トヨタの「不正」とされる8件のうち、4件の詳細が判明。すべて「これが悪質か?」
新たに指摘されたトヨタの不正とされる件、他のメディアが詳しい紹介をするかと思っていたら、全く続報でない。そんな状況を見て読者の皆さんから「あんたしかいないので詳細を教えて欲しい」的なリクエストを多く受ける。トヨタのユーザーや関連メーカーも詳しい情報無く、不安を感じているようだ。国交省やトヨタと関係なく、ユーザーとステークホルダーのため詳細を。
といっても現在夏休み中につき取材ルートは限られてしまっている。イッキに8件全て紹介出来ればいいのだけれど、公式な詳細書類など出ていない。判明した順に解説していきたいと思う。ちなみに改めて8項目を挙げておく。このウチ、2については紹介済み。今回判明したのは、4のカムリと8のLM。どちらも大手メディアは「悪質な不正」と書かれている。実際どうか?
まずカムリ。トヨタの発表によれば上の通り「申告と異なるステアリングで試験したが、申告時の仕様の写真を成績書に添付」とある。これを国交省は市販車と違うハンドルを付けてエアバッグの試験を行い、申請には販売するモデルの写真を使っており悪質」とメディアにアナウンスしているようだ。多くのメディアがそういった内容の記事を書いてます。実際どうか?
当該モデルは同じステアリングを使っているモデルでもステアリング部分にスイッチが付いているタイプと付いていないタイプがある。認証試験は時間などの関係でスイッチ無しを使って試験を行ったが、提出書類に添付した写真はスイッチあり。ハンドルの構造に違い無く、スイッチも関係の無い場所にある。提出書類の添付写真を試験車と同じにしておけば問題なかったワケ。
LMの場合「リアドアに市販車と違う内張を使い側面衝突試験を行った。悪質な不正」というレクを行ったようだ。実際どうか? 何度も書いてきている通り、認証の申請をして認可が出るまでタイムラグがある。LMは側面衝突の試験を行った後、内張の変更行った。ちなみに当該の内張、側面衝突に全く関係の無い部分。開発チームは認証と関係ないと考えたと思われる。
LMのインテリアの写真を見て頂きたい。側面衝突の台車をブツけるの、Bピラーあたり。LMのシートはCピラーより後方にあるため、リアドア内張は全く関係なし。下に側面衝突の動画(JNCAP)をリンクしておくのでご覧頂きたい。Cピラーから後ろは側面衝突の入力を受けないこれを悪質な不正と言われたら、もういかんともしたがい。LMのオーナーの皆さん心配ないです。
こういった事案、メディアとして一番大切なのは情報を届けるということ。情報の無い社会の怖さを考えてみて頂きたい。そもそも正しい情報無いと考える事すらできないですから。残る4点の詳細情報、入手出来るかどうか現時点で解らないけれど、頑張ってみたいと思う。少なくとも前回と今回の件は心配する必要無し。自動車メーカーと国交省、同じ国の仲間なんだから酒でも一緒に飲んだら?
追記・7のLMの「ポール側突試験」だけれどポール形状のインパクターを当てるのはフロントドア。リアドア内張は後席の乗員も座っていない箇所のため、8と同じになります。
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国沢さん
国交省の言い掛かりの続報、ありがとうございます。
街でチンピラヤクザに「目があった!」とか言って因縁を付けられるよりも怖ろしいですね。
国家権力の横暴、そのものですよ、これは!
きっとトヨタは、もうこんな腐れ外道な大馬鹿官庁と関わりたくないと思います。触らぬ神に祟りなし、クワバラクワバラってね。
でもですよ、正直者が馬鹿を見る世の中は、滅んでいくだけです。
是非とも、是非とも、
是々非々をハッキリさせて頂きたく、お願いします。
それからベストカーさんへ
前回は自らを悪者にして、モリゾウさんの拳の落とし所を作り、「さすがは業界トップ誌、さすが!」と思いました。
そして今回の騒動こそ、業界トップ誌のプライドに掛けて、個別毎の案件の事実を伝えて欲しいと思います。その結果、どれだけのお客さんが納期遅れを被ったかも、公にして欲しいです。
同じ業界誌で、詳細な情報提供が得意なCARトップさんは、どうかしら?
