ホンダと日産の統合劇、裏にいたのはやっぱり鴻海でした! 会長が「日産と提携したい」とな!

ホンダと日産の統合劇、きっかけは「鴻海が日産の買収を狙っているから」と言われてきたが、今まで確証なかった。どこも正式なコメントを出していないですから。パズルを組み合わせ「経産省が動いたんだろう」という推測していたワケ。するとどうよ! 昨日になって鴻海の会長が「買収でなく提携を目的にしている」だって。やっぱ裏側で動いていたの、鴻海じゃん!

経営陣さえ変われば日産の復活は十分ありうる

どんなことを考えているのか? ここまで全体像解ったら簡単なこと。前回日産が破綻しかかった時は、経産省主導でルノーと提携することになった。カタチ的には提携だったものの、ルノーから送り込まれたゴーンさんが社長になるなど、日産を支配している。今回はルノーのポジションを鴻海にしたと考えればいい。ルノーと日産さえ納得すれば40%の株を持てる。十分な比率です。

いわゆる「買収じゃなく投資」。日本製鉄とアメリカの動きに似てる。経産省だってメンツを潰されないで済む。ゴーンさんのような感じで乗り込んでくるのが日産を追い出された関潤さんだ。経産省としては内田さん以下、現在の経営陣全て取り替えに異論無かろう。てんでダメですから。何より関潤さんが総退陣を条件にしてくると思う。日産側に選択の余地あるかとなればほぼ無い。

鴻海は日産の開発力や生産技術、工場を使って鴻海ブランドの電気自動車を開発&生産し、世界に広がる日産の販売網を使える。日産はアメリカや欧州にも工場を持っているし、鴻海は台湾の企業なので中国のように排除されることも無い。鴻海、アイフォーンでは舞台の裏側にいて美味しいトコロをアップルに持って行かれているが、今回は日産をフルに使って表舞台に出られる。

となると日産どうなる? 現在日産の生産能力は年産500万台規模。実力350万台で減少中といった感じ。鴻海は150万台規模の工場や、開発部門をわずか7000億円くらいで手に入れられる。日産からすれば「買収じゃなければ挽回のチャンスある。ルノーとの話だってご破算に出来た」という気持ちがあるだろう。実際、魅力的なクルマさえ作れば350万台規模から増やしていける。

鴻海による提携話、いろんな意味でふんわりしており、経産省としても「霞ヶ関文学」でいろんな解釈が可能。日産にとっても(繰り返すが内田さん以下の経営陣は全部交替)悪い話じゃない。何よりクルマ好きとして考えたら日産を残せる唯一の方法のように思える。この話、バックは経産省だ。おそらく桜が咲く頃までには何か決まっていると予想しておく。

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7 Responses to “ホンダと日産の統合劇、裏にいたのはやっぱり鴻海でした! 会長が「日産と提携したい」とな!”

  1. AKIO より:

    買収ではなく投資
    やっぱトランプさん頭いいね。
    やってることは一緒なのに
    言い方次第で印象が違う。

  2. アミーゴ5号リボーン より:

    日産がホンダと決裂し、ホンハイが買収から投資に変えたことで、ホンハイの関氏は「裏切者」から「救世主」に成りますね。

    でも子どもの頃に「男一匹ガキ大将」を何度も読んだけど、大量の株式取得を「投資」とは言ってなかったなぁ。

    そもそも関氏ご本人が、失脚させられた怨みを抱えて戻って来る訳でしょう? 今後関氏の構造改革により、切られたボンクラ役員やアンチ社員からは怨みを買うし、その怨みは社内に残存して世代を超えて連鎖していく。

    日産が御家騒動をやらかさないようにするには、人心と社風の浄化が不可欠で、抜本的な対策は国有化しかない。けど経産省も温いから、また御家騒動が見れちゃうかもネ。

    ワンピースの完結が先か、日産の御家騒動が先か。。。

  3. 猫まんま より:

    鴻海に投資?買収?されるのは良いんじゃないですか。現在の日産に必要なのは無能な経営陣の徹底的な排除入れ替えですから。シャープを立て直した実績を見ても鴻海なら問答無用で経営陣を強制的に排除入れ替えするでしょうから。案外経営陣を一掃したら鴻海の得意な生産設備を生かして他社の製造下請けなりで立ち直るんじゃないでしょうか?中華や韓国メーカーに買われるよりはよほどましと思います。最も全部門で大規模なリストラはやるでしょうがそうしないと生き残れないんだから仕方ないですね。まあ最大の問題は北米部門をどうやって立て直すかでしょうけどね。

  4. もう少しで、桜の季節 より:

    昨年、鴻海の関係者が来日して関係各所を回ったらしいが、
    色よい返事は貰えなかったとの記事が出ていました。
    習近平統治の中国が数年後に台湾進攻し鴻海が中国企業となる未来も有り得る以上、経産省を始めとした関係省庁は提携でさえ認めないと思います。
    経産省とメインバンクであるみずほが、
    ホンダとの経営統合協議を打ち切る判断に対して、憤慨しているとのNEWSが出ていたので、
    関係省庁はトヨタ傘下、米国企業との協業などの道を探っているのではないでしょうか。
    いずれにしても、現経営陣の総刷新、多過ぎる取締役の大幅削減は必須です。

  5. 五右衛門 より:

    提携(買収)によって、日産車オーナーの情報が中国に筒抜けなんて事にならなければ良いが?
    あとは、シャープがEV出すのには都合が良さそうですね。

  6. サイクリング爺 より:

    この流れ、まさの楡周平さんの企業エンタメ小説そのものですね。「異端の大義」(M下電器を下敷きにした同族経営に翻弄される大手電機メーカー社員たちの苦闘と復活のストーリー)。「ヘルメースの審判」(T芝を下敷きにした投資の失敗と莫大な損失に立ち向かう社員の奮闘がもたらす光明)。いずれも会社と顧客を愛し復興させようとする、主流からいったんは外れた主人公の活躍の物語です。
    関さんは、見事主人公になれるのでしょうか?せがれの暮らしもかかっているので、小説以上にドキドキハラハラです。

  7. ptit より:

    テリーゴウ氏が中国共産党の影響下にあるという声もあるようです。彼が親中派であることは周知のようですが、経産省が動いた背景にはその点もあるのでしょうか。
    兎にも角にも、日産経営陣を守りたいという思いは微塵もないでしょうな。

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