中国ダメだと日本人は喜んでいるけれど、現体制崩れて「良い国」になったら我が国は崖っぷち
ここにきて「中国が破綻する」と嬉しそうに報じている記事を見かける。「電気自動車は売れず不動産も崩壊寸前」みたいな内容です。先日北京に行ってきたけれど、確かに厳しい業界や業者はあると思う。されど中国全体で見たら大河のようにパワフルかつ着実に前進している。もちろん売れない電気自動車メーカーあれば淘汰されるし、不動産だって失敗したらオシマイ。
シャオミ『SU7』は現時点で世界一の電気自動車だと思う
日本のように「将来性の無い分野に巨額の予算をつぎ込もう」とか「全ての人を救おう」みたいなキレイ毎は考えない。失敗したら生きていくのに必要な環境と、這い上がるチャンスだけ整える。頑張らないのが悪い、ということです。一方、進む分野にブレーキを掛けず、規制を緩和し応援する。先頭が世界に先端に立てば、最後尾も確実に良くなるというコンセプトだ。
アメリカや欧州から嫌われている今の体制が失脚し、世界に対しフレンドリィな中国になったら、もう日本なんかひとたまりも無い。アメリカや欧州と上手につきあえる中国であれば、世界中の電気自動車の電池は中国ブランドになるだろう。世界一安価で性能が良い中国製の電気自動車や、安価なPHVは大半のライバルメーカーを駆逐するポテンシャルを持っている。
驚くのは前向きのパワーだ。ここにきて282mのブレードを持つ風力発電機の開発が進んでいる。先日試作ブレードは壊れたけれど、全くめげない。遠からず実用化してくることだろう。太陽光発電も驚くペースで増えており、今や石油の需要は落ち始めた。あれだけボロクソに言われていた石炭火力だって急減。冬場の北京市内から山が見えるようになっている!
もちろん日本が勝てる分野だってあると思う。新型コロナ後に中国を訪れた「判断能力のある日本人」なら、中国に勝てないことを悟り、同時に「どこの分野なら勝てるだろう?」を考えたんじゃなかろうか。第2次世界大戦前にアメリカへ行った”まともな日本人”は戦う気にもならなかったと口を揃えている。「中国に勝つ」より「上手に付き合う戦略」を考えるべきだ。
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