トランプのほぼ勝利かと。
前にも書きましたが、アメリカ企業(リベラル系も含めて)の中国製製品に対する拒否反応は「そこまで追い込んで大丈夫か?」と日本人である僕が心配になるほど。自国自動車メーカーを守るためにも、中国製EVは入れたくないでしょう。テスラのビジネスも踊り場の今、EVシフトを少し遅らせようと動いても、国民からの支持は得られると思います。
トヨタの戦略は盤石だと思いますが、ホンダはどうなんでしょうか?今のホンダは(北米では昔から)保守的な考えが強いようにも。少なくともPHV充実は必要になりそう。
EV全振りの中国市場ではPHEVのアコード、CR-Vを売っていて、PHEVが必要になりそうなアメリカではホンダZEROやプロローグといったBEVを用意している…ずばり言って作戦が「逆」なのでは!