これまでの民主主義を振り返るに、「国家権力の横暴」に対抗するには、一に、ジャーナリズムのペンの力。ニに、庶民の声。三に、司法のお沙汰。だと思っております、はい。
それにつけても何より怖ろしいのは、
こんな腐れチンケな役人の横暴を許していたら、世界一優良企業のトヨタは、「やってられるか、こんな国で!」って、ホントに日本から出て行ってしまう。
だいたいそれ以前にですよ、
世界中の政府とメーカーから笑いものにされてますよ、日本も国交省も。「あらら、トヨタも気の毒に。俺等はキツく要求すれば、国交省の役人はヘラヘラしながらオーケーするから楽だよな。」って。
少なくとも今回の件だけは、
民主主義の力で、国交省のこの件の責任者を、公の場に引き摺り出して説明させることが、今後のために重要だと思います。
手っ取り早いのは、トヨタや自動車メーカーと利害関係のない議員が、国会で問題提議することなんだけど、そんな正統派の議員なんていませんもんね。。。
国交省の一方的な言い分だけが世に出回ってますが、トヨタにもステークホルダーに対する説明責任があると思います。
・・・ので、臨時株主総会とか開催して 事の詳細 ありのままを株主に報告してくれれば良いかと。
その際には、関心のある人が質疑応答含め自由に見られるように ライブ配信もお願いしたいですね。
追記です。
「こういう時こそ、スキャンダルをぶち上げる文春砲の出番! ドッカーンと、正義の花火を期待してまっせ〜っ!」と言いたい所。
すっかすですね、
あそこは、国家権力の前では死んだふりというか、そもそも権力に対しては息を潜めて関わらないですわね。
お得意のご専門は、弱みを持つ個人や溺れかけの会社を叩くことだから。たまには、世のため人のために、真っ当な仕事をすればいいのに。。。
もっともですよ、
国交省の当事者が、公の場に出てきて弱みを見せ始めたら、率先して誰よりも叩くでしょうけどね。
>同じ国の仲間なんだから酒でも飲んだら?
最後の一言が「あんたら意地張ってないでもう水に流せよ」的な
呆れが入っていてちょっと面白かったです。
知れば知るほど、調べれば調べるほど子供の喧嘩レベルな事が
見えてきた我々も呆れてうんざりです。いい加減手打ちにして欲しい。
仲を取り持とうという気概のある政治家はいないのか?
自民の愛知県連は何とも思わないのか?
愛知11区の豊田市選出自民党議員は八木てつやという方みたい
だけど、ここでトヨタ系労働組合に恩を売るという次期選挙を
見据えた政治的判断は無いのか?
自分の家を建てても、・・の床に小傷が付いているから全面張り替えろとか、言いだしそうな人が、大企業を凹ましてやったぞ!と、あらさがしに生きがいを感じているようですね。
国が、技術の本質を理解し各要素が安全にどう影響するかを適切に判断できる人を養成し、関係部署に配属する必要がありますね。
私トヨタとは全く関係ないですが、
此までの国沢氏等からの情報見る限り国交省こそが「悪質クレーマー」と思われる内容。
ないしは「悪代官」の対応。
エンドユーザーの利益にどの程度影響があるのか国交省は説明しないといけないんじゃないかな。
それにしても、マスメデイアのジャーナリストとしての劣化が酷い。
ここの情報だけの判断ですが,国土交通省側に悪意が感じられますね.
私は30年間ほど自動車の認証業務にも携わってきましたが,例えば速度が0.02 km/h速かったというようなものは,国内の認証であればTRIAS(トライアス)という手順書が国土交通省から発行されていて(海外の認証においても手順書があったと思います),それに則って書類を作成しているはずです.それには有効桁数の処理も記載されているので,その通りにやって43.0 km/h だからぎりぎりだけどOKと判断して提出しているのだと思います.
更にこのようにきわどい判断が求められる場合,事前に審査機関に問い合わせて確認するということもよくあり,問題なしとの回答を得ていたのではと推測されます.トヨタの担当者としては不正をしているという認識はなかったと考えられます.
この状態で認可されていますから,もしこれが不適合であれば,審査した側の不手際(見落とし)ということになります.だから,国内の認証に対しては1件だけの指摘でそれもその場で問題なしとしているのでしょう.
この一連の指摘はトヨタに対してというより,海外の認証機関に対しての不手際の指摘とも言えます.国際問題にならないことを祈ります.
以上,全て推測での話です.
国沢さん、ありがとうございます。
やっぱり国交省はおかしいし
それを追及しないでトヨタを叩いている大手メディアにはガッカリですよ。
特に日経新聞は異常すぎます。
社説まで使ってトヨタ批判してますし
普段は政府は信用できないとか国は〜しろとか言っているのに
今回に関してはツッコミどころ満載を国交省を指摘を検証しないで
そのまま受け入れて批判しているのがメディアのやり方かよって思いますね。